一杯のコーヒーには無数の風味と話が詰まっていますが、中でも特に目立つのがカネフォラ種（あるいはロブスタ種とも呼ばれる）のコーヒー豆です。

カネフォラ種は主にアフリカのヴィクトリア湖の西部やインドネシアで栽培されていますが、その耐病性と生産量の多さから、アラビカ種の栽培が難しい地域でも普及しています。また、一般にカフェイン含有量が高く、風味が濃密で苦みが強いことも特徴です。これによりカネフォラ種は、苦味を愛するコーヒー愛好家の間で注目されています。

特に、ロブスタ種はカネフォラ種の中でも広く知られており、コーヒー豆としての代名詞にもなっています。ロブスタ種の豆は豊かなうまみとコクを出し、さらに進んだ風味作りのために適度に苦みを加え、深く豊かな味わいを提示します。エスプレッソやインスタントコーヒーの製造、さらには高級なコーヒーを作る際にも頻繁に使用されています。その一例として、インドネシアの「コピ・ルワック」やベトナムコーヒーが挙げられます。

つまり、カネフォラ種は強烈な個性と独特の風味でコーヒーの世界を彩る存在で、世界中のコーヒー愛好家から愛されています。新しい味わいを求めるコーヒー探索の旅は、このカネフォラ種から始まるかもしれません。

コーヒーの木から実を穫り、その中に存在する種こそが私たちが「コーヒー豆」と呼ぶものです。

コーヒー豆として市場に流通している主要な種は二つ、アラビカ種とロブスタ種といったものです。リベリカ種も存在しますが、その生産量は全体のわずか1〜2%で、一般的にはあまり目にすることはありません。

コーヒー豆の品種は全体的にはこの２つが基本で、これらからさらに多くの独特な品種が派生しています。病気への耐性を持つ種や、特別な風味を持つ種など、固有種や突然変異種が創出され、品種改良が進められているのです。

原産国であるエチオピアでは、3500種以上もの固有種が存在すると言われています。

アラビカ種は、現在市場に出回っているコーヒーの大半、約70％を占めています。洗練された風味が特徴で、ほとんどのコーヒーはこのアラビカ種に由来しています。しかし、病気には弱く、それが一つの課題となっています。著名な品種としてはブルボンやティピカ、ゲイシャなどがあります。

また、キリマンジャロ、モカ、マンデリン、ブルーマウンテン、ハワイコナなど著名なコーヒー全てがアラビカ種です。

ロブスタ種は病気への耐性があり、そのため、安定した生産が可能です。強い苦味や風味が特徴で、缶コーヒーの原料やエスプレッソに用いられることが多いです。ロブスタという名前は、実際にはカネフォラ種の一部を指しますが、市場ではほぼロブスタ=カネフォラとされています。

最後にリベリカ種ですが、この種はそもそもの生産量が少なく、日本国内ではあまり見かけることはない種類です。このリベリア種は、西アフリカのリベリアが原産地とされています。

それぞれ異なる特性と風味を持つコーヒー品種をよく知ることで、あなたのコーヒー体験は一層深く、豊かなものとなるでしょう。ダイレクトトレードからエスプレッソまで、世界中のコーヒー品種がここに一覧されています。それぞれの品種が持つ特性や背景を理解し、新たなコーヒー体験を探求してみてください。一杯のコーヒーの中に潜む、無限の可能性と魅力を発見しましょう。