ぶどうは、大きく「黒系」「赤系」「黄緑系」の3つのカテゴリーに分けられます。それぞれの色に応じて、異なる風味や特徴を持つ品種が存在します。今回は、特に黄緑系のぶどうについて、代表的な品種をいくつかご紹介します。

黄緑系のぶどう（マスカット）の種類

シャインマスカット

シャインマスカットは、みずみずしい果肉と爽やかな甘さが特徴の品種で、種がないため食べやすいのが魅力です。皮ごと食べることができ、その際にはパリッとした歯触りも楽しめます。山梨県や長野県で栽培されており、旬の時期は9月です。

マスカット・オブ・アレキサンドリア

一般的に「マスカット」と呼ばれることが多いこの品種は、中粒でほのかな香りと上品な甘さを持っています。種があり、皮ごと食べることも可能です。岡山県が主な産地で、旬は9月中旬から10月にかけてです。

ナイアガラ

ナイアガラは、種があり、酸味のある果肉と甘みが感じられる皮が特徴的です。厚めの皮を剥いて食べるのが一般的で、主に北海道や長野県で栽培されています。9月から10月にかけて旬を迎えます。

ピッテロ・ビアンコ

この品種は小粒で、先が尖った楕円形の形が特徴です。種のあるものと種なしのものがあり、皮ごと食べることができるため、パリパリとした食感が楽しめます。山梨県、長野県、山形県などで栽培されており、9月下旬から10月にかけてが旬です。

ロザリオ・ビアンコ

ロザリオ・ビアンコは中粒で、楕円形のぶどうです。種がありますが、皮ごと食べることができ、シャクシャクとした食感とさわやかな甘さを楽しめます。山梨県が主な産地で、9月が旬の時期です。

ゴールドフィンガー

ピッテロ・ビアンコとピアレスという品種を交配して生まれたゴールドフィンガーは、ピッテロ・ビアンコに似た形状と味わいを持つぶどうです。種ありと種なしのタイプがあり、皮ごと食べられるのも共通しています。山梨県で栽培され、7月下旬から8月中旬にかけて旬を迎えます。

瀬戸ジャイアンツ

瀬戸ジャイアンツは大粒で、薄い皮を持ち、種がないためそのまま食べられる品種です。強い甘みと控えめな酸味が特徴で、9月に旬を迎えます。主に岡山県で栽培されています。

白峰

白峰（はくほう）は、巨峰から派生した品種で、その大きさや果肉の質感が巨峰に似ています。甘味と酸味のバランスがよく、8月下旬から9月が旬です。山梨県が主な産地で、基本的に種がなく、皮を剥いて食べます。

黄玉

黄玉（おうぎょく）は、大粒で強い甘みと独特の香りが特徴の品種です。ジャスミンのような香りがすると表現されることもあります。種ありと種なしがあり、皮をそのまま食べることも可能です。山梨県や長野県で栽培され、8月中旬から9月にかけて旬を迎えます。

甲斐美嶺

甲斐美嶺（かいみれい）は、画家のミレーにちなんで名付けられた中粒の品種で、甘さの中にほのかな酸味が感じられます。皮は厚めで剥く必要がありますが、種はありません。山梨県で栽培され、8月下旬が旬です。

ぶどうの皮をきれいにむくためには、まず鍋で沸かしたお湯にさっと通し、すぐに冷水に浸けると良いでしょう。また、保存する際には、ぶどうを湿らせたキッチンペーパーに包んでから容器に入れ、野菜室で保管します。小粒のぶどうはそのまま保存できますが、大粒の場合は1粒ずつ切り分けて保存するのがポイントです。冷凍保存する際は、ぶどうをやさしく洗って水気をふき取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍室にしまいます。食べるときは、凍ったままか半解凍の状態で楽しむのがおすすめです。

黄緑系のぶどうには、シャインマスカットやマスカット・オブ・アレキサンドリアをはじめとした多彩な品種があり、それぞれに独自の風味や食感があります。どの品種も、それぞれの特徴を活かしておいしく味わうことができるので、旬の時期にぜひお試しください。また、ぶどうの正しい保存方法を知っておけば、いつでも新鮮な味を楽しめます。