山梨のぶどう 種類

山梨県は、その美しい自然とともに日本有数のぶどう生産地として名高い場所です。豊かな土壌と気候が育む多彩なぶどう品種は、訪れる人々に四季折々の味わいを提供します。今回の旅では、山梨の各地を巡り、その土地ごとの特性を生かしたぶどうの魅力を存分に体感し、地元の農家やワイナリーを訪ねながらぶどう栽培の奥深さに迫ります。歴史と風土に根ざしたぶどうの物語を、一緒に探ってみませんか。

山梨県のブドウ

山梨県は、日本におけるぶどうの栽培面積と収穫量のトップを誇ります。1186年、甲斐国八代郡祝村(現 山梨県甲府市勝沼町)で、雨宮勘解由が「甲州」ブドウを発見し、日本国内でのブドウ栽培がスタートしました。

デラウェア

デラウエアという名は米国デラウエア州に由来しています。このぶどうは粒が小さいながらも、日本人に好まれる風味を持っています。収穫時期は非常に早く、7月の中頃から可能です。上品な甘さが特長で、種がないため食べやすく、日本で最も多く生産されているぶどう品種の一つです。 <食べ頃>7月下旬から8月中旬頃

キングデラ

「デラウエア」を彷彿とさせる外見から名付けられましたが、この品種は実際は異なる種類で、「レッド・パール」と「マスカット・オブ・アレキサンドリア」が交配されて生み出されたものです。味わいも異なり、種がなく、デラウエアよりも粒が大きいため、食べごたえがあります。<食べ頃>8月上旬から8月中旬頃

巨峰(きょほう)

この品種は、現時点で最大の栽培面積を誇る黒色大粒種です。種あり・種なしの両方の栽培が行われ、房の大きさも出荷形態に応じて異なります。香り豊かで果汁たっぷりなため、多くの人々に愛されています。<食べ頃>8月上旬から9月下旬

ピオーネ

多くの品種が種なしで育てられ、「巨峰」と比べて一回り大きな果粒を持つのが特徴です。このぶどうは、外皮が濃い紫黒色で魅力的ですが、中は薄緑色で、味わいは非常に濃厚です。<食べ頃>8月下旬から9月下旬

シャインマスカット

皮ごと楽しめることと酸っぱさが控えめなのが特徴のぶどうです。話題沸騰中の新しい品種で、外見は鮮やかなグリーンを持ち、マスカットのような香りが漂います。種なしで大粒、甘さが際立っています。<食べ頃>8月下旬から9月下旬

ロザリオ・ビアンコ

山梨県の育種家、植原氏により生み出された品種です。世界で高い評価を受けている2つの品種を親としているため、見た目も味わいも非常に優れています。見た目は鮮やかな緑色で、大きな房が魅力です。糖度が高く、酸味が少ない爽やかな甘みが特長です。<食べ頃>8月下旬から9月下旬

甲斐路(かいじ)

山梨県の育種家、植原氏が開発した品種で、その名の通り山梨県を象徴する晩成種です。このブドウは種があり、非常に高い糖度を持ち、マスカットの香りを放ち、赤い果房が美しく魅力的です。大粒でユニークな形をしており、皮が薄いので果汁も多く含まれています。<食べ頃>9月上旬から10月中旬

甲州(こうしゅう)

日本で最も古い栽培品種とされ、その歴史は1300年にも及びます。源平合戦が行われた1180年代に山梨県の勝沼で見つかったこの品種は、生食だけでなくワイン醸造にも使われています。特徴的なのは、酸味が種の周りに強くあることで、地元では種ごと食べるのが一般的です。果汁が豊富で、山梨の露地ぶどうの季節を締めくくる存在です。また、甲州を使った「月の雫」という銘菓は、古くから愛されています。<食べ頃>9月中旬から10月下旬

ぶどう