グアバの味徹底解剖:生、ジュース、それぞれの魅力を深掘り!
グアバは、フトモモ科バンジロウ属の熱帯果樹で、原産地は熱帯アメリカ、特に南メキシコからコロンビア、チリにかけての地域と考えられています。現在では、ブラジル、ハワイ、ニュージーランド、インド、台湾など、世界の熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されており、日本でも沖縄県や鹿児島県で作られています。ビタミン類、食物繊維、ポリフェノールなど栄養を豊富に含み、「熱帯のリンゴ」とも呼ばれています。また、別名「ばんじろう」とも呼ばれ、地域によっては島人に愛されています。

グアバとはどのようなフルーツ?

一般的な収穫時期は9~10月が中心ですが、熱帯地方では周年実をつけるため一年中手に入りやすい果物です。国産グアバ生産量(収穫量)1位の産地、沖縄県の年間生産量は11.4(t)で、全国シェアは64.4%です(2018年)。生産量1位の沖縄県、2位の鹿児島県、3位高知県の3県あわせて、国内生産量のほとんどを生産しています。日本では生のグアバに出会う機会はそうないので、この時期に沖縄へ出かけたらぜひ探してみてくださいね。グアバの旬の時期は8月~10月頃で、美味しいグアバを選ぶ際には、香りが強く、皮の色が黄緑色で傷が無いものを選びましょう。

グアバの旬と収穫時期について

グアバは、色や形、大きさなど多種多様で、近種も含めると160種以上のタイプが存在します。ここではよく知られている4種についてご紹介します。

グアバの種類

グアバには非常に多くの種類があり、数百種類存在すると言われています。
果皮は緑色から黄色のものが多く、果肉の色は赤肉種と白肉種に大きく分けられます。梨と同じ“石細胞”があるためシャリシャリとした食感が特徴ですが、果肉の色によって差があり、赤はねっとり、白はシャキシャキとした食感。それらを足して2で割ったようなピンクもあります。

グアバ(バンジロウ)

果皮・果肉ともに赤く、熟すとイチゴのような甘い香りがします。グアバとは別種ですが、一般的にはグアバの仲間として紹介されます。直径3~5センチと小ぶりで卵形。葉が厚く光沢があることから和名ではテリハバンジロウと呼ばれています。

ストロベリーグアバ(テリハバンジロウ)

ストロベリーグアバの変種と言われていて、果皮・果肉ともに黄色で熟すとイチゴのような香りがします。酸味が少なく風味がよい品種です。

イエローストロベリーグアバ(キミノバンジロウ)

フトモモ科ですが、グアバ(バンジロウ属)とは属が異なるフェイジョア属の果物です。外見や風味が似ているため、パイナップルグアバとも呼ばれ、グアバの仲間として紹介されることもあります。果皮は緑色で果肉はクリーム色、中心部がトロッとしたゼリー状になります。パイナップルやイチゴ、バナナ、リンゴを混ぜたような甘い香りが特徴です。

フェイジョア(パイナップルグアバ)

グアバといえばトロピカルフルーツのイメージが強く、ジュースを飲んだことはあっても生で食べたことはないという方も多いのではないでしょうか?例えるならば、桃やリンゴなどのフルーツをミックスしたような味に酸味を少しプラスしたさわやかな甘さ。暑い夏に食べたくなる、そんな味です。品種によって食味に違いがあり、赤い果肉はトロッとしており甘みも強く、白っぽい果肉は比較的シャキシャキした食感でさっぱりとしています。特徴的なのはその香りで、熟すとムスクのような独特の甘い香りが部屋中に広がります。熟していないものは香りが無く、硬くてとても食べられませんので、しっかりと追熟(貯蔵による完熟)をさせましょう。

グアバの風味と食し方

グアバは完熟すれば皮ごと食べることができます。皮の近くにビタミンCが最も多く含まれるのですが、苦手な方も多いので、気になる場合はなるべく薄くむくことをおすすめします。また、種も食べることができますが、食べ過ぎは消化に悪いので気をつけましょう。こちらも気になる場合はスプーンなどでくり抜いて食べるとよいでしょう。ただし、種周りの中心部は最も甘みが強いので、ザルでこしてジュースにするなどして利用してくださいね。

グアバ、その風味を堪能するには

グアバは、ジュースやジャム、ゼリーなど様々な加工品に利用できます。以下にいくつかのレシピを紹介します。

グアバのアレンジレシピ集

【材料(2~3人分)】グアバ…3~4個(約400g)水…350ml砂糖またはハチミツ…大さじ2

自家製グアバジュース

水を200mlにして氷を10個入れると冷たいスムージーに。冷凍のバナナやベリー類を入れるのもおすすめです。グアバの甘さやお好みに合わせて砂糖やハチミツの量は加減してください。
【作り方】1. グアバの皮を剥き、一口サイズにカットします。2. 全ての材料をミキサーに入れ、撹拌します。3. ザルで濾して種を取り除けば完成です。
【材料(作りやすい分量)】グアバ…10個程度砂糖…1カップレモン汁…大さじ2

