ソフトクリームのあのなめらかでとろけるような口どけは、乳脂肪分によるもの。でも、美味しいソフトクリームの陰に隠れた「脂質」について、あなたはどれくらい知っていますか?実は、ソフトクリームに使われる乳製品の種類や配合によって、脂質の量や質は大きく変わります。この記事では、ソフトクリームの脂質に関する基礎知識から、健康を気遣う人にも嬉しい賢い選び方までを解説します。今日からあなたも、もっと美味しく、そして安心してソフトクリームを楽しめるようになるでしょう。
ソフトクリームのカロリー、糖質、脂質量
ソフトクリーム(コーンなし)を120gと想定し、そのカロリー、糖質量、脂質量を検証してみましょう。ソフトクリーム120gあたりの栄養成分: カロリー:175kcal、糖質量:24.1g、脂質量:6.7gです。これはバニラ味を基準とした数値で、フレーバーや追加のトッピングによって、カロリーは増加する可能性があります。
他のデザートとの比較
甘い誘惑、ケーキ、プリン、ゼリーなど数あるスイーツの中で、一番カロリーが高いのはどれでしょう?ソフトクリームを基準に、100gあたりのカロリーを比較してみましょう。以下に各スイーツのカロリーをまとめました。 ソフトクリーム:146kcal、シュークリーム:211kcal、いちごショートケーキ:314kcal、ベイクドチーズケーキ:299kcal、タルト:247kcal、ドーナツ:379kcal、アップルパイ:381kcal、ホットケーキ:253kcal、カスタードプリン:116kcal、オレンジゼリー:80kcal意外にも、ソフトクリームは比較的低カロリー。小麦粉や砂糖を多く使うデザートほど、カロリーが高くなる傾向が見られます。
市販ソフトクリームのカロリー比較
身近なコンビニやスーパーで手軽に買える、市販ソフトクリームのカロリーをまとめました。各社の商品ごとに内容量は異なりますが、ここでは1個あたりのカロリーを、2024年5月現在の公式情報に基づいてご紹介します。森永乳業の「味わいソフト バニラ」は170kcal、「味わいソフト バニラ&チョコ」は174kcalです。グリコの「手づくり風ソフトコーン」は173kcal、「SUNAO バニラソフト」と「SUNAO チョコ&バニラソフト」はどちらも120kcalとなっています。明治の「うずまきソフト」は82kcal、赤城乳業の「Sof’ 北海道ミルクバニラ(カップ)」は175kcalです。
太りにくくするポイント1.コーン抜き、カップで食べる
ソフトクリームのコーンは、その食感が大きく異なります。サクサクと軽いものもあれば、ワッフルのようにしっかりとした歯ごたえのものも存在します。素材や形、サイズも多岐にわたるため、一概には言えませんが、コーンだけで最低でも30kcalは考慮する必要があるでしょう。特に、大きなワッフルコーンの場合は、100kcal近くになることもあります。コーンの主な材料は小麦粉です。そのため、コーンを食べることはカロリーだけでなく、糖質の摂取量を増やすことにも繋がります。最後まで美味しくいただけるのは良いことですが、ダイエット中はカップのソフトクリームを選び、カロリーを抑えることをおすすめします。
太りにくくするポイント2. 低カロリー・低糖質のソフトクリームを選ぶ
ヘルシー志向が高まる昨今、低カロリーかつ低糖質を謳うスイーツが人気を集めています。お菓子メーカーの中には、ダイエット中でも罪悪感なく楽しめる商品を開発しており、ソフトクリームもその一つです。カロリーや糖質を大幅にカットした商品も存在します。しかし、人工甘味料を使用した商品も多く見られます。人工甘味料は中毒性がある場合もあるため、過剰摂取には注意が必要です。できる限り、天然甘味料を使用した商品を選ぶのが賢明でしょう。
太りにくくするポイント3. 他の食事でカロリーを調整する
120グラムのソフトクリームは約175kcal。これは、同じ量の白米とほぼ同じカロリーです。ソフトクリームを食した日は、ご飯の量を少し減らす、または脂質の多い肉類や揚げ物ではなく、野菜中心のヘルシーなおかずを選ぶなど、他の食事でカロリーを調整しましょう。ただし、ソフトクリーム、白米、おかず類とでは、含まれる栄養素が異なります。糖質や脂質が多いソフトクリームを摂取すると、代謝のために大量のビタミンやミネラルが消費され、体内でビタミン・ミネラル不足を引き起こす可能性があります。ソフトクリームのような甘味類は、代謝に重要なビタミン・ミネラルはほとんど含まれていません。そのため、糖質や脂質の代謝には、日々の食事からビタミン・ミネラルを十分に摂取する必要があります。ソフトクリームを食べたからといって、安易に食事を抜くのは避けるべきです。「ソフトクリームを食べたらご飯を抜けば大丈夫」といった安易な考えでスイーツを楽しむのではなく、あくまで食べた日のカロリー調整として捉えましょう。「食事で調整すれば、ソフトクリームはいくら食べても大丈夫」という意味ではないことを理解しておきましょう。
太りにくくするポイント4. 冷たいデザートを選ぶなら「氷菓」がおすすめ
アイスは、乳固形分と乳脂肪分の含有量によって、「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」の4つに分類されます。市販品であれば、パッケージ裏面の表示で確認できます。この中で、ソフトクリームが含まれる「アイスクリーム」は、最も乳脂肪分が多く含まれているカテゴリーです。一方、「氷菓」は4つの中で最も低カロリーかつ低脂肪。果汁や砂糖が入っているため食べ過ぎは禁物ですが、ソフトクリームよりはカロリーを抑えられます。冷たいものが欲しいだけであれば、さっぱりとした氷菓がおすすめです。
ソフトクリームは適度に楽しもう
ソフトクリームは、口の中でとろけるような食感と、意外と低カロリーなイメージから、ついつい手が伸びてしまうかもしれません。しかし、実際には一個あたり約200kcalと、しっかりとしたカロリーを持つスイーツです。ダイエット中は、頻繁に食べるのは避けた方が良いでしょう。どうしても食べたくなった場合は、太りにくい食べ方を参考に、上手に付き合ってみてください。