バスクチーズケーキとベイクドチーズケーキの違いとは?味わいと調理法を徹底解説

近年、スイーツ界で注目を集めているバスクチーズケーキと定番のベイクドチーズケーキ。一見すると似ているように見えるこれらのケーキですが、その味わいや作り方には明確な違いがあります。バスクチーズケーキは、スペイン・バスク地方が発祥で、外側がこんがりと焼けた濃厚でクリーミーな味わいが特徴。一方、ベイクドチーズケーキは、クリームチーズを主体に穏やかな舌触りとバランスの取れた甘さが魅力です。本記事では、それぞれのチーズケーキの魅力と調理法の違いを詳しくご紹介します。

バスク風チーズケーキとは何か?

スペインのバスク地方から来たバスクチーズケーキは、特にそのユニークな見た目で知られています。その黒い焦げ目は、キャラメルのような苦みと香ばしさを引き立てます。

このチーズケーキは、外はサクサクで、中はとろりとしています。たっぷりのクリームチーズが使用されており、濃厚でクリーミーな風味が楽しめます。その独特なビジュアルが多くの人々の目を引き、人気のスイーツとして話題を集めています。

バスクチーズケーキの起源と発展

現在「バスクチーズケーキ」として知られているものは、スペインのバスク地方に位置する「ラビー二ャ」というバーで提供されているチーズケーキを元にしています。デルタ地方でも、このスタイルのチーズケーキは親しまれていますが、「タルタ・デ・ケソ」という名前で呼ばれており、名称が異なる点が興味深いです。

バスクチーズケーキという名前の起源

バスク地方はチーズケーキの発祥地とされていますが、現地ではこのチーズケーキを「バスクチーズケーキ」とは呼びません。地元では「タルタ・デ・ケソ」と呼ばれ、これは単に「チーズケーキ」を意味しており、「バスク」という名称は含まれていません。

日本では、この「タルタ・デ・ケソ」の意味である「チーズケーキ」に、バスク地方を示す「バスク」を組み合わせ、「バスクチーズケーキ」という名称が定着したのです。

なぜバスクチーズケーキが人気を集めたのか

以前は限られた店舗だけで楽しめていたバスクチーズケーキですが、2018年の7月頃から日本で大人気となりました。

このブームの背景には二つの理由があります。まず第一に、これまでのチーズケーキとは一線を画す斬新な味わいと見た目です。

伝統的なチーズケーキは、焼き目がやや薄茶色であることが一般的でしたが、バスクチーズケーキはその常識を覆しました。焦げ目が真っ黒になるほどしっかり焼かれ、濃厚で通常のチーズケーキ以上の味わい、中はとろけるような滑らかさと特徴的な食感が、多くの人々を驚かせたのです。

次に注目すべきは、「GAZTA」という専門店の登場です。このお店がバスクチーズケーキを日本でメジャーに押し上げました。

実際のところ、GAZTAがこのデザートを初めて日本に紹介したわけではなく、以前からカフェやケーキ店で提供されていました。しかし、GAZTAは専門店としての魅力を活かし、独自の戦略で人気を獲得しました。

店の外観やパッケージにもこだわることで、人々の興味を引き、「ここにしかない」という特別感を演出。また、「日本唯一のオリジナルレシピを持つ」とし、そこでしか味わえないと訴求しました。

GAZTAの周囲には「マルイチベーグル」「メゾンダー二」や「オーファクトリー&カフェ バイ エッグセレント」、さらには「パッションドゥローズ」など名店が集まり、この地域がグルメ好きのホットスポットとなったこともブームの一助となりました。

バスクチーズケーキとベイクドチーズケーキはどこが異なるの?

バスクチーズケーキとベイクドチーズケーキは共通点があるスイーツですが、それぞれの特長には違いがあります。

まず、外観の違いが際立っています。ベイクドチーズケーキは薄い茶色で、適度な焼き色が特徴です。一方で、バスクチーズケーキは真っ黒になるまで焼かれ、独特の焦げた見た目をしています。これが二つのケーキの最も大きな違いです。

味についても異なります。バスクチーズケーキはベイクドチーズケーキに比べてクリームチーズが多く使われているため、よりチーズの味が強く出ています。とくに本場のバスクチーズケーキはクリームチーズの割合が高く、ベイクドチーズケーキとは味に大きな差があります。

また、食感にも違いがあります。ベイクドチーズケーキは長時間かけてじっくり焼かれるため、水分が少なくしっとりとした食感になります。対して、バスクチーズケーキは高温で短時間焼かれるため外はカリッとしており、中はクリーミーで、異なる食感が楽しめます。

特徴的なカラメルの風味が味わえるのはバスクチーズケーキならではで、二つのスイーツは見た目と味わいで全く異なるものと言えるでしょう。

バスクチーズケーキに限らず豊富な種類のチーズケーキが存在!

