日本で季節の風物詩と認識されるバレンタインデー。しかし、その祝い方は国や地域によって異なり、特に興味を引かれるのがアメリカのバレンタインデーです。

アメリカのバレンタインデーは、「愛と感謝を伝える日」として定着しています。好意を寄せる相手だけでなく、家族や友達に対しても『愛と感謝』の気持ちを示す一日で、チョコレートやカード、花などの贈り物を通じてそれが表現されます。感謝の気持ちを伝えるために子供たちは手作りのハート型カードを友達や先生に配るという風習もあります。

このようにアメリカでは、バレンタインデーは恋人や魅かれている相手だけでなく、色々な人たちに対して感謝の気持ちの表現として捉えられます。何気ない日々の中で忙しさに追われてなかなか感謝の気持ちを伝えられなかった人たちへ、愛と感謝のメッセージを伝える絶好の機会となるのです。

日本におけるバレンタインデーとはまた違ったこのアメリカ流のバレンタインデー。これは、言葉だけでなくプレゼントを通じて気持ちを伝える独自の文化と言えるでしょう。恋愛だけでなく親友や家族への感謝も伝えられるその広さは、日本人にとっても新鮮かもしれません。これを機に、日本のバレンタインデーにアメリカ流の表現を取り入れてみるのはいかがでしょうか。大切な人への感謝の気持ちが、一層深くなるかもしれません。

アメリカの大型イベントといえば、ハロウィンやクリスマスが盛大に祝われます。しかし、市場規模を指標に捉えると、バレンタインデーに対する深い愛情が窺えます。

NRF全米小売業協会の調査によると、2019年のバレンタインデーは、見事な20.7億ドル（約2兆2,511億円）の市場規模を形成。その翌年も、1人あたりの支出は$161.96（約1万7,624円）から$196.31（2万1,362円）へとジャンプアップし、その統計からさらなる伸びが見込まれる状況です。

そんなバレンタインデーでは、毎年1月初旬から商戦の動きが活発化し、チョコレート、フラワーアレンジメント、ジュエリーといった魅力的なアイテムが店頭に並びます。しかし、その中で特筆すべきはバレンタインデー定番の「バルーン」。業界の中でもここが最もバルーンの売上が伸びる期間で、パーティーグッズストアはもちろん、花屋やスイーツ専門店、スーパーやデパートまで、あらゆる場所で色鮮やかなバルーンが並びます。

バルーンは、個々の愛や感謝の気持ちが具現化され、愛する人々への贈り物となる非常に人気のあるアイテムです。そのバルーンの種類はハート形だけでなく、可愛らしい動物やキャラクター、メッセージ入りと多種多様。愛のメッセージを具現化し、贈り物として選ぶ楽しさもあるでしょう。街全体がバルーンに彩られるバレンタインデーは、あふれんばかりの愛情と感謝の気持ちで満ち溢れ、誰もが心躍る甘くロマンティックな時期となるのです。

日本におけるバレンタインデーは、女性が男性にチョコレートを贈るという女性主導の行事です。これは一方、アメリカでは男性が恋人への愛を示す日であり、カップルの祝い事としてセッティングされる点が特徴的です。それゆえ、2月に入るとテレビで見かけるジュエリーのCMや、お店に飾られるぬいぐるみや花束などのグッズが目立ちます。女性からもプレゼントは贈られますが、レストランの予約を取ったりロマンチックな演出をしたりする役割は全て男性に任されています。

バレンタインデーは新たな恋人だけでなく、長年連れ添った夫婦も毎年祝います。女性は「今年はどのように祝ってくれるのかな」とワクワクして待つ一方、男性はプレゼントの準備に大変な重責を感じているのです。なかには、万が一プレゼントを忘れると女性を怒らせる可能性があるため、高速道路の入口や信号待ちの間に花束を販売するサービスが利用され、または夜遅くまで営業しているスーパーでバレンタインギフトを慌てて購入するケースもあります。特にバレンタインデー当日の夜、スーパーで花束やバルーンを準備している男性たちの長蛇の列は毎年の恒例見物となっています。

更に、アメリカには日本のようなホワイトデーの習慣は存在しません。つまり、男女共にお互いに感謝の気持ちを表すためのプレゼントを贈る唯一の機会がバレンタインデーというわけです。

日本の子供たちにとってもお馴染みとなったバレンタインデーですが、米国の子供たちにとっては違った意味を持っています。彼らにとって、この日は友情や感謝を示し、全ての同級生に贈り物を配るというすてきな風習があります。このことから、米国におけるバレンタインデーは単に恋人へ愛を伝えるだけではなく、周囲の大切な人たち全てに愛を示す日であるという考え方が伺えます。

