柿の産地ランキング
日本人にとって秋の恒例と言えば、色とりどりの紅葉を楽しむことや、柿の収穫ですよね。独特の食感と優しい甘さは、秋の豊穫を象徴する果物として広く愛されています。全国各地で栽培されている柿ですが、その産地によって土壌の違いから微妙に風味が異なります。今回は、その中でも特に品質と収穫量で知られる柿の産地ランキングをご紹介しましょう。
日本の柿生産量ランキング
日本国内でのカキ（柿）の生産量において、和歌山県がトップを誇ります。2019年のデータによると、全国シェアは20.8％です。生産量が最も多い和歌山県に続くのは奈良県と福岡県で、これらの3県で国内の約44％を占めています。
柿の産地ランキング1位：和歌山県
和歌山県は国産柿の生産量で第1位を占めており、年間の生産量は43,400トンに達し、全国シェアは20.8％となっています。樹面積も全国一で2,510ヘクタールを誇り、同県の柿の約60％が伊都地方で栽培されています。また、串に刺して干した「串柿」が晩秋の風物詩として親しまれています。
和歌山県の柿栽培の成功は、人々の努力と情熱、そしてその土地の恵みあってこそのものです。これからも和歌山県はその地位を守り続け、私たちに最高品質の果物を供給し続けるでしょう。
柿の産地ランキング2位：奈良県
奈良県は国産柿の生産量で第2位で、年間生産量は31,300トン、全国シェアは15.0％です。樹面積は1,790ヘクタールで、主要な渋柿品種「刀根早生柿」が発祥した場所としても知られています。さらに、御所市原産の「御所柿」は、かつて天皇や将軍への献上品として有名でしたが、最近は大玉で安定した「富有柿」に取って代わられ、生産量は減少しています。しかし、御所柿の復活を目指す動きも見られます。
柿の産地ランキング3位：福岡県
福岡県は国産柿の生産量で第3位に位置し、年間生産量は16,600トン、全国シェアは8.0％です。樹面積は1,220ヘクタールで、2012年には「福岡Ｋ１号」という甘柿が品種登録されました。この品種は「秋王」として商標登録されており、県の広報活動でも積極的にPRされています。
柿の産地ランキング4位：岐阜県
岐阜県は柿生産量で第4位にあり、全国シェアは6.9％です。「富有柿」のルーツは岐阜県瑞穂市にあるとされ、独特のとろける甘さと柔らかさが特徴です。また、美濃加茂市の「蜂屋柿」から作られる干柿「堂上蜂屋柿」は、高級な贈答品として評価されており、地理的表示（GI）として保護されています。
まとめ
これらの地域で収穫される柿は、秋の訪れを感じさせてくれる逸品です。柿の産地を知ることで、より深くその風味を堪能できるでしょう。旬の時期にぜひ味わってみて下さい。