モンブラン/モンブラン クリームとは
スウィーツ独特の甘さと慰めが、お口の中で一緒に溶けていく瞬間、それはまさに至福の時です。特に、秋の季節に欠かせないスウィーツと言えばやはり「モンブラン」が挙げられます。そのボリューム感ある見た目と、栗の甘さが特徴的なこのデザートは、スウィーツファンから高い人気を誇っています。今回は、その魅力をさらに引き立てる要素ともいえる、モンブランの主役である'モンブラン クリーム'について深く掘り下げてみたいと思います。
モンブラン/モンブラン クリームとは
モンブランの語源・由来
「モンブラン」という名前の起源となるのは、フランス語で「白い山」と表現される、常に雪に覆われた峰が特徴のヨーロッパ最高峰、モン・ブラン山です。この山の白露に覆われた風貌は、糸状のクリームで表面が覆われ、その中には蜜漬けの栗が豪華に詰め込まれたケーキに類似しています。
この美しいケーキの名付けられたのは18世紀のイタリアで、その後フランスで進化を遂げ、「モンブラン」の名前は20世紀初頭に初めて菓子に対して使用されました。「モンテビアンコ」といわれるイタリアでも、白い山を思わせるケーキが生まれました。
モンブランは白い山の名を冠するだけではなく、栗の産地で名高いイタリア・ピエモンテ州で誕生した伝統的なケーキとして知られています。美しい白さと豊かな味わいで親しまれています。その名の由来を背負いつつ、一層美しさと深みが増すこのスイーツには、ヨーロッパ全土で支持があります。
日本のモンブランとは
日本特有のモンブランは、栗や生クリームを主成分とするフランスの定番デザートを、独自の風味とフォルムで表現した逸品です。フレンチ語で「雪の山」を意味するモンブランは、日本では、西洋の甘さとは一線を画した栗の自然な甘さを前面に押し出すことが特徴です。この結果、フルーツの優しさを引き立て、口にする度にやさしい後味を残します。
日本風のモンブランには、見た目にも和の感覚が取り入れられています。華やかさも一つのデザートの要素ですが、独特のモンブランは洗練された色合いとデザインで、日本の美意識を呼び覚まします。
さらに、欧風のエレガンスと日本の伝統的な美が見事に融合し、一筋縄ではいかないバランス感覚を持つ、まさに日本だけのモンブランが誕生しました。この特長が、日本のモンブランが国内外から愛される理由でもあります。日本のモンブランは、栗からかぼちゃ、チョコレートやイチゴまで、具材のバリエーションも豊かです。変わらないのは、線状に絞られた特許のフォルムだけ。海外のスイーツを自在にアレンジする歴史を持つ日本らしく、多種多様なモンブランがお店に並びます。
世界のモンブランとは
美味しい秋のスイーツといえば、日本でも人気のモンブランを思い浮かべる人が多いでしょう。しかしそのモンブランは、国によってその表情は様々。今回は、その一部を紹介したいと思います。
まず最初に、モンブランの原型と言われるフランスのモンブランについてです。つややかなマロングラッセ(焼き栗)や淡い色合いのチェスナッツクリームを絞り出すことで、アルプスの最高峰「モンブラン」を模して作られました。特に有名なスタイルとしては、茶色いクリームを細い線状に絞った形はパリの老舗パティスリー「アンジェリーナ」が考案したとされ、現在では定番のスタイルとなっています。
次にご紹介するのは、イタリアのモンブラン、すなわち「モンテビアンコ」です。甘さを控えめにし、栗の風味を余すことなく堪能できるのが彼の地ならでは。私たちがよく知る形ではなくシャンティクリームで覆われた白い円錐型で、名峰「モン・ブラン」の姿をリアルに再現しています。
そして最後に、和洋折衷の日本のモンブランです。日本人の繊細な感性を映し出した独自のアレンジが見受けられ、クリームやメレンゲの代わりに白あんや和栗、あるいは羊羹が使われ、モンブラン本来の風味をさらに引き立てています。
多様な「モンブランの世界」、それは各国に散らばるモンブランの面々を指します。同じモンブランでも、その美味しさは国の文化や風土によって全く異なる形で追求されています。こうした多様な表情を持つ""モンブランの世界""を、この秋、あなたのテーブルで楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
モンブランクリームは、その甘さと風味がモンブランの魅力を引き立てる重要な要素です。厳選された栗を使用したクリームは、口溶け良く、滑らかな食感が特徴で、独特の甘さと栗の香りが口の中に広がります。そのうえ、栗の甘味と風味が調和した世界観が、スウィーツ独特の甘さと慰めを一度に感じさせ、一口食べた瞬間にあなたを至福の世界へと誘います。