さまざまな種類のチョコレートがあり、どれを選ぶべきか迷ってしまうことも。そこで今回の記事では、多様なチョコレートラインナップを詳しく解説し、あなたのお気に入りを見つけるお手伝いをいたします。
①ミルクチョコレートとは何か?
乳製品を使用したチョコレートの一種で、カカオマスやココアバター、砂糖、全粉乳やクリームパウダーなどの乳製品を基に作られます。レシチンや香料も加えられ、際立つ甘さとまろやかなミルク風味に、ほのかにカカオの苦味が感じられる親しみやすい味わいが特徴です。ミルクチョコレートといえば、明治や森永、ロッテなどの板チョコを思い浮かべる方も多いでしょう。まさに親しまれるクラシックな味です。
②ビターチョコレートとは何か?
チョコレートは、カカオマス、ココアバター、砂糖、レシチン、香料などを用いて製造される食品を指します。通常、乳製品を含まないもので、カカオマスの含有量が40%から60%以上のものはこのカテゴリに分類され、特に70%以上含まれるものはハイカカオチョコレートとして知られています。名称として、スイートチョコレート、ダークチョコレート、ブラックチョコレート、プレーンチョコレートなどのバリエーションが存在し、混同しやすいこともあります。高いカカオ含有量から、カカオ豆のユニークな風味を堪能できる製品が多く、甘さを抑えた味わいを好む人や、チョコレートマニアに人気があります。
③ホワイトチョコレートとは何か?
このチョコレートは、ココアバターや乳製品、砂糖、レシチン、香料などから構成されています。チョコレート特有の茶色をしていない理由は、『カカオマス』を含んでいないためです。しかし、カカオ豆の主成分であるココアバターが使用されているため、白でもチョコレートとされています。カカオマスが含まれていない分、ミルクの濃厚さと砂糖の甘さをしっかり楽しむことができるのが特徴です。「ただ甘いだけなのでは?」と思うかもしれませんが、ホワイトチョコレートの主成分であるカカオバターには、カカオ豆と同様、産地による風味の違いという奥深さがあります。
④クーベルチュールチョコレートについて
クーベルチュールチョコレートは主に製菓で使われる特別なチョコレートの一種です。フランス語で「覆うもの」を意味するクーベルチュールは、英語の「カバー」に相当します。ココアバターが豊富に含まれ、低粘度であるため、薄くコーティングするのに適しており、ケーキやチョコレートの装飾にも使用されます。カカオ含有量は35%から100%近くまでバリエーションがあり、風味も製品によって異なります。国際基準CODEXでは、ココアバター31%以上、カカオマス2.5%以上、総カカオ分が35%以上のもので、代用油脂が使われていないことが求められます。しかし、日本国内ではこの基準が適用されていない製品もあります。また、クーベルチュールが高級品とされるのはカカオ含有量によるもので、含有率が高いほど価格は上がります。
⑤ブラックチョコレートとは何か?
ブラックチョコレートは、一般にはダークチョコレートと同義とされています。日本チョコレート・ココア協会によれば、ブラックチョコレートとは、乳製品を含まず、カカオマスの含有量が40~60%のチョコレートを指します。しかしこの定義に完全に一致しない製品もあり、特に乳製品を少量含むものが「ビターチョコレート」として販売されていることがあります。このため、購入時には製品ラベルを確認することが推奨されます。たとえば、明治のブラックチョコレートやロッテのガーナブラックは、それぞれの特有の成分とともに市場に出されています。明治のブラックチョコレートは砂糖やカカオマス、植物油脂などが含まれており、ロッテのガーナブラックはカカオ50%のダークミルクチョコレートとして分類されます。このように、市場に出回っているブラックチョコレートには様々な種類があり、各メーカーによる定義の違いがあります。
⑥ローチョコレートの特徴とは?
低温で調理することで、酵素やビタミン、ミネラルなどの栄養素をそのまま摂取できる新しいスタイルのチョコレート、『ローチョコレート』が登場しました。この『ロー』は、『生(Raw)』を意味しており、通常加熱されることのない生のカカオ豆を使用して作られています。この工程により、通常の製造過程で失われがちなデリケートな栄養成分を保ったままのチョコレートが完成します。健康志向の方々の間で、このチョコレートを取り入れる人々が増えているのも特徴です。
⑦ダークミルクチョコレートの魅力
最近、注目を集めている新しいスタイルのミルクチョコレートがあります。伝統的なミルクチョコレートがカカオ成分を30〜40%含むのに対し、ダークミルクチョコレートは50%以上のカカオ成分を持ち合わせています。このため、ミルクの濃厚さとカカオのほろ苦さを同時に楽しむことができるのが特徴です。ダークミルクチョコレートは、Bean to Barと呼ばれる工程での製造や独自の配合が可能で、ビターチョコレートともども、市場での存在感が急速に高まっています。