手作りグアバジャム

【材料(作りやすい量)】グアバ…10個程度砂糖…1カップレモン汁…大さじ2
【材料(作りやすい分量)】グアバ…5個程度砂糖…大さじ2ゼラチン…2g水…適量レモン汁…大さじ1

グアバゼリー

【材料(作りやすい分量)】グアバ…約5個、グラニュー糖…大さじ2、粉ゼラチン…2g、水…適量、柑橘系の果汁…大さじ1(レモン、ライムなど)
果皮が青く硬いうちは常温での追熟が必要です。香りが強くなり、やわらかく弾力のある手触りになったら食べごろです。洋ナシの追熟をイメージすると近いかもしれません。食べごろのものは新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室などで保管。ただし、南国の果物なので基本的に寒いところは苦手です。冷やし過ぎには注意して、2~3日以内に食べきりましょう。また、生のままの冷凍保存には向かないので、冷凍したい場合はピューレやジャムにするとよいでしょう。

グアバの保存方法

グアバは非常に栄養豊富な果物で、特にビタミンCの含有量が高いことで知られています。100g中に220mgも含まれており、免疫力を高め、抗酸化作用を持つこの栄養素は、コラーゲン生成や美肌効果も期待できます。美容や健康などの効果が期待されるので、老若男女に愛される果物です。さらに、ビタミンE、B群、β-カロテンなども含まれており、血管の健康を促し、代謝をサポートするなど、健康全般に良い影響を与えます。また、食物繊維も豊富で、腸内環境を整え、便通を促進する効果もあります。グアバの葉にはタンニンやケルセチンといったポリフェノールが含まれており、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

グアバの栄養と効果

グアバには様々な栄養素が含まれていますが、特に注目すべきは以下の通りです。

グアバに含まれる主な栄養素とその効果

鹿児島県産8品種のグアバ果実のビタミンC含有量は、果肉100gあたり平均で約220mgもあった。品種による差異も認められ、範囲は約180mg〜260mg/100g含まれていて、これは果物の中でもトップレベルの含有量です。ビタミンCには抗酸化作用があり、体を酸化から守る働きがあります。免疫力アップなども期待できます。またコラーゲンの生成と保持に欠かせない栄養素です。アンチエイジングや美肌、日焼け防止など、美容全般に効果的です。

ビタミンC

強い抗酸化作用のあるビタミンEは、血管の細胞膜のダメージを防いで血管そのものを健康に保ちます。また、美容にも欠かせない栄養素です。

ビタミンE

「代謝のビタミン」とも呼ばれるビタミンB群は、糖質・脂質・タンパク質を代謝するときに重要な役割を果たす栄養素です。このビタミンB群がうまく働くことによって、疲れや倦怠感などを解消する効果が期待できます。疲労回復やストレス軽減にも効果的と言われています。

ビタミンB群

赤肉種に多く含まれるβ-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAへと変換されます。皮膚や粘膜の細胞を正常にする働きがあり、免疫力アップや風邪の予防に効果が期待できます。

β-カロテン

グアバにはペクチンなどの水溶性食物繊維と石細胞として存在する不溶性食物繊維の2種類の食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維にはコレステロールの排出や急激な血糖値の上昇を防ぐ働きがあり、不溶性食物繊維には腸を整えて便通を促す働きがあります。便秘気味の方や腸内環境を整えたい方にもおススメです。

食物繊維

グアバ茶として使われるグアバの葉にはタンニンやケルセチンといったポリフェノールが含まれており、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。血糖値上昇を抑える効果や余分な糖質を脂肪として蓄積されにくくする効果が期待でき、ダイエットにも有効と言われています。

ポリフェノール

グァバジュースは、多くの人に愛される独特な味があります。その特徴は、フルーティーな風味とさわやかな甘さにあります。さらに、少し酸味も加わって、飲むたびに新しい発見ができるでしょう。そのバランスの良さが、私たちを虜にするのです。新鮮な完熟グァバを使用し、最適な加工方法で作られるため、舌触りも滑らかです。また、添加物が使われていないことが多く、自然な味わいが楽しめます。

