マンゴー 栄養
風味豊かで甘く、爽やかな食感が味わえるマンゴー。その魅力は味だけではありません。マンゴーには私たちの健康と美容に役立つ栄養素が豊富に含まれていることをご存知でしょうか?今回は、トロピカルフルーツのスーパースター、マンゴーの秘められたパワーについて詳しく解説します。一見するとただのフルーツかもしれませんが、マンゴーの裏に隠された素晴らしい栄養の世界を一緒に見ていきましょう。
マンゴーとは?
豊かな熱帯の贈り物、マンゴー。そのレパートリーはサクランボサイズから小型メロンにまで及び、熟れる過程で披露する色彩は、魅力的な黄緑色から鮮やかな赤色までと、品種および熟度によってさまざまです。
まさしく「果実の女王」と呼ばれるだけあり、その果肉の甘さと酸味のバランスは絶妙で、豊かな香りも楽しめます。
栄養価も高く、ビタミンA、C、Eとともに食物繊維も豊富に含まれ、美と健康を保つ手助けをしてくれます。その中に隠されているのは、硬く大きな平らな種子で、緑色あるいはクリーム色の種皮に覆われています。
マンゴーの祖国であるインドを始め、熱帯から亜熱帯地域で広く栽培されていますが、日本では特に夏のシーズンに味わうことが多いのが一般的です。
その美味しさはそのまま食べるだけでなく、サラダやスムージー、デザートとしての応用も広がります。さらに肉の臭み消しや柔らかくするための天然の調理素材としても活用されます。
栄養と美味しさがこの上なくバランス良く詰まったマンゴーは、その季節だけでなく、年間を通じて食生活に活かしたい一品です。世界三大フルーツの一つ、マンゴーの魅力をぜひ体験してみてください。
マンゴーの栄養成分と効果効能
さて、"果物の王様"と讃えられるマンゴーの栄養成分や効能について詳しく見てみましょう。
注目すべきはまず「β-カロテン」です。β-カロテンは赤や黄色の色素として自然界に広く存在しており、人間の体内ではビタミンAへと変換されます。また、その強い抗酸化作用は老化や動脈硬化、シミやシワの原因となる活性酸素を排除してくれます。なお、老化と共に活性酸素が増え、抗酸化作用が低下してしまうため、β-カロテンは積極的に摂取すべき栄養素と言えるでしょう。
次に「ビタミンC」もマンゴーに非常に豊富に含まれています。ビタミンCは抗酸化作用があるため、老化防止や美肌効果が期待されます。
また、マンゴーには、整腸作用のある「食物繊維」もたっぷりと含まれています。胃や腸で水分を吸収してふくらむことで、胃腸を刺激して便秘解消に効果的です。不溶性と水溶性の2種類の食物繊維が均等に含まれているので、便通を助け、血糖値の急上昇抑制やコレステロールの排出に役立ちます。
さらにマンゴーに含まれる「カリウム」は、体の塩分バランスを整え高血圧予防にも寄与します。
また、「リナロール」という成分も含まれています。これにはリラクゼーション効果があるため、日々のストレス解消にも貢献します。
味も栄養価も高いマンゴーは、健康維持から美容まで・・まさにスーパーフルーツと言えるでしょう。その大きさから一つで満足感もあり、日常の食生活にぜひ加えてみてはいかがでしょうか。
マンゴーの栄養を効率的にとる方法とは
マンゴーは独特な甘みとトロピカルな香りが魅力的で、ビタミンや食物繊維などの栄養成分が豊富に含まれていることから、健康志向の方に高く評価されています。その一方で、マンゴーの栄養価を最大限に引き出すためには、いくつかのコツが必要です。
皮ごと食べることで、ポリフェノールの一種であるケルセチンが注目されます。ケルセチンは抗酸化作用をもつため、体の細胞保護や健康維持に役立ちます。皮を食べる際には、きちんと洗浄し、本体と一緒に細かく切るかすりおろすことが推奨されます。
加えて、マンゴーはビタミンCが豊富で、このビタミンCは水溶性のため、調理方法によっては成分が流出してしまうため注意が必要です。できるだけ加熱せず、スムージーや冷製スープのような水分を逃さない調理方法が適しています。
さらに、マンゴーには食物繊維も満足のいく量が含まれますが、これを最大限に活用するには、一度にたくさん食べるのではなく、日中に何度かに分けて少量ずつ摂取することが理想的です。こうすることで、食物繊維が腸内で徐々に働き、整腸作用を発揮します。
これらのことを心掛けて、マンゴーの栄養を効率よく摂取しましょう。甘くておいしいだけでなく、栄養面でも豊かなマンゴーが、健康と美へのパートナーとなります。
妊婦さんでももちろん安心して食べることができます。マンゴーには胎児の発育をサポートする葉酸や、妊娠中の便秘予防に役立つ食物繊維がしっかりと含まれています。ただし、カルシウムやたんぱく質は少ないので、マンゴーだけで満足せず、バランス良い食事を心がけましょう。
マンゴーはカロリーが高い果物なのか
マンゴーは、その豊かな風味とヘルシーな栄養価から世界中で愛されるフルーツのひとつです。「でも、マンゴーってカロリーが高いのかな?」と疑問を抱いている方もいるかもしれませんね。
それでは解答します:平均的な1つのマンゴー(約200g)のカロリーは、約150キロカロリーです。つまり、その他の果物と比較すると、マンゴーはやや高カロリーな部類に入ります。例えば、1つのリンゴ(約180g)は約95キロカロリーで、1本のバナナ(約150g)は約135キロカロリーだと考えると、わかりやすいでしょう。
