和菓子の歴史は縄文時代にまで遡ると考えられています。当時、人々は木の実を砕いて水にさらし、団子状に丸めたものを食べていました。これが団子の起源とされています。

その後、唐（現在の中国）との文化交流や茶の湯の発展に伴い、和菓子は進化を遂げました。多種多様な材料が取り入れられ、製造技術も向上し、伝統的な技法を生かしつつも美しさと高品質を兼ね備えた和菓子が生まれました。

一方で、古くから親しまれてきた団子や餅は、今でも根強い人気を誇っています。和菓子は日本の季節行事にも欠かせない存在であり、日本の伝統文化と深く結びつき、今日でも愛されています。

和菓子は日本独自の伝統菓子で、種類は多岐にわたります。

餅菓子

米を主原料とする餅を使用した菓子です。大福やおはぎなどが代表的です。

蒸し菓子

蒸すことで作られる菓子です。

平鍋菓子

銅板を使って焼き上げる菓子のことで、きんつばなどが含まれます。

オーブン菓子

オーブンを使用して焼き上げる菓子の一種です。カステラや栗まんじゅうなどが該当します。

流し菓子

型に流し込んで固めるタイプの菓子です。水ようかんが代表的です。

煉り菓子

餡を中心に、形を整えて作られる菓子です。こなしなどもこの分類に入ります。

おかもの

個別に作られたパーツを組み合わせて完成させる菓子です。

打ち菓子

型に入れて押し固め、取り出した菓子のことです。

和菓子はビジュアルの美しさとともに、旬の食材や季節感を大切にした風味豊かな菓子で、日本の四季を体感させてくれます。これらは日本の文化や伝統の象徴ともいえるでしょう。

日本は四季がはっきりしており、和菓子の世界でも季節感を非常に大切にしています。春には桜餅、夏には水ようかんなど、季節限定の和菓子があり、これらを通して季節の移り変わりを楽しむことができます。

また、和菓子自体で季節を表現することもよくあります。たとえば煉りきりは、同じ材料を使っても形や色を変えることで、四季折々の風情を表現しています。さらには、四季をさらに細分化した二十四節気に応じた表現がされることもあります。

和菓子の歴史は、その形状や風味から見ても、日本人の美意識や四季の感性と深く結びついています。古代から現代まで逐一変化し続けてきた和菓子の歴史をたどることで、日本独自の文化や伝統を、より深く理解する一助となることでしょう。