太陽が降り注ぎ、肥沃な大地が広がるニュージーランド。この恵まれた自然環境こそが、世界中で愛されるキウイフルーツのおいしさの秘密です。ジューシーな果肉と甘酸っぱい味わいは、どのようにして生まれるのでしょうか?この記事では、ニュージーランド産キウイが持つ独特の風味と、その背景にある自然の力を紐解きます。さあ、太陽と大地の恵みが育んだ、おいしさの秘密を一緒に探求しましょう。
キウイとニュージーランド:大自然が育む恵み
ニュージーランドは、南島と北島の二つの主要な島からなる国で、肥沃な大地と穏やかな気候が特徴の農業国です。この国は、世界中で親しまれているキウイフルーツの重要な生産地であり、栽培に適した理想的な環境を有しています。
キウイフルーツ栽培のメッカ:ベイ・オブ・プレンティ地方
特に、北島北部に位置するベイ・オブ・プレンティ地方は、キウイフルーツ栽培に最適な条件が揃っており、ニュージーランドにおけるキウイフルーツ生産の中心地として知られています。豊富な水、降り注ぐ太陽、豊かな栄養、そして新鮮な空気が、甘く風味豊かなキウイフルーツを育みます。
キウイフルーツ栽培の技術:品質向上と環境保護への取り組み
キウイフルーツの栽培には、数多くの工夫が施されています。例えば、海岸からの強い風からキウイフルーツを守るため、果樹園は高さ約10メートルの防風林で囲まれています。また、摘蕾や摘果の作業を通して、栄養が均等に行き渡るように管理し、剪定によって日当たりと風通しを最適化しています。さらに、ゼスプリは、データ収集や最新技術を活用し、常に生産環境の改善に努めています。土壌や葉のデータを分析して病害虫対策を行い、ウェザーステーション(気象観測装置)を利用して、効率的な自動潅水システムを実現しています。環境保全にも力を入れており、雨水の有効活用や、根を深く張らせる工夫によって、水資源の節約に貢献しています。
キウイフルーツの収穫:人の手による丁寧な仕事
キウイフルーツは、傷つけないように、一つずつ丁寧に手作業で収穫されます。キウイフルーツの棚は、地上からおよそ170~180センチメートルの高さに作られており、手が届きやすい高さになっています。収穫シーズンには多くの労働力が必要となるため、ニュージーランドの国内だけでなく、海外からも人が集まり、およそ3ヶ月間滞在して収穫作業を行います。

キウイフルーツの種類
キウイフルーツは、大きく分けてグリーンキウイとゴールドキウイの2つの種類があります。グリーンキウイは、食物繊維が豊富で、甘さと酸味のバランスが良く、爽やかな味わいが特徴です。それに対して、ゴールドキウイは、ビタミンCが豊富で、甘みが強く酸味が少ない、トロピカルな風味が特徴です。
キウイフルーツの旬と保存方法
ニュージーランドでのキウイフルーツの収穫時期は3月から6月頃ですが、ゼスプリ社は、ニュージーランドが冬の間はイタリアで提携して生産することで、一年を通してキウイフルーツを市場に提供しています。食べ頃のキウイフルーツは、手に持った時に少し柔らかさを感じます。まだ熟していない場合は、バナナやリンゴと一緒に置くと、熟成が促進されます。熟したキウイフルーツは冷蔵庫で保存するのが良いでしょう。
キウイフルーツの食べ方:皮ごと食べる?
ゴールドキウイは、表面に毛がないため、皮ごと食べることが可能です。欧米では、リンゴのように丸かじりして食べるのが一般的です。皮を食べない場合は、半分にカットしてスプーンで食べるのがおすすめです。
ニュージーランドのシンボル:キウイバード
ニュージーランドには、キウイフルーツだけでなく、飛べない鳥として知られる固有種のキウイバードが生息しています。キウイバードはニュージーランドの象徴として愛されており、その独特な外見(まるで毛髪のような羽、丸みを帯びた体、長い嘴)が特徴的です。夜行性の鳥であるため、日中の観察は困難ですが、保護センターや自然公園などで開催される見学ツアーに参加することで、その姿を見ることができます。
キウイバードの現状:絶滅の危機
ニュージーランド固有の鳥、キウイ。現在確認されている5種、約68,000羽のキウイのうち、4種が絶滅危惧種、1種が準絶滅危惧種としてレッドリストに記載されています。 毎週約20羽ものキウイが失われ、ヒナの生存率も低いという憂慮すべき事態に直面しています。主な原因は、イタチやフェレット、そして犬などの外来種による捕食であり、その対策として様々な保護活動が展開されています。 ニュージーランド政府は、2030年までにキウイの個体数を100,000羽まで回復させるという目標を掲げ、保護活動を推進しています。
結び
ニュージーランドは、美味しいキウイフルーツ、愛らしいキウイバード、そして親しみやすいキウイの人々によって、その豊かな自然と独特な魅力が際立つ国です。農業に対する深い愛情、環境保護への強い意識、そして固有の文化を尊重する姿勢は、世界中の人々にとって重要な学びの機会を提供してくれるでしょう。ニュージーランドを訪れる際には、これらの「キウイ」の要素に触れ、その魅力を心ゆくまで体験してください。
キウイフルーツは元々どこから来たの?
キウイフルーツのルーツは中国にあります。ニュージーランドに持ち込まれてから品種改良が進められ、世界中で親しまれる果物になりました。
キウイバードを見るにはどこに行けばいいの?
キウイバードは夜に活動するため、保護施設やバードパークで開催される見学ツアーに参加するのがおすすめです。例えば、北島のロトルアにあるレインボー・スプリングス・ネイチャー・パークや、南島のクライストチャーチ近郊にあるオラナ・ワイルドライフ・パークなどがよく知られています。
ニュージーランドの人を「キウイ」と呼ぶのは良くないこと?
決してそんなことはありません。ニュージーランドの人々は、自分たちを「キウイ」と呼ぶことに誇りを持っており、それは親愛の情を込めたニックネームとして広く使われています。
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