きみしぐれとは?
「きみしぐれ」、別名「菜の花しぐれ」は、春の訪れと新たな生命の息吹を感じさせる美しい和菓子です。名前の由来は、卵黄と白あんを使って作るこの菓子の特徴的なひび割れが、時雨が降る空模様に似ていることから来ています。その優しい食感と豊かな風味が、食べる人に春の暖かさを伝えてくれる一品です。今回はその「きみしぐれ」について、その魅力を一緒にひも解いていきましょう。
きみしぐれとは?
「黄身しぐれ」とは、日本の伝統的な和菓子の一つであり、卵黄を主成分として作られる風味豊かなお菓子です。主に関西地方で親しまれており、特に京都の名物として知られています。
黄身しぐれは、卵黄と砂糖を合わせて炊いて作られます。そのため、しっとりとした食感でありながら、ほんのりとした甘みと卵黄の風味が楽しめる特徴があります。しっかりとした黄身の味わいが特徴的で、上品な甘さが口いっぱいに広がります。
季節や地域によって、さまざまなバリエーションが存在し、京都などでは桜や抹茶などを使った風味豊かな黄身しぐれも楽しむことができます。伝統的な日本の味わいを楽しむ和菓子として、多くの人に愛されています。
きみしぐれのレシピが知りたい!
意外と簡単に作れる「きみしぐれ」のレシピをご紹介します。
材料:
白あん 200g
卵黄 1個
<A>抹茶 小さじ1、水 小さじ1
<B>上新粉 小さじ2、ベーキングパウダー 小さじ1/4
こしあん 120g
作り方:
こしあんを12等分して丸めておきます。<A>の抹茶はふるって水で溶きます。<B>の材料もふるって混ぜておきましょう。蒸し器にはペーパータオルとクッキングシートを敷きます。
ボウルに白あんを入れ、ペーパータオルをかぶせてレンジで1~2分加熱します。加熱後、よく混ぜます。
白あんが温かいうちに卵黄の半分を加えて混ぜ、再度レンジで30秒加熱して混ぜます。粗熱が取れたら、残りの卵黄を追加します。
③に<A>と<B>を混ぜ合わせます。
④の生地を12等分し、平らに伸ばしてこしあんを中央にのせ、包みます。
蒸し器に⑤を並べて強火で約5分蒸します。
強火で蒸すことで、美しいひび割れが楽しめます。蒸し器の蓋を開けて、きみしぐれの出来上がりをぜひお楽しみください。
きみしぐれを東京で店頭販売しているお店を紹介
東京できみしぐれを買うことができるお店をご紹介します。
清月堂
清月堂本店は明治40年に銀座7丁目で開店しました。創業者の水原嘉兵衛さんのモットー「先代に甘えることなく、代々自分のお菓子を持つこと」「四季折々の季節の和菓子を楽しんでいただくこと」を受け継ぎ、初代は水ようかんなどの生菓子を、二代目の清一さんは江戸好みなどの半生菓子を、三代目の正一朗さんは「おとし文」としてきみしぐれを作り上げました。現在では、四代目の康晴さんが焼き菓子「蓬の峰(よものみね)」を提供しています。
東海
東海は大正元年に創業し、昭和に人形町に移転した和菓子店です。かわいらしいきみしぐれやぶたえ餅など、多彩な和菓子が揃っています。特にきみしぐれは口コミで評判で、口に含むとふわっと溶ける食感が特徴です。甘さ控えめで、食べやすく、ぜひお土産にしたい一品です。ただし、翌日には少しぱさつく可能性があるため、当日中に食べることをおすすめします。
まとめ
「きみしぐれ」は、卵黄と白あんを主成分とし、表面に見られるひび割れが特徴的な和菓子です。その名前は、ひび割れが時雨を思わせることから付けられました。春の到来や新しい命の芽吹きを感じさせるこの菓子は、優れた食感と風味で、和菓子の美しさと日本の季節感を味わわせてくれます。