信玄餅とは
日本の美味しい伝統スイーツの一つといえば、「信玄餅」ですよね。甘さ控えめなお餅のモチモチした食感と、きな粉が美味しい信玄餅は、一度食べれば忘れることができません。今回はこの信玄餅の魅力に迫ります。
信玄餅とは
山梨県の伝統的な郷土菓子であり、名将武田信玄にちなむ信玄餅はもち米を蒸してつぶし、きな粉をまぶし、黒蜜をたっぷりとかけることで作られます。その素朴ながらも魅力的な組み合わせは、あんこの甘さ、きな粉の風味、お餅のもっちりとした食感が絶妙に溶け合うことで生まれる、一口食べると感動するような和菓子です。
信玄餅の包装となる扇形の包装紙には、武田信玄の家紋である四つ目結紋が描かれており、戦国時代の歴史を感じることができ、見た目にも楽しむことができます。
全国的に知られる和菓子としての信玄餅は、山梨県のシンボル的な名産品として観光地では定番のお土産であり、その風味はもちろん、文化的な背景も包み込んだ大人から子供まで幅広い年齢層に愛される一品です。
信玄餅の歴史とは
「信玄餅」は、戦国時代に甲斐の武田信玄が非常食として戦に持って行った餅や、山梨でお盆に食べる安倍川餅が由来とされ、山梨県周辺で広まり、今では山梨の名物となっています。
今から50年以上前のことですが、金精軒は本家、分家、暖簾分けの数社で「信玄餅」という和菓子を販売していました。「信玄餅」の商標は金精軒の分家が保有しており、当時の信玄餅の製造は台ケ原金精軒(現在の金精軒製菓株式会社)が担っていました。
信玄餅の楽しみ方
信玄餅は、そのシンプルながらも奥深い味わいが魅力の和菓子です。基本的な食べ方から、アレンジレシピ、そして様々な種類まで、信玄餅の楽しみ方は無限大。この記事では、信玄餅をもっと深く味わうための情報を提供します。
1. 信玄餅の基本的な食べ方
信玄餅の最も一般的な食べ方は、もちもちとした求肥餅に、香ばしいきな粉をたっぷりまぶし、とろりとした黒蜜をかけていただくことです。このシンプルな組み合わせが、絶妙なハーモニーを生み出します。
きな粉: 大豆を細かく挽いた粉末で、信玄餅の香ばしさを引き立てます。
黒蜜: 砂糖を煮詰めて作った蜜で、甘さとコクをプラスします。
食べ方
器に信玄餅を取り出す。
きな粉をたっぷりとまぶす。
黒蜜をお好みでかけて、楊枝で混ぜながらいただく。
2. 信玄餅のアレンジレシピ
信玄餅は、そのシンプルな味わいが故に、様々な食材と組み合わせることができます。
アイスと合わせて: バニラアイスに信玄餅をのせ、蜜をかけていただく。冷たいアイスと温かい蜜の組み合わせが絶妙です。
フルーツと合わせて: 苺、バナナ、キウイなど、お好みのフルーツと一緒に。フルーツの酸味が、信玄餅の甘さを引き立てます。
トーストにトッピング: 温かいトーストに信玄餅をのせ、和風トーストに。朝食やブランチにぴったりです。
各種類の特徴とおすすめの食べ方
抹茶信玄餅: 抹茶のほろ苦さが大人の味わいを演出。抹茶アイスとの相性も抜群です。
ほうじ茶信玄餅: ほうじ茶の香ばしさが食欲をそそります。ほうじ茶ラテと一緒にいただくのもおすすめです。
桜信玄餅: 桜の塩漬けがアクセント。春らしい見た目も楽しめます。
桔梗屋は「桔梗信玄餅」 金精軒は「信玄餅」
信玄餅は現在、桔梗屋(ききょうや)と金精軒(きんせいけん)の2社が製造していますが、「信玄餅」の名称で販売されているのは金精軒のものであり、桔梗屋で製造されている信玄餅は「桔梗信玄餅(ききょうしんげんもち)」という名が正式名称です。
正式名称
金精軒:信玄餅
桔梗屋:桔梗信玄餅(ききょうしんげんもち)
発売開始
桔梗屋:1968年
金精軒:1972年
信玄餅を最初に発売したのは桔梗屋です。金精軒は「信玄餅」の名称を獲得していることから、「金精軒は信玄餅を製造した元祖」と言われることがありますが、実際には最初に「信玄餅」を発売したのは桔梗屋です。
まとめ
「信玄餅」は、山梨県発祥の伝統的な和菓子です。もちもちとした食感が特徴の餅に、香ばしいきな粉と濃厚な黒蜜をかけたシンプルな味わいが魅力です。特に、手作りの信玄餅は、消費期限が短い分、素材本来の味が楽しめます。布袋に入った商品は、お土産としても人気です。近年では、水信玄餅のような新しいタイプの餅菓子も登場していますが、信玄餅は古くから愛される山梨の味として、その地位を確立しています。