お 餅 冷凍 レンジ
お餅は日本人にとって古くからなじみ深い食べ物です。しかし、作り置きしておくと硬くなってしまう性質があり、美味しく食べるには都度つきたてのものを用意する必要がありました。そんな手間を省くために、近年では冷凍保存が広く普及しています。電子レンジを使えば、いつでも手軽においしいお餅を食べられるようになったのです。今回はお餅の冷凍をレンジで行うことについて詳しく解説します。
【餅の冷凍】ラップで包んで、冷凍用保存袋に入れる
餅の美味しさを長く楽しむには、適切な冷凍保存が重要です。まず、つきたての餅は粗熱を取り除き、食べやすい大きさに切って個別にラップで包みます。ラップを密着させ、空気を抜いて完全に覆います。次に、冷凍用の保存袋に入れ、口を閉じて空気を抜きます。この二重包装で、乾燥や酸化を防ぎ、風味を守ることができます。
一方、手作りの餅や個包装されていない餅は、1切れずつラップに包み、冷凍用保存袋に入れるのが適切です。このように個別に小分けにすれば、使う分だけ取り出して解凍できて無駄がありません。冷凍庫で半年ほど日持ちします。
市販の個別包装された餅は、賞味期限が比較的長いため、基本的に冷凍保存は不要です。ただし、期限内に食べきれない場合は、パッケージのまま冷凍庫に入れることで、さらに1ヶ月程度の長期保存が可能になります。
解凍時は、自然解凍が望ましいですが、時間がない場合は電子レンジで加熱しても構いません。適切に冷凍保存された餅は、柔らかくてつやつやの本格的な食感が戻るので、いつでも美味しく楽しめます。
【餅の解凍①電子レンジ】もっちり濃密な食感に
伝統の味わいを手軽に再現できる電子レンジ解凍法をご紹介します。
まず、耐熱皿にオーブンシートを敷き、冷凍餅を並べます。ラップをせずに、1個につき500Wの電子レンジで45~50秒加熱するだけ。芯からもっちりと復活した餅は、粒あんやきなこを絡めていただくのがおすすめです。
また、フワフワの食感がお好みなら、耐熱容器に冷凍餅と水大さじ1を入れ、ラップなしで500Wで30秒加熱。裏返して30~40秒追加加熱後、スプーンで水分を馴染ませると、まるでつきたての柔らかさに。大根おろしとの相性も抜群のからみ餅に早変わりです。
こうして、手間なく本格的な味と食感を手に入れられます。餅の魅力を最大限に引き出す、この電子レンジ活用術で、日本の心地よい味わいに触れてみてはいかがでしょうか。
【餅の解凍②オーブントースター】カリッと香ばしく!
オーブントースターを上手に活用して、香ばしい食感に焼き上げた餅は、ほんのりと甘い香りと共にカリッと焼けた外側とふっくらしったり中身のコントラストが絶妙。フォークで穴を開けることで、中までしっかりと火が通り、ムラなく焼き上がります。
フライパン用のアルミホイルを敷いてオーブントースターに冷凍餅を並べ、170度前後で10分間加熱。ふくらみが見られたら、さらに2〜3分焼き色をつける程度が適温です。アルミホイルがない時は、サラダ油を塗って冷凍餅を直接置いても構いません。
焼きあがった香ばしい餅にきな粉や黒蜜をかけるのはもちろん、磯辺巻きもおすすめ。焼いてふっくらとした餅の上にしょうゆを塗り、熱々のうちに焼きのりを巻けば、絶品の一品に。シンプルな調理で、餅の新たな魅力を存分に引き出すことができます。
【餅の解凍③フライパン】外カリッ&中とろっ!
正月の余った餅を美味しくアレンジするには、フライパン焼きがおすすめです。冷凍した餅をフッ素樹脂加工のフライパンに並べ、中火で5分間焼きます。ひっくり返して更に5分焼くと、餅がふくらんできたら2〜3分追加でカリッと焼き上がります。
鉄製フライパンの場合は、薄くサラダ油を塗ってから餅を並べましょう。外側はカリッと香ばしく、中はとろけるような絶品の食感に生まれ変わります。焼きたての餅に砂糖醤油をかければ、みたらし風の甘辛い味わいが楽しめます。一手間加えるだけで、新たな風味と食感が堪能できる絶品料理です。
【餅の解凍④鍋】トロ〜ンとやわらかに
冷凍した餅は固くてかたい印象があります。そんな時は、鍋で解凍する方法がおすすめです。
鍋に水を入れ、冷たいうちから冷凍した餅を加えましょう。中火で10分ほど煮れば、次第にふくらみながらトロリとした食感へと変化していきます。この工程では、時々裏返しながら均等に火を通すよう気をつけます。
煮汁に火を通し過ぎないよう、餅がやわらかくなったらすぐに取り出します。そうすれば、中はとろけるようになめらかで、形を保った状態で食べられます。この程よく火を通した餅は、なめらかさとモチモチ感が絶妙に調和しています。
鍋で解凍すれば、まるで餅屋さんで焼き立ての餅を頂いたかのような、極上の味わいを堪能できます。とろとろのお餅は、雑煮などのメニューにぴったりです。鍋に水(または出汁)、鶏肉、冷凍餅を入れて中火で熱します。鶏肉に火が通り、餅がやわらかくなったら、塩・しょうゆで味を調えます。かまぼこや三つ葉を添えて、絶品の一品の完成です。
まとめ
冷凍保存されたお餅は、電子レンジで簡単に温め直すことができるため、おいしさを損なうこともなく、いつでもつきたてのおもち米の旨味を楽しむことが可能になりました。都度つくには手間がかかるお餅も、冷凍と電子レンジの活用により、気軽においしく食べられるようになった食文化の変化がうかがえます。