黒すぐり カシス 違い

カシス?黒すぐり?
カシスの実は、皆さんが馴染みのあるカクテル「カシスソーダ」や「カシスオレンジ」の名前からもわかるように、ポピュラーな果実です。しかし、実際にその実を食べたことがある人は少ないのではないでしょうか。
カシスの実は、黒すぐりやブラックカラントとも呼ばれるベリーです。ベリー生産国のフィンランドでは、ムスタヘルッカと呼ばれています。フィンランドでは国民的な果実のひとつで、1ヘクタール当たりの年間平均収量は約3,000kgにもなります。
豊富な実りをもたらすカシスの実は、夏の暑さを乗り切るのに最適な味方です。ほのかな酸味とほろ苦さが魅力で、シャープな味わいは炭酸水との相性も抜群です。また、ヨーグルトやアイスクリームにトッピングすれば、爽やかな風味を楽しめます。
日本名では「黒すぐり」というが、その黒には良いことがいっぱいある
「黒すぐり」という名前で知られるカシスは、その名の通り深い黒紫色の実をつける果実です。この黒色は、実はただの色合いではなく、私たちの健康にうれしい成分がたっぷりと含まれている証拠です。特に豊富に含まれているのが、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」です。アントシアニンはブルーベリーなどにも多く含まれることで知られ、目の疲労回復や視力のサポートに役立つといわれています。
さらに、黒すぐりにはビタミンCも豊富で、免疫力を高めたり、肌の健康を保ったりする働きがあります。酸味の中に感じる爽やかな風味は、体にとっても心にとってもリフレッシュ効果をもたらしてくれるでしょう。ヨーロッパでは古くからジャムやリキュールに加工され、健康と美容のために親しまれてきた歴史があります。
このように「黒」という色には、強い抗酸化力や体を守る力が隠されています。黒すぐりを日常に取り入れることで、見た目の美しさだけでなく、内側からも健やかさを支えるパートナーとなってくれるのです。
カシスは糖尿病の方やアトピー性皮膚炎で悩んでる人にもおすすめ!
カシスは、ヨーロッパ原産の赤い実をつける低木です。その実から抽出されるジュースには、豊富な栄養素が含まれています。特に、強力な抗酸化作用を持つアントシアニンが多く含まれていることで知られています。
このアントシアニンには、活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は、糖尿病の発症や進行、さらにはアトピー性皮膚炎の悪化につながるとされています。カシスに含まれるアントシアニンは、これらの活性酸素を抑制することで、症状を和らげる可能性があります。
実際に、カシスジュースを飲んだ糖尿病患者では、血糖値の上昇が抑えられたという研究結果もあります。また、アトピー性皮膚炎の方へのカシスサプリメントの投与試験では、かゆみや炎症が改善したことが確認されています。
さらに、カシスの種子には貴重なカンマリノレン酸(GLA)が多く含まれています。このGLAは、アトピー性皮膚炎、糖尿病、多発性硬化症(MS)、月経前症候群(PMS)、アルコール依存症などの助けとなり、さまざまな血管疾患からも保護するとされています。
このように、カシスの実と種子には健康に良い効果が期待できます。ただし、それ以外の薬やサプリメントと併用する場合は、かかりつけ医に相談することが大切です。

まとめ
黒すぐりとカシスは、実は同じ果実を指します。日本語では「黒すぐり(クロスグリ)」と呼ばれ、フランス語では「カシス」と呼ばれています。深い黒紫色の実は、ビタミンCやアントシアニンを豊富に含み、健康や美容にも役立つといわれています。甘酸っぱい味わいが特徴で、ジャムやデザートに使われるほか、カシスリキュールとしてカクテルにも利用され、世界中で親しまれている果実です。
よくある質問
クロスグリとは?
クロスグリとは、スグリ科スグリ属の落葉低木で、一般的には「カシス」と呼ばれてい る果実のことです。英語名ではブラックカラント(Black currant)と呼ばれ、日本でもカシスの名で知られてい ます。クロスグリとカシスの違いは実際にはなく、呼び名の問題であり、クロスグリ=カシス=ブラックカラントと理解して差し支えありません。
果実は黒に近い濃紫色の小さな実で、強い酸味と独特の香りを持ち、ブルーベリーなど他のベリー類と同じように抗酸化作用を持つ成分が多く含まれています。特にアントシアニンやビタミンC、食物繊維などが豊富に含まれており、抗酸化や活性酸素の除去に役立つことで知られています。またポリフェノールの一種であるアントシアニンが濃いため、目の健康維持や疲労回復に効果があるとされてい ます。
カシスには独特な風味があり、フランスではリキュールとして使われる「クレーム・ド・カシス」が有名で、カクテルの材料として定番です。カシスに含まれている成分は栄養価の高さから民間薬として利用された歴史もあり、ヨーロッパを中心に古くから知られてきました。日本でもクロスグリと呼ばれてい る果物は青森県など一部で国内生産されており、近年ではカシスに含まれているアントシアニンの効果が注目されています。
クロスグリの特徴は濃厚な黒い色素と豊かな風味にあり、果実自体は生食よりも加工して使用されることが一般的です。ジャムやジュース、リキュールなどに幅広く使われ、抗酸化や健康効果が期待されることから人気が高まってきました。クロスグリとカシスの関係を理解しておくと、食品や飲料に登場する「カシス」という言葉の背景をより深く知ることができます。