料理やお菓子作りで大活躍の水飴ですが、いざというときに手元にないこともしばしば。そこで、水飴がない場合でも心配無用です!家庭で簡単に手に入る代用品を徹底解説します。これらのアイデアを知っておけば、緊急時でもお気に入りのレシピを諦める必要はありません。日常の素材を利用した水飴の代用品を用意し、スムーズなお料理を楽しんでみてください。
水あめの原材料は何?でんぷんを変化させてできたブドウ糖
水あめは透明や薄茶色をした、粘度が高く粘着性のある甘味料で、甘さが強いながらも後味が爽やかで、懐かしさを感じさせる風味が特徴です。一般的に甘味料として砂糖が頭に浮かびますが、水あめの製造には砂糖が用いられていません。主にジャガイモやサツマイモ、トウモロコシから採れるデンプンを使用しています。デンプンはまず液状化され、そこに酸や酵素を作用させてブドウ糖へと変化させます。その後、余分な物質や匂いを取り除いて精製することで、とろりとした水あめが完成するのです。
水あめの甘さの秘密はブドウ糖にあり
水あめのほのかな味わいは、ブドウ糖とデキストリンが主な成分です。「ブドウ糖」は体と脳に必要なエネルギー源で、特に「脳」にとっては欠かせないものです。そのため、勉強で疲れて頭が働かないと感じた時に水あめを少し口にすると、脳が活性化しますよ。また、「デキストリン」はデンプンの一種で、ねばりと保水性があります。これにより砂糖が結晶化して固まるのを防ぎ、水あめは滑らかな状態を保つことができるのです。
クリアな水あめと淡い茶色の水あめの違いとは?
水飴には多くの特性があります。これらはデンプンに異なる酵素を加えることで生じます。透明な水飴は、シュウ酸などの酸を加えてブドウ糖を生成し、無色透明であるため、飴の原料や料理に幅広く利用されています。一方で、薄茶色の水飴は、発芽した大麦を乾燥させた麦芽を使用して作られており、これには豊富な酵素が含まれています。過去には、今と違って大量生産ができなかったため、麦芽を用いて手作りで水飴を製造していました。
代用1 砂糖と水を煮詰めたシロップ
水飴はその保湿性によって、料理やお菓子に使うと艶を出しやすい特性があります。さらに、加熱しても変色しないという特徴から、白いパンを焼く際に砂糖の代わりとして利用されることがあります。そのため、あるレシピでは、水飴が砂糖の代わりの甘味料として指定されることがあるのです。もし水飴が必要なときには、砂糖と水を使って代用品を作ることが可能です。水大さじ1に対して砂糖大さじ2を加え、鍋や電子レンジで加熱することで水飴が簡単に作れます。電子レンジでの加熱は30秒から50秒ほどを目安に、沸騰直前のふつふつした状態を目指します。鍋で加熱する場合も、沸騰する手前で火を止め、焦げないように注意してとろみが出るまで加熱しましょう。加熱しすぎて茶色くなってしまった場合でも、この状態で冷やせば硬くなり、いわゆる「べっこう飴」となります。もし加熱のミスでべっこう飴になってしまったら、それを利用しつつ、再度水飴を作り直してみるのも一つの方法ですね。
代用2 はちみつ
甘さがトロリとしている甘味料として、はちみつはとても馴染み深いものです。はちみつは、ミツバチが花から集めた蜜を巣に蓄え、それを精製することで作られます。ミツバチの存在が欠かせないのです。はちみつには、主にブドウ糖と果糖が含まれ、グルコース、ビタミン、ミネラルも含まれているため、味に深みがあります。そして、花の種類によって風味が異なります。水あめの代わりに料理で使うことができ、さらにはちみつ特有の深いコクを加えるので、色や照りに注意を払わない料理には特に適しています。
代用3 ガムシロップ
コーヒーや紅茶に加えるガムシロップは、砂糖や水、アラビアゴムの樹液を煮詰めて作られています。「アラビアゴムの樹液」は、砂糖が結晶化せず水に溶けやすい特徴があり、ガムシロップの「ガム」という名称の由来となっています。しかし、最近ではアラビアゴム樹液の代わりに異性化糖という甘味料がよく使用されるようになっています。それでも、ガムシロップはクセのない甘さとトロリとした質感で、水あめの代わりとしても最適です。もしコーヒーや紅茶用にガムシロップを常備しているなら、水あめの代替として使うのもいいですね。
水あめが持つ優しい甘みを活かそう
水あめは、透明または淡い茶色をした粘り気のある甘味料で、口に入れると優しい甘さが広がります。砂糖を使用しているように思われるかもしれませんが、実際にはデンプンをブドウ糖に変えたものです。ブドウ糖は、脳のエネルギーとして重要な役割を果たし、疲れた時に摂取することで脳を活性化させる効果があります。もし手元にない場合は、砂糖と水を煮詰めたり、ガムシロップやはちみつで代用することが可能です。そのまま食べても、料理に取り入れても美味しい水あめは、ぜひ日常生活に活用してみてください。