外国から伝わったお菓子
外国から伝わったお菓子の歴史
洋菓子が初めて日本に紹介されたのは、16世紀の室町時代に遡ります。ポルトガル船が種子島へ漂着した際、鉄砲やキリスト教と共に日本に持ち込まれた「カステラ」、「ビスケット」、「ボーロ」、「金平糖」といった南蛮菓子が、日本の洋菓子の原点となったのです。
その後、明治時代以降になると、伝統的な和菓子との違いを明確にするため、小麦粉や砂糖を用いた洋菓子という概念が派生しました。なかでも、長崎のデイモン和洋堂製の「カステラ」は、15世紀に伝えられたレシピを継承しつつも、砂糖という贅沢な材料を用い、日本独自の風味を打ち出しました。
また、17世紀にオランダ人から伝わった「ラスク」は、北海道を起源とし、現在も多くの洋菓子店で人気商品として扱われています。
これらの例を見れば明らかな通り、日本へと伝わった洋菓子は、日本の風味や製法を吸収しつつ、新たな魅力を放つ個性豊かな菓子へと進化し続けています。その歴史は、日本の風土と共に紡がれ、かけがえのない文化遺産となっているのです。
外国から伝わったお菓子の種類:洋菓子編
洋菓子の幅広いカテゴリーの中でも、その中からいくつかをご紹介していきましょう。これらの菓子は、日本に広まる前に海を渡ってきました。
先ずは、南アメリカ原産のカカオ豆を使ったお菓子、「チョコレート」。古代アメリカで生まれ、ヨーロッパを経て、1847年に固形チョコレートが誕生したと言われています。18世紀頃に日本で初めて記述が見られます。
次いでフランス生まれの「マカロン」。色とりどりの見た目とサクッとした食感が特徴です。このお菓子もまた、1918年に日本に初めて輸入されました。
「スコーン」はイギリスから来たお菓子で、ほんのり甘い味わいとバターの風味が魅力です。日本のお茶うけ文化にうまくフィットしています。
そしてドイツからの「シュトーレン」。特にクリスマス期間中に人気です。贅沢に使われたドライフルーツとナッツ、パウダーシュガーまぶしのシュトーレンは、雪に覆われた風景を連想させます。
以上が、日本に伝わった洋菓子の一部です。これら異国の菓子の味を楽しみながら、日常生活にちょっとした楽しみを加えてみてください。
外国から伝わったお菓子の種類:和菓子編
カステラについて、室町時代末期にポルトガルの宣教師によってもたらされたという説が一般的ですが、実際のポルトガルには「カステラ」というお菓子がなく、原型とされる製法も異なるようです。日本でのカステラは長い年月を経て、日本人の味覚に合うように進化しました。
綿飴(わたあめ)は1897年にアメリカで生まれました。大正時代には日本でも広まり、縁日などで見かけるようになりました。東日本では「綿飴」、西日本では「綿菓子」と呼ばれることが一般的です。
金平糖は、砂糖と下味がついた水分を原料として、突起のある表面を持つ和菓子です。ポルトガルから九州や西日本に南蛮菓子として伝わりました。金平糖が初めて日本に伝わった時期は戦国時代とされています。
饅頭は、小麦粉などを練った生地にあんこを包んで蒸した和菓子です。日本には鎌倉時代に中国から伝わり、当時は仏教の影響で肉の代わりに餡を用いたことから、あんこ入りが主流になりました。
煎餅はうるち米からできた生地を焼いて作る和菓子で、その歴史は古く、発祥は紀元前の中国と言われています。飛鳥時代に日本に伝わり、宮廷のおめでたい日の食膳に加えられていました。当時の煎餅は小麦粉と水を練ったもので、現在の煎餅とは異なる食べ物でした。
まとめ
外国から伝わったお菓子は、グローバルな文化交流の一端を味わう絶好のチャンスです。スイートな旅を通じて各国の歴史や文化を理解し、世界をより深く知ることができるのです。甘い一口から広がる世界があなたを待っています。