ババロアとは? ババロアのレシピもご紹介

ババロアとは?
ババロアは、フランスを代表する冷製デザートの一つで、ムースやパンナコッタに似た滑らかなスイーツです。基本的な作り方は、卵や牛乳、砂糖を使ったカスタード風のソース(アングレーズソース)に泡立てた生クリームを加え、ゼラチンで冷やし固めるというものです。このデザートの名前「ババロア(bavarois)」はフランス語で「バイエルンの」という意味で、19世紀初頭、ドイツのバイエルン王国に仕えていたフランス人シェフが考案したことから名付けられたと言われています。
ババロアの特徴は、ゼラチンによる弾力とプルンとした食感です。紅茶やココアなどを混ぜたり、ホイップクリームやフルーツでトッピングしたりと、さまざまなアレンジが可能です。
ババロアとゼリーとの違いとは?
夏のスイーツといえばフルーツを用いて楽しむババロアやゼリーが思い浮かびますが、その見た目の類似性にも関わらず、元々の成り立ちや具体的な特徴は大いに異なります。
ゼリーは、ゼラチンを使って果汁などを固めたスイーツです。
ババロアとゼリーの大きな違いは、ババロアには乳製品が使われている点です。ババロアは生クリームなどの乳製品を含むため、ゼリーよりもリッチな風味が特徴です。ただし、両者の境界線は曖昧なこともあり、乳製品を使ったゼリーもあります。

ババロアとパンナコッタとの違いとは?
パンナコッタとババロア、二つはどちらもミルクを主成分とした洋菓子ですが、その製法や来歴における違いから異なる風味と魅力を持っています。
イタリア生まれのパンナコッタは、「生クリームを煮る」を示す言葉です。この名前通り、主成分のクリームと砂糖を炊き、ゼラチンを加えて固めるというシンプルな製法から誕生します。ゼラチンと共に冷やして固めるため、ババロアやムースとは異なり、口に入れた瞬間に溶けるような滑らかさが特長です。
ババロアは生クリームを泡立てて使用するため、その食感はパンナコッタとは一線を画します。
パンナコッタとババロアは類似した材料から作られるものの、それぞれが特有の風味と魅力を持つデザートとなっています。どちらが自分の口に合うかは個々の好み、是非とも両方を試してみてはいかがでしょうか。

ババロアの作り方
ババロアは、フランスの贅沢なデザートで、その滑らかな口当たりと優雅な甘さが魅力です。このデザートは一見難しそうに見えますが、基本的な技術を理解すれば自宅で簡単に作ることができます。
材料
生クリーム
砂糖
バニラエッセンス
ゼラチン
牛乳
作り方
ゼラチンの準備: ゼラチンを水で溶かします。
牛乳と砂糖の加熱: 鍋に牛乳と砂糖を入れ、加熱します。火から下ろしてからゼラチンを加えて溶かします。液体は常温で冷ましましょう。
生クリームの泡立て: 生クリームをしっかりと泡立てます。
混ぜ合わせ: 冷めた牛乳とゼラチンの混合物に、泡立てた生クリームを少しずつ混ぜます。
冷やし固める: 混ぜた液体を食器やシリコン製の型に注ぎ、冷蔵庫で固まるまで冷やします。
盛り付け
冷蔵庫から取り出したババロアを型から外し、ディッシュに盛り付けます。その滑らかな食感と味わいは、一口食べるだけで至福の瞬間を感じられるでしょう。ババロアは、アフタヌーンティーやディナーパーティーのデザートに最適です。
アレンジ方法
ババロアはフルーツやヨーグルトを加えたり、トッピングにナッツやチョコレートを添えたりと、さまざまなアレンジが可能です。自分好みのフレーバーを試して、オリジナルのババロアを楽しんでください。調理時間は冷やす時間を除いて約50分です。

ババロアに合うアングレーズソースの作り方
ババロアに合うアングレーズソース(カスタードソース)は、ババロアの滑らかさを引き立てるクリーミーなソースです。以下に基本的な作り方を紹介します。
材料
牛乳:250ml
生クリーム:50ml
卵黄:3個
砂糖:50g
バニラエッセンス(またはバニラビーンズ):少々
作り方
準備: 卵黄をボウルに入れ、砂糖を加えてよく混ぜます。このとき、白っぽくなるまでしっかりと混ぜるのがポイントです。
牛乳と生クリームの加熱: 鍋に牛乳と生クリームを入れ、バニラエッセンス(またはバニラビーンズの中身)を加えて中火で温めます。沸騰させないように注意しながら、軽く温まったら火を止めます。
卵黄と牛乳の混合: 温めた牛乳と生クリームの一部を卵黄と砂糖の混合物に少しずつ加え、混ぜます。これを少しずつ加えることで卵が固まるのを防ぎます。
ソースの加熱: 卵黄と砂糖、牛乳と生クリームをすべて混ぜ合わせたら、再び鍋に戻し、弱火で加熱します。木べらやスプーンで絶えず混ぜながら、ソースがとろみを帯びるまで加熱します。
冷やす: ソースが適度なとろみになったら火を止め、粗熱を取ります。その後、冷蔵庫で冷やしておきます。
出来上がったアングレーズソースは、冷えたババロアにかけてお召し上がりください。バニラの香りとクリーミーなソースが、ババロアのデザートとしての完成度を一層高めてくれます。
まとめ
ババロアは、その華やかで柔らかな食感が魅力のクリーム系デザートで、甘さと濃厚さのバランスが絶妙です。素材の味を活かしたシンプルながらも高級感あふれる一品で、見た目にも美しいことから特別な日のディナーやパーティーにも最適。いちごなどのフルーツとの相性も抜群で、スプーンを口に運べば、滑らかな口どけとリッチなおいしさが広がり、幸せの一時を味わえます。思い出深いひとときを彩るババロアにより興味を持っていただけたら幸いです。
よくある質問
ババロアとムースの違いは何ですか?
ババロアとムースはどちらも冷やし固めて作るフランス発祥のクリーミーなデザートですが、その食感や作り方に明確な違いがあります。ババロアは卵黄と牛乳、砂糖を煮詰めて作るカスタード風味のアングレーズソースにゼラチンを加え、泡立てた生クリームを混ぜて冷やし固めるため、ぷるんとした弾力のあるなめらかな食感が特徴です。一方でムースは「泡」という意味を持ち、主に泡立てた生クリームや卵白に果物のピューレやチョコレートなどを加え、ゼラチンの量を少なく使うか使わずに、ふわっと軽やかな食感を出すことが多いです。ムースはデザートだけでなく、魚や野菜を使った前菜にも用いられることがあり、食感はより軽くクリーミーで、舌触りも柔らかいのが特徴とされています。両者は材料や製法に似た部分もありますが、ババロアのしっかりとした食感とムースの軽やかな口当たりの違いは、調理工程でのゼラチンの使い方や泡立て方に起因しています。どちらも魅力的なデザートであり、好みや用途によって使い分けられています。