サード ウェーブ コーヒー - スイーツモール

サード ウェーブ コーヒー

サード ウェーブ コーヒー

サードウェーブコーヒーが注目を浴びています。以前はシンプルなブレンドで温まるだけの存在だった一杯のコーヒーが、現在では美食の世界に名を馳せ、技術や起源、そしてその品質までをも見直すきっかけとなりました。具体的にこのサードウェーブコーヒーとは何なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

サードウェーブを含めたコーヒーブームの変遷

日本におけるコーヒーブームは昔から存在し、時代と共にその形を変えてきました。コーヒーは、戦後の高度経済成長期に言わば「ファーストウェーブ」のブームを迎え、都市の喫茶店でコーヒーを嗜む文化が芽生えました。続く「セカンドウェーブ」は1980年代に訪れ、自宅でのインスタントコーヒーが普及し、コーヒーは一般的な飲み物として広く定着しました。

そして2000年代からは、コーヒー業界に「サードウェーブ」と呼ばれる新しいブームが訪れました。その注目の焦点は「スペシャリティコーヒー」。ただ豆を淹れるだけでなく、栽培地や製法にこだわることで、より高品質な一杯を求めるこのトレンドは、エチオピアやコスタリカなど特定の産地の豆を使用し、一杯一杯バリスタが心を込めて淹れるカフェが増える結果となりました。

この「サードウェーブ」ブームは一過性のものではなく、日本のコーヒー消費文化に深く根ざしています。この動向が日本を世界でも有数のコーヒーコンシューマーに押し上げ、多様なコーヒー文化が繁栄しています。

最新のトレンドは、「フォースウェーブ」とも呼ばれ、フェアトレードやダイレクトトレードが進み、生産者へしっかりと対価が還元されるシステムが進展しています。また、新しい飲み方として「ニトロコーヒー」など、窒素を加えながら注ぐスタイルが登場したり、自宅での焙煎から自分好みの味を作り出すコンパクトな焙煎機が普及してきたりと、日本のコーヒー消費のクリエイティブな表現がなおも広がっています。日本のコーヒーブームは停まることなく、より深く、より豊かに変化し続けることでしょう。

サード ウェーブ コーヒー

サードウェーブコーヒーの特長とは

サードウェーブコーヒーの特長をご紹介します。


産地の特性が生きるシングルオリジン

シングルオリジンコーヒーとは、生産地域を限定し、明確にしたコーヒーのことです。単に国や地域、銘柄といった大カテゴリーではなく、特定のエリアや農園、生産者、さらには特定の苗木にまで限定されます。パッケージには、国名や銘柄だけでなく、農園名や生産者名なども記載されており、品質のブレが少なく、高品質なコーヒーを安定して楽しむことができます。


特に、特定の農園に焦点を当てたシングルエステートコーヒーは、その農園特有の風味を楽しむことができ、作り手の顔が見えるコーヒーです。生産地から消費者に届くまでの経路が明確であることも魅力の一つです。


酸味際立つ浅煎りコーヒー

サードウェーブコーヒーの味わいの特長は、浅煎りコーヒー豆を使ったコーヒーのくっきりとした酸味にあります。セカンドウェーブで主流だった深煎りコーヒーとは異なり、コーヒー豆本来の酸味をしっかりと味わえるため、フルーティな風味を楽しむことができます。コーヒーの酸味を酸っぱさと感じて敬遠する方もいますが、実際には果実由来のフルーティさが楽しめるのが浅煎りコーヒーの魅力です。


丁寧に淹れるハンドドリップ

サードウェーブコーヒーは、基本的に1杯ずつ丁寧にハンドドリップで淹れられます。エスプレッソマシンや独自のコーヒーマシンを使うコーヒーショップが多い中で、淹れ方にこだわりを持ち、手間をかけてハンドドリップする点が特長です。この丁寧な淹れ方は、日本の古き良き喫茶店文化とも通じるものがあります。


生産者を守るダイレクトトレード

ダイレクトトレードは、生産者からコーヒーショップや消費者に直接コーヒー豆を流通させることを指します。これにより仲介料が不要となり、生産者に適正な価格で料金が支払われます。従来、仲介者が不適正な価格でコーヒー豆を買い取ることが多く問題視されていましたが、直接取引により生産者へ適正な利益が還元されます。また、高品質の維持・向上を図りながら持続可能なコーヒー生産が可能となります。サステナブルな社会を推進する流れが、コーヒー業界にも広がっています。

サードウェーブコーヒーを自宅で楽しむ

浅煎りコーヒーの特長を活かした丁寧なハンドドリップがポイントです。


準備するもの

材料はシングルオリジンコーヒーを用意します。こだわりのコーヒー豆を使用しているコーヒーショップや通販などで購入可能です。挽きたての香りや風味を楽しむため、自分で豆を挽くことをおすすめします。コーヒー粉を利用する場合は、1ヶ月で飲みきれる量だけを購入しましょう。準備する道具は、普通のハンドドリップコーヒーを淹れるときと同じです。


サーバー

ドリッパー

フィルター

コーヒーケトル

ミル

淹れ方

コーヒーを淹れる前に、まずはコーヒー豆を挽きます。コーヒー豆は挽いたときが最も香り豊かなので、淹れる前に必要な分だけを挽いてください。


ドリッパーにフィルターをセットし、コーヒー粉を入れます。

少量のお湯を注ぎます。お湯の温度は93度程度がベストです。

10秒〜20秒蒸らします。

2湯目を多めに注ぎます。

3湯目以降は、コーヒー粉が沈み込みそうになったら少量ずつお湯を注ぐのを繰り返して抽出します。

ポイント

浅煎りコーヒーは深煎りに比べて比重が重いため、お湯を注ぐとコーヒー粉が沈み込みやすいです。コーヒー粉が沈み込む前に手早くお湯を注ぎ足すことが重要です。


酸味はコーヒー成分の中でも早く抽出されます。ドリップに時間をかけすぎると酸味が強く出すぎる可能性があるため、2湯目で調整しましょう。2湯目を多めに注ぐことで注湯回数を減らし、抽出時間を短くすることでさっぱりとした酸味になります。逆に、2湯目を少なめに注ぐことで注湯回数を増やし、抽出時間を長くすることでしっかりとした酸味を楽しむことができます。


これらのポイントを押さえて、自宅でサードウェーブコーヒーの豊かな味わいを楽しんでください。

まとめ

「サードウェーブコーヒー」は、コーヒーの本質への再注目、その起源、品質、技術への深い理解と、コーヒー一杯ひとつで感じる表現豊かな風味を通じて極上の味わいと体験を追求する新たな流れです。コーヒーが持つ無限の可能性を探求する、まさに美食の世界への扉を開く冒険です。