この「自分から感謝の気持ちを能動的に伝える」風習は、社会性の発展やコミュニケーションスキルの向上に貢献すると考えられるため、日本のいくつかの学校でも取り入れられています。チョコレートやカードを通じて、友人や先生へ感謝の言葉を伝えることは、より豊かな人間関係を築く基盤となるのです。

アメリカの子供たちが行っているバレンタインデー。その「友情と感謝を大切にする」精神は、日本の子供たちにも是非とも広めていきたい文化のひとつです。これからも子供たちが自分の気持ちを率直に表現できる社会が広がっていくことを願っています。

日本では一部の学校がバレンタインデーを禁止している反面、アメリカでは学校の行事として積極的に行われています。特に幼稚園や初等学校では、家庭に「バレンタインデーには全ての生徒にプレゼントを用意してください」と通知が出され、親たちは大忙しです。

しかし、スーパーマーケットでは小分けの袋詰め商品がたくさん並び、プレゼント選びはそれほど難しくありません。主な贈り物は文具、おもちゃ、もしくはお菓子で、カードだけでもすばらしい贈り物とされています。なお、食べ物を贈る場合は安全と衛生を考慮し、手作りではなく市販品を選ぶよう学校から指示が出されています。

子供たちは工作の時間でプレゼントボックスを作り、特にバレンタインデーは多くのギフトを受け取る日として楽しみにしています。そして、ティーンエイジャーになると日本の子供たちと同じく、好きな友人にプレゼントを選んで贈る子供たちも増えてきます。

バレンタインデーは、過ごす相手や過ごし方でさまざまな演出が可能です。カップルであればロマンチックに、友人や家族と過ごすなら楽しくハッピーに過ごすことができます。さまざまなバレンタインデーの演出を試してみてはいかがでしょうか。

バレンタインデー、それは普段とは違った特別な愛と感謝の表現ができる大切な一日です。子供たちをベビーシッターや親に預けて、二人だけの時間を楽しむのはどうでしょうか。都会の夜景を見下ろす高級レストランでのディナーや、自宅をロマンチックにデコレートして過ごす時間も素敵です。

食事の最中は、二人だけの思い出や趣味について語り合いましょう。それと共に、ちょっとしたサプライズとして、プレゼントの用意もお忘れなく。特に、男性からのプレゼントは、一般的な「バレンタインデーは女性から男性への贈り物」という概念から逸脱しているため、女性への喜びも一層増します。

プレゼントは必ずしも高価なものである必要はありません。個性を特別な一日に合わせたビームと一緒に、例えばパートナーの好きなバルーンや、趣味に合わせたアイテムを贈りましょう。バルーンはその日を特別なものだと感じさせてくれ、女性はそれを喜びます。様々なデザインや形から選べるバルーンは、毎年違うものを選ぶのも魅力的です。

バルーンと一緒に用意するプレゼントは、例えばパートナーが好きな作家の本や趣味のアイテムがおすすめです。何が好きかわからない場合には、花束も間違いありません。そして、ライトを暗めにしてキャンドルを灯すだけで、一層ムーディーな雰囲気が広がります。普段なかなか口にできない感謝の気持ちや愛の言葉を伝えることで、二人の絆はさらに深まることでしょう。

バレンタインデーは、もともと西洋のお祭りではありますが、アメリカでのハッピーバレンタインデー・パーティーの楽しみ方が注目を浴びています。何と言ってもその場の温かさと共感から生まれる笑顔は、疲れた心を癒し、愛と友情の尊さを感じさせてくれます。

そんな特別な時間を日本でも味わいたいと考える方々におすすめしたいのは、友人や家族と共にパーティーを開くことです。キュートなハート型のバルーンをたくさん飾りつけ、部屋をピンクや赤のパーティーグッズで彩って場を盛り上げましょう。そして美味しい食事やデザートを囲んで、思い思いに会話を楽しみます。

パーティーメニューには、バレンタインデーらしいスイーツを思う存分用意しましょう。ピンクのアイシングクッキーやレッドベルベッドケーキ、愛のメッセージがこめられたハートのキャンディーなど、ここでもハート型や赤ピンクの色彩を利用して楽しい雰囲気を演出します。

また、参加者全員でプレゼント交換をするというアイデアもおすすめです。予め一人ひとつ、グッズを用意しておき、会場でランダムに交換することで、さらなるハッピーバレンタインデー・パーティーらしいワクワク感を加えることができます。

こうしたアメリカスタイルのバレンタインデー・パーティーを楽しむことで、日本でも新たなサプライズと思い出を作り出すことができるでしょう。「みんなで楽しく盛り上がろう！アメリカのハッピーバレンタインデー・パーティー」と思い出づくりに一役買ってほしいものです。