フラン お菓子
フランス生まれの上品な味わいを持つお菓子、フランス菓子。その洗練された風味と、繊細な製法は長い歴史の中で育まれてきました。小麦の香りとバターの豊かな風味、卵の濃厚な味わいが織りなす芳醇な味は、ひとくちごとに大人の味覚を満たしてくれます。本場フランスはもちろん、日本でも愛される定番のお菓子として、各地で親しまれています。今回は、そんなフランス菓子の魅力と歴史、種類などについて紐解いていきましょう。
フランとは
フランは、フランスを代表する国民的なスイーツです。卵や砂糖、牛乳などを使って作ったカスタードクリームを、香ばしく焼き上げたタルト生地に流し込んだ伝統菓子です。表面を焦がしたり、ココナッツやアプリコットなどを加えてアレンジを楽しむこともできます。とろりと濃厚な味わいと、もっちり弾力のある食感が特徴的です。
一方、スペインやメキシコでは、日本の""プリン""に近い甘く、ねっとりとした固め加減のカスタードプリンのことを""フラン""と呼びます。高温で蒸して作り、ほろ苦いカラメルソースをかけていただくのが一般的です。このように、""フラン""と呼ばれる菓子は国によって作り方や味わいが異なり、それぞれの国の文化を色濃く反映しています。
フランとプリンの違いとは
フランとプリンは、見た目は似ていますが、まったく異なるお菓子です。
フランスでおなじみのフランと、スペインやメキシコで「フラン」と呼ばれているカスタードプリン。作り方や味わい、アレンジの幅など、両者には大きな違いがあります。
作り方では、フランはコーンスターチや薄力粉を加えたカスタードクリームをタルト生地に流し込み、オーブンで焼き上げることで濃厚な質感に。一方のカスタードプリンは蒸し器を使いじっくり蒸すため、なめらかな口当たりが特徴的で、ほろ苦いカラメルソースをかけていただきます。
アレンジの幅も異なり、フランは野菜や肉、チーズなどを加え、甘くない味付けで前菜としても用いられます。一方のプリンは、主に甘いデザートとして親しまれています。
由来を見ても、フランは中世ヨーロッパ発祥で修道院で作られた一方、プリンの起源は不明確ながらイギリス貴族の間で愛された、と対照的です。
とろーり濃厚！フランのアレンジレシピ
フランは定番の味わいを基本に、様々な食材を加えるだけでアレンジの幅が広がる魅力的なお菓子です。材料を変えたり、合わせる食材を工夫することで、とろけるような濃厚な味わいに、さまざまな新しい楽しみ方を見つけられます。
ここからは、スイーツからお食事までアレンジレシピをご紹介します。お気に入りの一品を見つけて、ぜひフランのレパートリーを広げてみてくださいね。
梨のシナモンコンポートフラン:市販のパイシートを使い、梨のコンポートと相性抜群のシナモンの風味が楽しめる一品です。
和風テイストのあんこのフラン:つぶあんをたっぷり入れ、和テイストに仕上げました。こしあんに代えるアレンジも。
クリームコーンのフラン:コーンクリームの甘みとベーコンの旨み、卵や牛乳のコクが絶妙なハーモニーを奏でます。
きのこのフラン:きのこの濃厚な風味と卵、バター、生クリームのコクがマリアージュした、きのこ好きにはたまらない一品です。
アスパラとベーコンのフラン:一緒に食べたくなる相性抜群の食材を、フランに加えた絶品レシピです。
かぼちゃのフラン:ほっこりやさしいかぼちゃの風味が、なめらかフランによく合います。電子レンジで簡単に作れます。
アレンジ自在！おうちでフランを作ってみよう
カスタードの濃厚な味わいに、梨の優雅な香りや甘さ、つぶあんのほっこり感、かぼちゃの自然な甘みとホクホク食感、コーンクリームの風味豊かなコクなどを加えれば、フランはまったく新しい表情を見せてくれます。ベーコンを使えば、また違った魅力的な風味が楽しめるでしょう。
シンプルな作り方ながら、素材を変えるだけでグッと雰囲気が変わるのがフランの魅力。アレルギーや食生活制限にも配慮できる上、型なしでココット皿を使えばぷるぷるの食感に。電子レンジで手軽に作れるのも嬉しいポイントです。
2000年の歴史を誇る伝統の味わいを基本に、おうちで気軽に創作の喜びを味わってみませんか。世界にひとつだけのオリジナルフランで、今日からスイーツ作りの新たな楽しみを見つけてください。
まとめ
フランス菓子は、優雅な味わいと洗練された製法が特徴的です。長年の歴史の中で磨かれてきた小麦やバター、卵を使った本格的な味は、日本でも人気があります。シュークリームやマドレーヌ、フィナンシェなど、様々な種類のフランス菓子が各地で愛されています。素材への こだわりと、味へのこだわりが感じられる品々は、おいしさとともにフランスの文化を体感できる魅力的なお菓子なのです。