サツマイモの種類

サツマイモの種類

サツマイモの種類

サツマイモは日本人にとってなじみ深い食材ですが、実は様々な種類が存在することをご存知でしたか?それぞれの品種には個性的な風味や色合いがあり、料理に彩りと奥深い味わいをもたらしてくれます。サツマイモの魅力に迫るため、代表的な品種とその特徴について見ていきましょう。

【ほくほく系】さつまいもの種類と食べ方|焼き芋・天ぷら・レモン煮に

さつまいもは日本国民に親しまれている食材です。ほくほくとした食感と上品な甘みが人気の理由です。代表的な食べ方は焼き芋で、灯りを楽しみながらふんわりとしたさつまいもを味わうのは格別の喜びです。一方、天ぷらにすればサクサクした食感が魅力的です。かぼちゃの天ぷらより歯ごたえがあり、満足感があります。さつまいもを薄切りにし、レモン果汁と砂糖で煮込めば、さわやかな酸味が口いっぱいに広がります。その他にも、さつまいもご飯や芋けんぴなど、様々な調理法があり飽きることがありません。ほっくりとした優しい味わいに癒され、さつまいもから季節を感じられます。日本人の心に残る食材なのです。

紛質でしっかりとした食感とほどよい甘味が特徴のほくほく系さつまいもは、2000年代までは国内で主に生産されていたタイプです。現在は、しっとり系・ねっとり系さつまいもに人気が移っていますが、昔ながらの「さつまいもらしさ」を味わうならばほくほく系が最適です。焼き芋のほか、天ぷら、煮物、炒め物、サラダなど、食感を活かせる料理に適しています。主力品種のベニアズマは、ほくほく系さつまいもの代表格です。ベニアズマは青果用さつまいもの国内シェアNo.1を誇る最もポピュラーな品種です。正式名はカタカナの「ベニアズマ」ですが、「紅あずま」や「べにあずま」と表記されることもあります。茨城県や千葉県を中心に東日本で栽培が盛んで、誕生から30年超の現在も、素朴な味わいと安定した美味しさから根強い人気があります。

【ねっとり系】さつまいもの種類と食べ方|焼き芋・お菓子・干し芋に

秋の味覚さつまいも、その魅力は種類によって様々です。なかでもねっとり系の品種が近年人気を集めています。鹿児島県種子島の「安納いも」が火付け役となり、ねっとりとした食感と強い甘味が人々の舌を虜にしました。

安納いも(安納紅)は、戦後にインドネシアから持ち込まれた品種を改良した結晶です。クリームのようななめらかな食感と、コクのある芳醇な甘さが特徴的です。ねっとり系さつまいもの人気をけん引する代表格の存在です。

また、収穫後の貯蔵・熟成により安納いもに肩を並べる味わいを持つ「べにはるか」も定番品種となっています。丸ごとの焼き芋にすると美しい姿が愛らしく、クセのない味わいで和洋菓子にも合います。

ねっとり濃厚な味わいと、しっとりなめらかな食感。焼き芋だけでなく、干し芋やお菓子など、様々な調理法で堪能できるのがねっとり系さつまいもの魅力です。秋の味覚の王座を堅持する理由がよくわかります。

サツマイモの種類

【しっとり系】さつまいもの種類と食べ方|何にでも合う万能選手

さつまいもには、ほくほく系とねっとり系の中間的な食感を持つしっとり系の品種が存在します。上品でなめらかな口当たりが人気で、甘味もほくほく系とねっとり系の中間程度のものが多く、しっかりとした甘さを感じながらも比較的さっぱりと堪能できます。焼き芋はもちろん、お菓子や料理にも使える万能食材です。

代表的な品種として、高系14号、シルクスイート、クイックスイートがあげられます。

高系14号は1945年に登録された歴史ある品種で、ほくほく感とねっとり感の絶妙なバランスが魅力です。各地でオリジナルブランドが開発されており、汎用性が高いのが特徴です。

シルクスイートは絹のようななめらかな舌ざわりが売りの新しい品種で、高級スイーツを思わせるふんわりとした食感が人気を集めています。

クイックスイートは電子レンジ加熱に適した品種で、低温でも甘味を存分に引き出せることから、手軽な時短調理におすすめです。

このようにさまざまな特徴を持つしっとり系さつまいもは、バラエティに富んだ味わいを楽しめる魅力的な食材です。

さつまいもの種類によってカロリー・糖質は違う?

さつまいもには多くの品種があり、その種類によってカロリーや糖質含有量が異なります。一般的な紅はるかは生で100gあたり105キロカロリー、糖質が23.6gと比較的高めですが、安納芋は同量で87キロカロリー、糖質16.5gと控えめな値となっています。

焼き芋にすると、さらにカロリーや糖質が増加する傾向にあります。紅はるかの焼き芋は100gで144キロカロリー、糖質32.2gになりますが、安納芋だと117キロカロリー、糖質26.2gと抑えられています。このように、さつまいもの品種や加熱調理による影響を踏まえて、上手に組み合わせることで健康的なカロリー・糖質コントロールが可能になります。

焼き方や水分量なども影響しますので、ひとくくりの「さつまいも」ではなく、その品種を意識することが重要です。自分に合った種類を見つけて、美味しくカロリーや糖質を管理しましょう。

紫・オレンジ・白色も!カラフルなさつまいも品種の用途とは?

さつまいもの色とりどりな品種には、それぞれ独自の魅力と用途があります。

紫色のさつまいもは、アントシアニンという抗酸化成分を豊富に含み、サラダやスイーツに利用すると鮮やかな彩りを添えます。天然色素やペースト、パウダーとしての加工用途もあります。

一方、オレンジ色のさつまいもは、ビタミンAの前駆体であるβ-カロテンが豊富で、焼き芋やお菓子の際の映える色合いとともに、美肌や免疫力アップにも期待がかかります。

白皮のさつまいもは、でんぷん質が多いことから、芋焼酎の原料をはじめ、甘味料や春雨の原料としても重宝されています。

このように栄養価と色彩の違いから、さつまいもの品種によって活用の幅は広がります。産地ならではの新鮮な味わいを生かしながら、さつまいも料理でカラフルに彩られた食卓を心行くまでお楽しみください。

サツマイモの種類

まとめ

サツマイモの種類は実に多彩で、それぞれ独自の個性を持っています。甘みが強く、しっとりとした食感の「紅はるか」、ホクホク食感とナッツのような風味の「紅あずま」、しっかりとした甘みと蜜のようななめらかな食感の「安納芋」など、料理に合わせて品種を選ぶことで、新しい味の発見につながるでしょう。サツマイモの魅力は尽きることがありません。ぜひ、さまざまな品種を味わって個性豊かな世界を楽しんでください。