スチームミルクの作り方を解説します。

1. 牛乳をピッチャーに注ぐ

まず、常温に戻した牛乳を、必要な量だけエスプレッソマシンのピッチャーに注ぎます。

2. スチームワンドの準備

あらかじめ水分を吹き出しておくことで、誤ってミルクに水気が混じるのを防ぎます。

3. ワンドをミルクに浸す

スチームワンドをミルクに少し差し込み、適切な角度を見つけます。飛び散らないように注意しながら、スチームを開きます。

4. ミルクの温め方

ミルクを均一に温めるために、小刻みに熱を加えていきます。これにより、全体を温めることができます。

5. ワンドを深く浸す

スチームワンドをミルクにより深く浸け、より迅速に温度を上げます。

6. 泡立て作業

適切な加熱とエアレーションを同時に進行させます。泡立ち具合がパーフェクトになるまで、必要な時間を見て加熱を続けます。

7. スチームを止める

ミルクの温度が適切（約65-70℃）になれば、スチームを止めます。

8. 気泡を潰し、均一にする

ピッチャーを軽くたたき、大きな気泡を潰します。次に、まるで円を描くように振り、ミルク全体のテクスチャーを均一にします。

9. カップに注ぎ、ラテアートを作る

最後に、完成したスチームミルクをカップに注ぎます。ここで好きなアートや模様をトッピングに描いて、自分だけの特別なホットドリンクに仕上げます。

以上がスチームミルクの作り方の9ステップです。

スチームミルクが最も美味しく引き立つ温度は「60℃〜70℃」です。この温度帯では、砂糖とたんぱく質が絶妙に調和し、ミルクの甘味が存分に引き出されます。

さらに、この温度範囲では微細な気泡を生じやすく、ミルクの繊細な泡立ちが実現します。それは、コーヒーとの完璧なバランスをもたらし、フラッテアートなどが可能となります。

一方、50℃よりも低い温度でスチームミルクを作ると、酸化が進行し風味が低下します。また、75℃を上回るとミルクが焦げてしまう恐れがあります。

スチームミルクをより上手に作るためのコツを紹介します。

1. 新鮮な牛乳を使用する

牛乳は鮮度が落ちるとたんぱく質が不安定になり、熱を加えるとさらに不安定さが増してふんわりとしたスチームミルクが作りにくくなります。なるべく開封して間もない新鮮な牛乳を使いましょう。

2. 初心者は牛乳の量を多めにする

基本的に牛乳の量は容器の3分の1程度ですが、初心者は多めに入れると良いです。量が多いと温まるのに時間がかかり、攪拌する時間を長く取れるため、落ち着いて作業ができます。

3. 泡立ては早めに終わらせ攪拌に時間を使う

「ふわふわのきめ細かい泡」を作るには、泡を潰していく「攪拌」の時間を多く確保することが重要です。短時間で泡立てを完了し、攪拌に多くの時間を使いましょう。

4. 攪拌に移ったら泡立ては行わない

泡の量を増やした後は攪拌に移り、泡立ては行わないようにします。30℃を目安に泡立てを完了し、35℃以上ではたんぱく質が固まり始めるので、泡立ちにくくなります。

5. 攪拌時にノズルの角度は垂直よりやや傾ける

攪拌は泡を細かくするために、ミルクに縦方向の対流を起こすことが大切です。ノズルを垂直よりやや傾けて（15〜30度）入れると、きめ細かい泡を作りやすくなります。

6. 泡立てと攪拌ではノズルを当てる場所を変える

泡立てと攪拌の両方で対流を起こすことが重要です。ノズルは中央からずらした場所に当てるのがコツです。同じ箇所にノズルを当て続けると、泡が大きくなりすぎたり、溢れたりする原因になります。泡立てから攪拌に移る際は、ノズルを当てる場所を少し移動しましょう。

7. 仕上がりは60℃前後にする

理想的なスチームミルクの温度は60℃〜65℃です。慣れてくれば手の感触で適温がわかるようになりますが、最初は温度計を使うと安心です。

8. 冷えた牛乳を使う

5℃の牛乳と10℃の牛乳では、5℃の牛乳の方が60℃まで温める時間が長く確保できます。これにより攪拌に時間をかけられます。牛乳自体を冷やすのはもちろん、容器も冷たくしておくとよりスチームに時間をかけられます。

これらのコツを取り入れて、美味しいスチームミルクを作ってみてください。

スチームミルクの美味しさを引き立てる温度管理や混ぜ方について知れば、より一層風味が楽しめます。あなたのコーヒータイムを更に贅沢な時間に昇格させることでしょう。