しかしながら、マンゴーが含有するカロリーのほとんどは、天然由来の糖分から得られます。この天然糖は体にとってのエネルギー源であり、迅速に吸収・利用されます。
一方で、注意が必要なのは砂糖を加えて味を引き立てた加工マンゴー製品です。これらの加工品はカロリーが大幅に増加し、時として健康を損なう可能性があるためです。
つまり、マンゴーは少々高カロリーな果物ですが、そのカロリーの大半が天然の糖分で占められています。したがって、取りすぎなければ健康的な食品として取り入れることが推奨されます。しかしながら、加工品に関しては注意が必要です。
それに、厚生労働省の「食事バランスガイド」によれば、1日に摂取する果物の目標量は約200gとされています。常に市場で見かけるアップルマンゴー(正式名称:アーウィン種)の平均的なサイズは300~500gです。したがって、毎日2/3か半分を摂取するのが最適となります。他の果物と併せて摂取する際も、全体の量が200gになるよう調整しましょう。
また、果物の摂取時間は自由ですが、15時以前が望ましいとされています。なぜなら、夕方以降に食べるとエネルギーの代わりに中性脂肪として蓄積されてしまう可能性があるからです。
最後に、果物はビタミンやミネラルの補充に役立ち、糖尿病や高血糖のある人でも基本的には安全に食べられます。しかし、糖尿病の人が食べるときには、血糖値の上昇や中性脂肪の増加を防ぐために、食事の量や時間については主治医に相談してください。
ドライマンゴーの特筆すべき栄養素
ドライマンゴーの魅力はその豊富な食物繊維とビタミンA。これらの栄養を積極的に体に取り入れることで、健康維持に役立ちます。
その中でも一番の注目点は、ドライマンゴーに豊富に含まれる食物繊維です。実は、乾燥させることにより水分が軽減し、重量あたりの栄養価が凝縮。その結果、他の果物と比較しても栄養素のバランスが優れています。
例えば、100gあたりの食物繊維はドライマンゴーが6.4gと、生のマンゴーの1.3gと比較し、はるかに高い含有率を示します。この高い食物繊維は、便秘予防やダイエットにおける適切な体重管理、さらには心疾患のリスク軽減に貢献します。
一方、ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を保つ、そして視覚機能を正常に保つ働きを担っています。このビタミンAも、ドライマンゴー50gに含まれている量は、1日に必要なビタミンAの量をまかなうことができます。
しかし、ドライマンゴーには糖分が多く含まれるため、摂取量に気をつける必要があります。バランス良く食習慣に取り入れれば、栄養豊富なドライマンゴーがあなたの健康に必要な栄養を効率よく摂取できます。
便秘に悩む方には、ドライマンゴーを1晩ヨーグルトに漬け込み、そのまま食べることをおススメします。ヨーグルトに含まれる乳酸菌と併せて取ることで、便通を更に促進することが期待できます。
こうした食生活の改善とともに、適度な運動も取り入れるなど、バランスの良い生活習慣を心掛けることが大切です。
マンゴーの栄養は冷凍しても大丈夫なのか
トロピカルな風味で愛されているマンゴーは、そのままであっても、また冷凍した状態でも素晴らしい栄養価を保持しております。ただし、マンゴーの栄養を最大限に活用するためには、冷凍が適切に行われているかが重要です。
まず初めに、マンゴーを冷凍する際の秘訣は、切り口が空気に触れないようにラップをされることです。鮮度を維持できれば、結果として栄養価も維持できます。大きめの一口サイズにカットされた物は、ラップで密封し、冷凍保存バッグに入れる前に空気を抜くことが欠かせません。ちょっと手間がかかる方法ではありますが、無駄に栄養素を失わないためには重要なステップです。
さらに、解凍の方法も適切に行いましょう。完全に解凍すれば、水分が多くなってしまい、うまみが損なわれる可能性があります。そのため半解凍の瞬間を見逃さずに、シャーベット状になったマンゴーをお楽しみください。この状態で食すことで、そのままの甘みやジューシーさを感じることができます。
一方、果物の甘さは温度で変動し、特に冷蔵の気温(約5℃)で一番甘さを感じます。それ以上に冷やした場合、甘味は若干弱まります。ですから、あまりに甘い果物が苦手な方は、冷凍マンゴーを試してみると良いでしょう。
毎日冷凍マンゴーを食べても体に害があるのかと問われれば、食べる分量が適正であれば問題ないです。しかし、冷たいものの摂取には注意が必要で、過度な摂取は胃腸を痛める可能性があります。市販の冷凍マンゴーは100〜200gほどのパックが一般的で、その全量を一度に摂取すると、胃腸に負担を感じるかもしれません。自身の体調と相談しながら、摂取量を調節しましょう。
まとめ
ビタミンCやA、ダイエット効果が期待できる食物繊維等、数々の健康・美容に必要な栄養素を豊富に含むマンゴーはまさにスーパーフード。家庭でも手軽に取り入れることができ、体調管理や美容ケアに役立てることが可能です。マンゴーの甘さだけでなく、その栄養面でも魅力を再確認し、健康的で美しい生活に活かしてみてはいかがでしょうか。