バスクチーズケーキやベイクドチーズケーキ以外にも、さまざまな種類のチーズケーキを知ることで、北海道のチーズスイーツをさらに堪能しましょう。

レアチーズケーキ

チーズケーキを作る際にオーブンを使用するのが一般的と考えられがちですが、こちらのレアチーズケーキはその必要がありません。レシピによって微妙な違いはありますが、ゼラチンを使って冷蔵庫で固める方法が主流です。加えて、卵を使わずに作ることも可能で、卵アレルギーの方でも安心して食べられるチーズケーキとなっています。

他のチーズケーキに比べるとさっぱりとした味わいが特徴的ですが、同時にチーズのクリーミーさも十分に感じられます。また、レモンやイチゴ、ブルーベリーを加えて作ることも可能です。

ふわふわスフレチーズケーキ

スフレチーズケーキは、そのユニークな食感が特徴で、ふんわりとした軽やかな口当たりと、口の中でシュワッと消えていく感覚が楽しめます。「スフレ」はフランス語で「吹く」を意味し、その名の通り、ふわふわと消えそうな軽やかさが魅力的です。この特別な食感の秘密は、卵白を泡立てて作成するメレンゲの技法にあります。さらに、一般的なチーズケーキと異なり、オーブンでの焼き上げではなく蒸し焼きにすることで、その柔らかさが強調されるのです。

ニューヨークチーズケーキ

ニューヨークチーズケーキの語源は、移住してきたユダヤ人たちが作り上げた歴史にあります。このタイプのケーキはベイクドチーズケーキの一種ですが、蒸し焼きのようにゆっくりと加熱されるため、表面に強い焼き色がつくことはありません。また、ベイクドチーズケーキと比較して、クリームチーズをたっぷりと使用するため、より濃厚なチーズの風味を味わえるのも特徴です。

バスクチーズケーキの魅力的な楽しみ方

バスクチーズケーキは、通常冷やして食べることが多いですが、常温、温め、さらに冷凍しても美味しく楽しめますよ!

常温で食べれば、なめらかでクリーミーな味わいとやわらかな食感が楽しめます。冷やすと真ん中の部分が少し固まり、しっとりとした食感になります。冷凍すると濃厚なアイスケーキのようなシャリっとした美味しさを堪能できます。焼きたてや温めたものは、プリンのようにとろける食感と焼きたての香ばしさが楽しめます。ぜひ、異なる温度でお楽しみください。

さらに、バスクチーズケーキには岩塩や黒こしょうをトッピングするアレンジもおすすめです。これにより、引き締まった大人の味わいになります。また、チーズがたっぷり使われているため、本場のバスク地方ではワインと一緒に楽しむおつまみとしても愛されています。ほろ苦さがワインと絶妙にマッチしますよ。

 

よくある質問

バスクチーズケーキとベイクドチーズケーキの違いは何ですか?

バスクチーズケーキとベイクドチーズケーキは、見た目や味わい、製法において明確な違いがあります。

バスクチーズケーキは、スペインのバスク地方のバルで提供される伝統的なチーズケーキにインスピレーションを得て誕生しました。その最大の特徴は、表面が真っ黒になるまで高温で焼き上げられることです。この独特の焼き方により、カラメルのような香ばしさと苦みが生まれ、味わいに深みを与えています。

一方、ベイクドチーズケーキは、穏やかな焼き色がつく程度に焼かれ、全体的にしっとりとした食感が特徴です。バスクチーズケーキは、表面がカリッとした食感を持ち、内部はクリーミーでとろけるような口溶けを楽しむことができます。

材料面では、両者ともクリームチーズを主原料としていますが、バスクチーズケーキの方がクリームチーズの使用量が多く、より濃厚なチーズの風味を楽しめます。また、バスクチーズケーキには通常、ボトムのクッキー生地がなく、チーズ生地だけで構成されているのも特徴です。

