夏みかんは4月半ばから5月にかけて収穫が行われ、市場には初夏まで流通します。 秋頃は実が黄色く色づくもの、この時期のものは酸味が非常に強く、生食には向きません。そのため、収穫せずに木に残して冬を越すことで酸味が抜け、ちょうど春から初夏にかかこの酸味を抜く作業は、夏みかん独自の特徴であり、収穫のタイミングを慎重に見極める必要があるため、手間暇がかかるため、旬を迎えた夏みかんは甘味と酸味のバランスが絶妙で、春の季節にぴったりの味わいが楽しめます。

美味しい夏みかんを選ぶためには、全体に均一な濃い黄色に色づき、表面に傷や色が見られず、張りのあるものを目安にすると良いでしょう。 また、上げたときにしっかりとした重さがあるほど、果汁が多く含まれ、みずみずしさが期待できます。 色を保っているものは鮮度が良いとされ、茶色くなっているものは劣化が進んでいる可能性があるため避けたほうがよいでしょう。酸味が強い果実であるため、鮮度を確認するために触感や重量感を意識すると、食べ応えのある甘酸っぱい夏みかんを選ぶ手助けとなります。

夏みかんは風通しの良い場所で常温保存が最適で、冷暗所での保管が推奨されます。 冷蔵庫に入れる場合は乾燥せずポリ袋に入れ、野菜室で保存すればよいでしょう。 保存期間の目安は1〜2週間程度ですが、果皮が乾燥しすぎると苦味が強い傾向がありますので、空気に触れさせないことが大切です。乾燥を防ぐため、湿気が保てる環境が適していますが、気温が高い季節には冷蔵庫の保存も選択肢として活用できます。

また、果汁を使ったポン酢や、サラダのアクセントとして果実を加えた料理にも使用されることがあり、甘酸っぱい風味とさわやかな香り夏みかんの果汁は酸味が強いため、さっぱりとした味わいが料理のアクセントとしても活かされ、じっくり食べられる方が可能です。しっかりとした季節の果肉の食感と果汁の爽やかさが楽しめるため、春から夏にかけての一品として人気があります。

夏みかんは低カロリーで、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれており、栄養価も優れています。 生の状態では100gあたり約42kcalで、1個あたり（約300g）で126kcal程度です。 ビタミンCは抗酸化作用をもつ栄養素で、肌の健康維持にも役立ちます。缶詰になると加工過程でビタミンCが減り、缶詰100gあたり80kcalほどになるため、生食の方が栄養が豊富です。 葉酸も含まれているため、細胞の合成や増殖に関わる栄養も摂取でき、特に妊婦さんにも嬉しい果物です。

「なつみかん」は、とてもそのジューシーな味わいと独特の風味が魅力の果物です。 初夏まで流通し、様々な料理に利用されてきた食材です。 味だけでなく、その抗酸化作用やビタミンC含有量の多さから健康効果も期待できます。