グァバジュースの味の特徴と楽しみ方

グアバジュースを最大限に楽しむためのコツは、まず温度に注意することです。冷やすことで、甘みと酸味がバランスよく引き立ち、よりフレッシュな味わいを感じることができます。最後に、食事と合わせることで、味のハーモニーを楽しむことができるのです。

グァバジュースの味をより楽しむコツ

グアバジュースの味は温度によって大きく変わります。冷たくすると甘みが引き立ち、酸味がほどよく抑えられるのです。例えば、冷蔵庫で十分に冷やしてから飲むと、まるで自然の甘さが口の中に広がるように感じるでしょう。また、氷を入れるとさらに爽やかさが増します。しかし、冷たすぎると風味が薄れてしまうため、程よい温度に調整することが大切です。一方で、常温でグアバジュースを飲むと、その独特の風味をより強く感じることができます。これは、果実そのものの香りや味わいがダイレクトに楽しめるためです。しかし、常温では甘みが強く感じられるため、場合によっては少し酸味が強く感じられることもあるでしょう。

温度による味の変化

グアバジュースは他の果物と組み合わせることで、新しい味わいを楽しむことができます。例えば、オレンジとの組み合わせは、グアバの甘みとオレンジの酸味が絶妙にマッチして、爽やかなドリンクが完成します。また、マンゴーと組み合わせると、トロピカルな味わいが一層引き立ちます。レモンやライムのような柑橘類を少量加えることで、酸味がアクセントとなり、飲みごたえがアップします。

他の果物との組み合わせ

グアバジュースは食事との相性も抜群です。特に、朝食時にトーストやヨーグルトと合わせると、フルーティーな味わいが朝のエネルギーをしっかりサポートしてくれます。また、ランチやディナータイムでも楽しめるでしょう。グアバジュースは、脂っこい料理との相性が良いです。唐揚げや焼肉などの重たい食事の後に飲むと、胃の中がスッキリとする感じがあります。さらに、軽食やスナックタイムにもおすすめです。例えば、チーズと合わせると、グアバのフルーティーな甘さとチーズの塩気が絶妙にマッチします。

食事との相性

グアバジュースは、美味しいだけでなく、多くの健康効果が期待できる飲み物です。豊富なビタミンCや食物繊維が含まれており、免疫力の向上や美肌効果、さらにはダイエット効果など、様々なメリットがあります。

グアバジュースの健康効果


グアバジュースは、免疫力向上に大いに役立ちます。その理由は、ビタミンCが豊富に含まれているからです。ビタミンCは、白血球の生成を助け、感染症から体を守ります。また、抗酸化作用も強いので、体内の有害なフリーラジカルを除去し、細胞の健康を保ちます。このように、グアバジュースは風邪やインフルエンザの予防にも効果的です。

免疫力向上

グアバジュースには、美肌効果とアンチエイジング効果があります。まず、ビタミンCがコラーゲンの生成を助け、皮膚のハリを保つ効果があります。また、抗酸化物質が豊富で、紫外線や大気汚染から肌を守ります。これによって、シミやシワの予防にもつながります。さらに、ビタミンAが含まれており、皮膚の新陳代謝を促進します。これにより、肌の再生が早まり、若々しい肌を保つことができます。

美肌効果とアンチエイジング

グアバジュースは、ダイエットにも効果的です。まず、低カロリーでありながら、満腹感を得やすい特徴があります。また、食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるのに役立ちます。食物繊維は、便通を良くし、体内の老廃物を排出する効果があります。さらに、ビタミンB群が新陳代謝を促進し、脂肪の燃焼を助けます。

ダイエット効果

グアバは、その独特の風味と豊富な栄養価から、多くの人々に愛されるトロピカルフルーツです。生で食べるだけでなく、ジュースやジャムなど様々な形で楽しむことができ、健康や美容にも良い影響を与えてくれます。ぜひ、グアバを生活に取り入れて、その魅力を体験してみてください。

結び

グアバは、追熟が必要な場合は常温で保存し、香りが強くなり柔らかくなったら冷蔵庫で保存します。冷凍保存には向かないため、ピューレやジャムにして保存するのがおすすめです。

グアバの保存方法:長持ちさせるには?

グアバジュースは栄養豊富で健康に良いですが、飲みすぎるとカロリー過多になる可能性があります。適量を守って、バランスの取れた食生活を心がけましょう。

グアバジュース:毎日飲んでも大丈夫?

グアバの種は食べられますが、消化に悪い場合がありますので、食べ過ぎには注意が必要です。気になる場合は取り除いて食べるのがおすすめです。

グアバの種:食べても大丈夫?

グアバの種は食用可能ですが、消化しにくい場合があるため、大量に摂取するのは避けた方が良いでしょう。気になるようであれば、種を取り除いてから食べることをおすすめします。




グアバ