デコポンという名称は、平成5年に「熊本県果実農業協同組合連合会（熊本果実連）」によって商標登録されたものです。全国のJA（農業協同組合）から出荷される不知火は、この商標を使用するための基準を満たした場合に「デコポン」として流通します。その条件は、糖度が13度以上、酸度が1.0％以下といった品質基準をクリアすることです。これらの基準が設定されているのは、デコポンが甘みと酸味のバランスが取れた高品質な果実として認知されているためです。しかし、JAを通しても基準を満たさない場合は「不知火」として販売されます。

JA以外のルートから出荷される不知火は「デコポン」の名称を使えませんが、地域やブランドごとに親しみやすい愛称が付けられることが多いです。たとえば、愛媛県では「ひめぽん」、徳島県では「ポンダリン」といった名称で流通していることもあります。これらの愛称のものも品質に優れ、デコポンと同様に酸味がほどよく抜けて甘さが際立つことから、美味しい柑橘として人気です。不知火（デコポン）は収穫後にすぐ出荷されるのではなく、一定期間貯蔵することで酸味を抜き、最適な甘さに仕上がるよう調整されてから出荷されます。

「不知火」は、その甘くジューシーな味わいと、かわいらしい外見で人気を博しています。冬から春にかけて旬を迎えるこの柑橘果実は、日本各地で栽培され、美味しい不知火が多く収穫されます。地域によっては、「ひめぽん」や「ポンダリン」といった愛称で呼ばれ、親しみやすさを表現しています。果物としての魅力だけでなく、その愛らしい呼び名も多くの人々に親しまれています。