高血圧とは
そもそも高血圧とは?
高血圧とは、その名の通り「血圧が高い」状態のことです。血圧とは、血管内の圧力を示します。実際は、血圧が高くてもあまり自覚症状は出ません。ただし、血圧の高い状態が長く続くと、血管はしなやかさを失い、硬いホースのようになってしまいます。この状態が、いわゆる「動脈硬化」です。
高血圧の基準値とは?
診察室や健康診断で血圧を測定した場合に「収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上」となります。血圧を診察室や健康診断で測定した場合と、家庭で測定した場合では基準値が異なります。
高血圧の方で果物の摂取が制限されるケース
高血圧の方にとって、果物の適量摂取は健康維持に重要な役割を果たします。果物は食物繊維や抗酸化物質が豊富で、余分な塩分の排出にも貢献します。しかし、糖分が多く含まれているため、過剰摂取は血糖値の上昇や体重増加のリスクがあります。
そのため、高血圧の方、特に糖尿病や肥満の合併症がある場合は、果物の摂取量に注意を払う必要があります。1日の適正量は200グラム程度とされています。バナナやぶどうなどの高糖質果物は控えめに、キウイやグレープフルーツなどの低糖質果物を選ぶことが賢明です。
加工果物や濃縮果汁など、ナトリウムを多く含む製品は避けましょう。一方、カリウムが豊富なアボカドやドライフルーツは血圧を下げる効果があり、おすすめです。果物は健康に良いものの、高血圧の方は適切な量と種類を選ぶ必要がある、と言えるでしょう。
高血圧の方が食事改善が大切!血圧を下げる食事のポイント
食事などの生活習慣改善は、血圧の低下につながります。すでに服薬治療を始めている高血圧の方でも、生活習慣を改善することで血圧が下がりやすくなり、薬の量を減らすことも期待できます。
高血圧の方が食べてはいけない果物は?
高血圧の方は、血圧上昇につながる可能性のある果物や食品に注意が必要です。
降圧薬を服用している場合、グレープフルーツやグレープフルーツジュースを控えましょう。これらには、降圧薬の作用を増強する成分が含まれており、血圧が下がり過ぎる恐れがあります。
果物ジュースは糖分が多く含まれているため、飲み過ぎると糖尿病のリスクを高めます。一方で、適量の果物は血糖や中性脂肪の改善につながる可能性があります。しかし、果糖が多い果物は控えめにしましょう。塩分の過剰摂取は血圧上昇の原因となるため、漬け物、みそ汁、ラーメンの汁などを控えめにします。調味料の使用も最小限に抑えましょう。
塩分摂取量の管理が高血圧改善に重要であり、日本高血圧学会が推奨する1日の塩分摂取量6g未満を目指すべきです。実際の平均値がそれを大きく上回っていることから、減塩の必要性が強調されています。また、減塩と同時に排塩を行うことで、血圧を効果的にコントロールする方法もあります。
脂質の摂り過ぎも要注意です。特に飽和脂肪酸を多く含むバター、肉、マヨネーズなどは控えめにし、不飽和脂肪酸の青魚を意識的に摂取するようにしましょう。
このように、高血圧対策のためには、適切な果物の選択と、塩分や脂質の過剰摂取を避けることが重要です。
高血圧の方が食べるべき食べ物
高血圧の方におすすめの食材を意識して取り入れましょう。
カリウムを多く含む食品は、緑黄色野菜、いも類、海藻、果物などです。カリウムには降圧作用があり、積極的な摂取が賢明です。
高血圧の改善には、塩分を減らすための具体的な食べ方も重要です。例えば、塩分を控えた調理法や、低ナトリウムの食材を選ぶことが推奨されます。
食物繊維も重要な役割を果たします。野菜や果物に豊富な食物繊維には、ナトリウムを体外に排出する働きがあります。さらに、肥満予防にも効果的です。水溶性と不溶性の両方の食物繊維を、バランス良く摂取することをおすすめします。
さらに、n-3系不飽和脂肪酸も有益です。青魚や亜麻仁油などに含まれるEPA、DHA、DHAには、中性脂肪やコレステロールを低下させる作用があり、血圧コントロールに役立ちます。
一方で、塩分の多い加工食品や肉加工品、アルコールは控えめにする必要があります。バランスの良い食生活を心がけることで、高血圧の予防や改善が期待できます。
高血圧の方が食べてはいけない果物についてのまとめ
高血圧の方にとって、食生活の管理は非常に重要な課題です。果物は健康的なイメージがあるものの、一部の果物には血圧を上げる恐れがあります。ドライフルーツは乾燥工程で糖分が濃縮されるため、ナトリウム含有量が高くなります。グレープフルーツには血圧上昇作用のあるフラボノイドが含まれているため、注意が必要です。
高血圧の方が摂取すべき食べ物や控えるべき食べ物についても考慮する必要があります。特に、減塩に役立つ食べ物や塩分が多い加工食品を避けることが重要です。
また、バナナは食物繊維やカリウムが豊富ですが、過剰摂取は不整脈や筋肉麻痺のリスクがあります。降圧薬の種類によっては、グレープフルーツやグレープフルーツジュースの摂取を控える必要があります。糖尿病と高血圧の合併も多いため、糖質の多い果物や果物ジュースの摂取量には気をつけましょう。
塩分や脂質を控え、カリウムや食物繊維を意識した食事が推奨されます。ただし、慢性腎臓病などでカリウム制限が必要な場合は、主治医に相談しながら適切な食事内容を決めることが大切です。毎日のバランスの取れた栄養摂取を心がけましょう。
よくある質問
拡張 期 血圧とは
拡張期血圧(かくちょうきけつあつ)とは、心臓が拡張して血液をため込んでいるときの血圧のことです。これは「下の血圧」とも呼ばれ、血圧測定時に表示される2つの数値のうちの下の数値です。具体的には、心臓が収縮して血液を送り出した後、心臓が再び血液をため込むために拡張する際に測定される血圧です
収縮 期 血圧とは
収縮期血圧(しゅうしゅくきけつあつ)とは、心臓が収縮して血液を全身に送り出すときの血圧のことです。一般的に「上の血圧」や「最高血圧」とも呼ばれています。血圧計で測定した際に表示される2つの数値のうち、上の大きい方の数値が収縮期血圧を示します。