オペラケーキ 由来
オペラケーキの特徴は?
オペラケーキは、洗練された味わいと芸術的な層構造が魅力的な、フランス伝統のケーキです。アーモンドパウダーを使った長方形のスポンジ生地に、コーヒー風味のシロップを染み込ませ、バタークリームとチョコレートガナッシュを何層にも重ね合わせた構造になっています。
表面はチョコレートのグラサージュでコーティングされ、金箔を飾って仕上げられます。一口ごとに広がるビターチョコレートとコーヒーの芳醇な香り、重厚でリッチな味わいが特徴的です。舞台の幕と層に例えられる名前の由来どおり、オペラケーキは作り手の技と情熱が凝縮された、フランス菓子の芸術作品と言えるでしょう。
オペラケーキの歴史
オペラケーキは、その華やかな見た目から「宝石のようなケーキ」とも称されています。この豪華なケーキの起源は、19世紀のフランスにさかのぼります。
1955年、パリの名店「ダロワイヨ」で考案されたと言われています。当時、このお菓子は「クリシー」と呼ばれていましたが、ダロワイヨのオーナーが芸術の殿堂であるオペラ座の華やかな内装にちなみ、「オペラ」と命名しました。コーヒーとマロンクリームを重ねた上品な味わいは、まさにオペラ座の雰囲気にふさわしいものでした。
その後、オペラケーキはヨーロッパ各地に広がり、それぞれの国の菓子文化に合わせてアレンジされていきました。日本に伝わったのは1960年代で、東京の高級ホテルから広まりました。和素材を取り入れるなど、独自の進化を遂げてきたのです。
現代でも、オペラケーキは技術の粋を集めた代表的な高級ケーキとして知られています。一口ごとに広がる芸術的な味わいは、まさにその名にふさわしい存在なのです。
オペラで有名なブランドは?
サンマルクは、1920年に神戸で創業した老舗の洋菓子店です。高級感あふれるブランドロゴが特徴的な同店は、上質な素材と卓越した技術で作られる絶品のケーキで知られています。
代表作の「プリンセスケーキ」は、ブランド創業者の娘さんにちなんで名付けられました。サクサクのピスタチオシュー生地に、カスタードとフレッシュいちごをサンドしたこの人気商品は、毎年12月の発売日には長蛇の列ができるほどの大人気です。ほかにも、ザッハトルテやモンブラン、シュークリームなど種類豊富なケーキが揃っています。
店内には喫茶スペースもあり、神戸・旧居留地エリアの風情を感じながら、美味しいお茶とケーキが楽しめます。高級感あふれる同店の菓子は、大切な人へのギフトにもぴったりです。サンマルクの伝統の味わいと、神戸発祥の老舗ブランドならではの格式は、ケーキ好きにはたまりません。
まとめ
オペラケーキの名前の由来は、実はオペラ座の芝居の幕と幕の間のインターミッションの光景に由来していました。当時のパリのオペラ座では、インターミッションに菓子パンを食べる習慣があり、その見た目がオペラケーキと似ていたため、こう呼ばれるようになったのです。オペラケーキは優雅な芸術の世界と菓子パンが出会ったところから誕生した、格調高い一品なのです。