おからの栄養

おからの栄養

おからは大豆の加工過程で出る残渣ですが、その栄養価は驚くほど高く、健康食材といえます。近年、おからはスーパーフードとしての地位を確立しつつあり、その優れた栄養素への注目が高まっています。今回は、おからに豊富に含まれる栄養素とその健康上の利点について詳しく見ていきましょう。

おからは栄養満点のスーパーフード!

最近、日本の伝統食材であるおからが海外でも注目を集めています。おからは、豆腐の製造過程で生まれる大豆の残り滓ですが、実はヘルシーで栄養価の高い「スーパーフード」なのです。

おからは、食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整える働きがあります。さらに、大豆由来のタンパク質やイソフラボンなど、健康に良い栄養素が凝縮されています。低カロリーながら、バランスの取れた栄養価の高さが特徴です。

かつては産業廃棄物扱いされていたおからですが、近年その価値が見直されています。おからを使ったパン、お菓子、お惣菜などが人気を集め、料理の幅も広がっています。さらに、ドリンク剤の原料としても注目されるなど、用途は多岐にわたります。

手軽に入手でき、リーズナブルな価格が魅力のおからは、まさに身近にあるスーパーフードと言えるでしょう。日本の伝統食材の可能性を存分に活かした、健康志向の食生活が実現できます。

おからが持つ女性にうれしい栄養素と効果

おからは、大豆を絞った後に残る粉末状の食物繊維で、女性の健康に役立つさまざまな栄養素が含まれています。おからが持つ栄養素と効果を詳しく見ていきましょう。美肌効果やダイエット効果があるので、女性は必見です。

レシチンには、アルツハイマー型認知症を予防したり、動脈硬化を防ぐ働きがあります。また、肝臓の機能を高め、脂質の代謝を活発にするほか、美肌効果も期待できます。レシチンを十分量摂取することで、精神の安定、集中力、記憶力、判断力の向上が期待できる優れた栄養素です。

サポニンは、血管の脂肪を除去し、血中コレステロールを低減、過酸化脂質の生成を抑制するほか、痩身効果もあるとされています。免疫力の強化や血糖値の低下、中枢神経の鎮静作用もあります。ただし、一部の生薬に含まれるサポニンは過剰摂取に注意が必要です。

イソフラボンには美白効果があり、女性ホルモンのはたらきを補う「美肌ホルモン」として、肌の調子を整えてくれます。コラーゲンを増やし、細胞の新陳代謝を高めることで、肌の弾力やモチモチ感、保湿力のアップが期待できます。

おからはダイエットにも最適な食材です。大豆たんぱく質が満腹中枢を刺激して食欲をコントロールし、大豆ペプチドが脂肪燃焼を活性化します。特におからパウダーダイエットがおすすめで、毎食前に大さじ1~2杯を水と一緒に摂ることで、食べ過ぎを防ぎ、ヘルシーにダイエットできます。ただし、おからパウダーだけでなく、魚や野菜などとバランスよく食べることが大切です。

栄養豊富なおからの種類

近年、健康志向の高まりからおからの需要が増加しています。おからには栄養価が高く、さまざまな種類が存在します。

大豆おからは最もポピュラーで、食物繊維や植物性たんぱく質が豊富です。また、抗酸化物質のイソフラボンも含まれ、生活習慣病予防に役立ちます。

一方、落花生おからはナッツ由来で、脂質や食物繊維、ビタミンE、ミネラルが豊富な健康的な間食となります。

グリンピースおからは、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富です。穀物や野菜と組み合わせることで、バランスの取れた食事を作ることができます。

このように、おからには種類によって栄養素の組成が異なり、毎日の食生活に取り入れることで健康的な生活が送れるでしょう。

生おからは豆乳を搾った直後のもので、日持ちが悪いため当日に消費する必要があります。一方の乾燥おからは生おからを乾燥させたもので、日持ちがよく粉末状なので料理に使いやすいメリットがあります。

さらにおからパウダーは、乾燥おからをフードプロセッサーで粉砕した極細かい粉末状のものです。スーパーでも手に入り、長期保存が可能で使い勝手が良いです。ケーキ生地の滑らか加工やヨーグルトのトッピングなど、おからを手軽に摂取できます。小分け保存や調味料ストッカー保管など、おからパウダーは利用シーンに合わせて便利に活用できます。

おからの栄養を余すことなくいただく方法

おからは栄養価が高く、健康的な食材として注目されています。この繊維質の残渣を上手に活用すれば、ヘルシーで美味しい料理が作れます。

おからパウダーを使えば、手軽においしいおからドーナツが作れます。子供のおやつにもぴったりの一品です。豆乳、卵、砂糖、ハチミツ、ゴマなどを混ぜ合わせ、ホットケーキミックスと合わせて油で揚げるだけ。きな粉をまぶせば香り高く仕上がります。

おから料理の定番である炒り煮は、鶏ひき肉、野菜、だし汁などと炒め煮にすることで旨味が凝縮されます。ヘルシーでボリューム満点の一品に。食卓の副菜として大活躍です。

子どもに人気のハンバーグにもおからを使えば、ヘルシーに仕上がります。おから、鶏ひき肉、玉ねぎなどを練り込み、焼いて大根おろしとポン酢で味付けをします。おいしくて手軽に作れる一品です。

このようにおからは、ドーナツ、炒り煮、ハンバーグなど、さまざまな料理に活用できます。栄養価の高さとおいしさを両立できる、賢い食材なのです。

まとめ

おからには、食物繊維、たんぱく質、イソフラボン、サポニンなどの栄養素が豊富に含まれています。食物繊維は便秘改善や整腸作用に優れ、たんぱく質は筋肉の維持・増強に役立ちます。イソフラボンには女性ホルモン様作用があり、更年期障害の緩和が期待できます。サポニンには抗酸化作用があり、がんや動脈硬化の予防につながるでしょう。このようにおからには健康維持に欠かせない栄養素が凝縮されており、手軽に摂取できる優れたスーパーフード食材といえます。

おから