スモモとは
スモモは、日本の夏を彩る果物のひとつで、その爽やかな甘みと酸味が多くの人に愛されています。スモモには、日本で一般的に「プラム」と呼ばれる日本スモモと、「プルーン」として知られる西洋スモモがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。この記事では、スモモの基本的な情報から、その品種、産地、収穫時期に至るまで、スモモの魅力を詳しく解説します。
スモモとは
スモモ(学名: Prunus salicina)は、バラ目バラ科スモモ属に属する果実で、英語では「Japanese plum」と呼ばれます。日本語では「すもも」や「酢桃」、または「李」と表記されることもあり、別名として「プラム」とも呼ばれます。よく知られる早口言葉「スモモも桃も桃のうち」に登場するものの、実際にはスモモは桃とは異なる植物です。一方で、ネクタリンは桃と同じ仲間に属します。スモモは、さっぱりとした甘みと酸味が特徴で、たっぷりの果汁を含んでおり、真夏に楽しむのにぴったりな果実です。
スモモと西洋スモモ
日本で一般的に「スモモ」として親しまれているものは、中国原産の丸い形をした果実で、「日本スモモ(プラム)」と呼ばれます。一方、ヨーロッパやアメリカで古くから食べられている「西洋スモモ(プルーン)」とは異なります。これらの違いは、見た目や味だけでなく、歴史や栽培地域にも現れています。
「プラム」と「プルーン」の使い分け
スモモは、主に生の状態では「プラム」、乾燥させた状態では「プルーン」と呼ばれます。スモモの種類は非常に多く、300種以上が存在するとされていますが、その中で乾燥後に「プルーン」として利用されるスモモは限られています。プルーンに適したスモモは、以下の条件を満たさなければなりません:
高い糖度: プルーンになるスモモは、乾燥しても糖度が非常に高いことが要求されます。
乾燥後の発酵を防ぐ特性: 種がついたまま乾燥させても発酵せず、乾燥過程で品質が保たれるスモモである必要があります。
これらの条件を満たすスモモだけが、乾燥させて「プルーン」として流通することができます。そのため、プルーンは限られたスモモの品種から作られる特別な乾燥果実です。
スモモの主な産地
スモモの主な産地は山梨県で、その他にも長野県、和歌山県、山形県、青森県、福島県など、日本全国で広く栽培されています。これらの地域では、それぞれの気候や土壌に適したスモモが栽培され、各地で独自の品種が育まれています。
スモモの収穫時期と美味しいスモモが出回る旬
スモモは真夏が旬の果実で、さまざまな品種が存在します。例えば、早生種の「大石早生」や、青い皮に赤い果肉を持つ「ソルダム」、真紅の皮を持つ「太陽」、桃ほどの大きさがある「貴陽」などが代表的です。収穫は6月中旬頃から「大石早生」が最初に始まり、その後「ソルダム」、「貴陽」、「サンタ・ローザ」、「紅りょうぜん」などが続きます。7月下旬には「太陽」、そして秋口には「秋姫」が出回ります。また、ハウス栽培されたものは5月中旬頃から市場に出回り始めます。
スモモが安く沢山出回る美味しい旬の時期
スモモが最も多く出回り、安く美味しい旬の時期は6月中旬から8月の真夏にかけてです。特に「秋姫」は9月が旬となり、この時期には甘くてジューシーなスモモを楽しむことができます。
まとめ
スモモは、種類や産地、収穫時期によってさまざまな味わいを楽しむことができる果物です。日本では、真夏の旬を迎えるスモモが特に人気があり、その豊富な果汁とバランスの良い甘みと酸味が魅力です。また、「プラム」と「プルーン」という名称の違いも理解しておくと、よりスモモの選び方や楽しみ方が広がります。日本全国で栽培されているスモモを、この夏ぜひ味わってみてください。