製法においても違いがあり、熟成 バスクチーズケーキは230℃~250℃の高温で30分程度焼くのに対し、ベイクドチーズケーキは170℃で45分~1時間程度じっくりと焼き上げます[3]。この焼き方の違いが、それぞれのチーズケーキの特徴的な食感と味わいを生み出しています。

バスチーは、グラニュー糖を使用することで、表面のカラメリゼーションを促進し、より香ばしい風味を引き出します。また、生クリームを加えることで、よりクリーミーな口当たりを実現しています。

熟成という観点では、バスクチーズケーキは焼き上げた後に冷蔵庫で冷やすことで、味わいが変化し、より深みのある風味を楽しむことができます。焼きたてと冷やしたものでは、異なる食感と味わいを楽しめるのも魅力の一つです。

最後に、バスクチーズケーキは小麦粉の使用量が少ないため、グルテンフリーに近い製法で作ることも可能です。これは、小麦アレルギーを持つ人々にとっても嬉しいポイントとなっています。

バスク風とはどういう意味ですか?

バスク風とは、スペイン北西部からフランス南西部のバスク地方の伝統的な料理の様式や味付けを指します。バスク地方はピレネー山脈と大西洋に囲まれた地域で、新鮮な魚介類や豊かな山の幸を活かした郷土料理が特徴です。バスク風の料理には、生ハムやにんにく、玉ねぎ、トマト、ピーマン、特に赤パプリカといった食材がたっぷり使われ、オリーブオイルで炒めたり煮込だりする調理法が多いのが特徴です。

バスク地方のバルや家庭料理でよく見られる調理法で、素材の旨みを引き出すシンプルながらも味わい深い「肉の煮込み料理」が代表的です。特にパプリカパウダーが鮮やかな赤色とスパイシーな風味を加え、バスク風ならではの豊かな味わいを作り出しています。

例えば、「若鶏のバスク風煮込み」は骨付きの鶏肉と赤パプリカやトマト、ピーマン、にんにくを使った煮込み料理で、色鮮やかな赤色と素材の旨みが味わえます。これらの食材はバスクの国旗の色をイメージしたとも言われ、地方の伝統と文化が料理に反映されています。バスク地方の料理は家庭料理としても親しまれており、バルなどの小皿料理(ピンチョス)も世界的に有名です。

また、チーズケーキに使われる「バスク風」の場合は、表面に強い焼き目をつける高温焼成で、香ばしい焦げ目と濃厚かつクリーミーな食感が楽しめるスタイルを指します。これは他のチーズケーキとは異なる独特の製法で、バスク地方の味の特徴を生かしたものです。

つまり「バスク風」とは、バスク地方の食材や調理法、味付け、さらには見た目の特徴を取り入れた料理やデザートのスタイルを示し、地域の伝統文化を反映した風味豊かな料理の方法を意味します。

バスク風の料理とは?

バスク風の料理は、スペインとフランスの国境に位置するバスク地方の伝統的な食文化を反映したもので、新鮮な海のや豊かな山の幸を活かした多彩な料理が特徴です。特に肉料理や煮込み料理が家庭料理として親しまれており、鶏肉をはじめとする肉に赤パプリカやパプリカパウダー、生ハムなどを加えてオリーブオイルでじっくり炒めたり煮込んだりするスタイルが典型的です。こうした調理法によって、素材の旨みや風味が引き立ち、バスクの個性的で力強い味わいが生まれます。

バスク風の煮込み料理は、玉ねぎやトマト、にんにくをベースに、香辛料として赤パプリカやピマンデスペレット(バスク産の唐辛子)が使われることが多く、色鮮やかな赤色とほのかな辛みが料理にアクセントを加えます。生ハムの塩気や鶏肉の旨みが融合した煮込みは、バスク地方の代表的な家庭料理として広く楽しまれています。

一方、バスク風チーズケーキのように、焼き目をしっかりつけて香ばしく仕上げたデザートも有名で、バスク料理全体の多様さを象徴しています。バスク地方の料理は、料理の味わいや素材の活かし方に地域の自然と文化が色濃く反映されたものとなっており、スペイン南西部の豊かな伝統を今に伝えています。

チーズケーキ