「白玉（しらたま）」と聞くと、素朴ながらも食感が心地よい、我々日本人にとってお馴染みの和菓子を思い浮かべる方も多いでしょう。

白玉の素材となる白玉粉は、もち米を水と一緒にじっくりと挽き下ろし、こそぎ取ったものを乾燥させて作ります。この作業は手間と時間がかかりますが、丹念に行われることで、滑らかな触感と独特の甘みが引き立つ白玉粉が生み出されます。

実際の料理法は極々シンプルながらも、その結果生まれる独特の食感と風味は多くの人々を引き付けます。まず、白玉粉に水を加え、耳たぶのような柔らかさまでよく練ります。そして、手軽な大きさに丸め、沸騰した湯でゆでるのです。白玉が浮かび上がれば完成です。その際、素材であるもち米と水だけを使用しているため、見た目は真白く、きれいなつやがあります。

白玉は、その特長的な見た目と食感から、甘いデザートと一緒に提供されることが多く、その使い方は無限に広がっています。別途用意したフレーバーのシロップをかけることで、更に美味しく楽しめます。もちろん、和風の甘味物としてだけでなく、現代的な洋風のスイーツにも取り入れられることがあります。

白玉粉が日本に伝わった時期については諸説あり、室町時代や鎌倉時代の説もありますが、詳細は不明です。伝説によれば、中国に渡った僧侶が日本へ白玉粉を広めたという話や、中国大陸から渡来僧が教えたという説もあります。

白玉粉が一般庶民に広まったのは江戸時代と考えられています。この時代、日本では砂糖や餡などの甘味が比較的手に入れやすくなり、それに伴い白玉粉も普及しました。江戸時代には、白玉粉から作られる白玉も登場し、特に夏を代表する和菓子として広く親しまれていたようです。白玉の真っ白でつるんとした外見は、真珠を連想させる美しさがあるとされています。

このように、白玉は長い歴史を持ち、江戸時代にはすでに広く愛される和菓子として定着していました。

「白玉の日」は全国穀類工業協同組合が制定した日で、毎年8月8日に記念されています。日付が「8」に見えることと、さらに「八」が重なると「米」という字に見えることから、この日が選ばれました。白玉を通じて、米粉や穀類の重要性を再認識しようという目的があります。

日本の伝統的な行事や季節ごとに、米粉を使ったさまざまな和菓子や食品が作られています。春には桃の節句で桜餅やひなあられ、お花見だんごが登場し、夏には端午の節句で柏餅や粽（ちまき）、秋には重陽の節句でお月見だんごが楽しめます。冬には新年に向けてのお餅や大福餅が振る舞われるなど、季節ごとの行事に合わせて米粉が利用されています。

このように、白玉の日を通じて、日本の伝統的な米粉利用の文化や習慣に触れる良い機会となります。

これらは、日本の伝統的な和菓子であり、それぞれの特性を持つ異なる素材と製法が利用されます。

初めに、「団子」についてです。これは、もち米の粉（上新粉や白玉粉など）を水で練り、その後小さな球にまるめて蒸し或いは茹でました食品です。あんこまたはきな粉などと一緒に供されることが一般的です。

次に、「餅」は、もち米を蒸した後につき、さらなる工程を経て固形化させた食品です。これは多様な祭事や料理に使われており、特に新年のお餅は日本の文化的シンボルとも言えます。

最後に、「白玉」は、もち米の粉（白玉粉）を使用し、水で練ってから球にまるめて茹であげた食品です。そのもっちりとした食感が特徴的で、和風スイーツのぜんざいやみつ豆と組み合わせる場合が多く、また最近では洋風スイーツのパフェにも使用され、新たな感覚のスイーツが出現しております。

その美味しさと多様性から、これら3つは日本の食文化を象徴しており、見た目も美しい白と丸い形状を持つため、食べた人々に強い印象を残します。

「白玉」は日本の伝統的な食べ物で、もちもちとした食感が特徴の和菓子です。豊かな歴史を持ち、古くから日本の食文化に根付いています。寒い冬には温かいお汁粉、暑い夏には冷たい抹茶やフルーツとの組み合わせで楽しむことができます。無添加で自然な美しさを持ち、和菓子やデザートとして広く愛されています。日本の四季を感じる白玉の魅力に触れながら、古くから現代まで引き継がれる日本の食の魅力を堪能してください。