アールグレイの名前は、イギリスの元首相「グレイ伯爵」に由来しています。1830年代に首相を務めたグレイ伯爵は、中国の着香茶であるラプサンス―チョンを気に入り、イギリス国内の紅茶メーカーであるジャクソン社に依頼したことがきっかけで、アールグレイが誕生しました。

アールグレイとダージリンはまったく異なるものです。アールグレイはフレーバーティーの一種で、ベルガモットの香りがつけられた紅茶を指します。一方、ダージリンはインドのダージリン地方で収穫される紅茶の茶葉そのものの名前です。したがって、ダージリンにはアールグレイのようなフレーバーはついていません。

アールグレイの原料としては、以前は中国の紅茶「キーモン」がよく使用されていました。アールグレイの起源が中国産の紅茶にあるためです。しかし、現在では各社がさまざまな紅茶を使用しており、アールグレイの味や香りは原料に応じて変わります。ダージリンベースやセイロンベースのアールグレイも存在し、自分好みの味を探す楽しみがあります。

アールグレイをより一層美味しく楽しむ方法を探求したいと思うはず。ここでは、それぞれの飲み方のポイントを解説します。

ストレートで飲む

アールグレイの茶葉が持つ本来の香りを楽しむには、ストレートで飲むのがおすすめです。ベルガモットの豊かな香りをしっかりと感じることができます。

アイスティーで飲む

アールグレイはアイスティーとしても人気があります。カフェや喫茶店で「アイスティー」を注文すると、アールグレイが出てくることもしばしばです。お湯を沸かして紅茶を入れ、氷を入れたグラスに注ぐ「オンザロック式」の本格アイスティーのほか、水出しでもベルガモットの香りを楽しめます。

ミルクティーで飲む

アールグレイはストレート向きと思われがちですが、ミルクティーとしても楽しむことができます。その際は、ベースの茶葉を確認し、適切な蒸らし時間を守ることが重要です。柑橘系の香りとミルクは意外にも相性が良く、特にルフナ茶のアールグレイが深みやコクを与えておすすめです。アールグレイを入れる際に蒸らす時間を長くすることで、よりコクが抽出され、美味しいミルクティーが楽しめます。

水出し／炭酸水出しで飲む

水または炭酸水に一晩つけるだけで、アールグレイティーが出来上がります。ペットボトルを使うと、外でも手軽にアールグレイティーを楽しむことができます。

新鮮な茶葉を使用し、飲む直前に淹れること。これが美味しいアールグレイティーを楽しむための基本です。ご自身の好みに合わせて、これらの方法を試しましょう。

「アールグレイ」はその独自の香りと美味しさから、多くの紅茶愛好家に愛されています。その歴史やエピソードを知ることで、一杯のアールグレイがもつ、深くリッチな世界をより一層楽しむことができるでしょう。アールグレイを通じて感じる紅茶の魅力は、日々の生活に豊かさと贅沢感をもたらす、最高のひとときをプレゼントしてくれます。