日本の伝統的なお菓子の一つである芋けんぴ。サクサクとした食感とほのかな甘さが絶妙に組み合わさり、一度食べ始めると止まらない魅力を持っています。そんな芋けんぴがなぜこんなにも人々を惹きつけるのか、その美味しさの秘密に迫ります。本記事では、芋けんぴの歴史や製造過程、そして人気の理由を探りながら、その魅力に迫っていきます。和菓子好きの方にも、まだ芋けんぴを試したことがない方にも、ぜひ知っていただきたい内容です。
広く親しまれるおやつ芋けんぴの魅力について
さつまいもを使ったお菓子と聞いて、どんなものを想像しますか。
現在では、さつまいもを使ったスイーツが数多く店頭に並んでいますが、手軽に味わえる全国的なおやつとして有名なのが「芋けんぴ」です。
こんなにも広く愛される芋けんぴは、どのような経緯で生まれたのでしょうか。
芋けんぴのルーツは高知県にあり
さまざまな説がある芋けんぴの起源ですが、最も有力なのは高知県とされています。江戸時代に、現在の高知県にさつまいもが伝わったことで、栽培が盛んになったといいます。昔は中国から伝わったいもということで、「からいも」と呼ばれていたそうです。
高知県では、土佐紅や西山きんときが代表的なさつまいも品種とされています。土佐紅は、他のさつまいもよりも早く、5月末から7月末にかけて市場に出回ります。西山きんときは甘味が強く、焼いても蒸しても美味な品種です。
高知県のお土産として定番の芋けんぴですが、その歴史は昭和27年に遡ります。当時、澁谷食品株式会社の創業者である澁谷金次郎が芋けんぴを製造・販売したのが始まりで、現在では、全国で流通している芋けんぴの約半数を同社が生産しているそうです。
栄養満点のスイーツ、芋けんぴの魅力!
とても美味しい芋けんぴは、ついつい食べ過ぎてしまうことがあり、栄養もたっぷりです。主な材料であるさつまいもには、多くのビタミンCが含まれており、調理しても栄養が失われにくい特徴があります。ゆでたり蒸したりしても、その栄養をしっかり摂取できます。
さらに、さつまいもは食物繊維が豊富なことで知られています。現代人や子どもたちが悩む便秘の解消にも一役買う食材です。
しかし、芋けんぴは砂糖が多く使われているため、食べ過ぎには気をつけましょう。おいしさのあまりつい手が伸びがちですが、カロリーが高めなので、適量を心がけて楽しむことが大切です。
手軽に作れる芋けんぴのレシピ
調理に手間をかけずに、芋けんぴを簡単に美味しく作ることが可能です。
準備する材料は、さつまいも、砂糖、油、水だけです。まず、さつまいもを細く切り、水にさらしてアクを抜いた後、しっかりと水気を取ったら油で黄金色になるまで揚げます。
その後、鍋に砂糖と水を2対1の割合で入れ、砂糖が溶けて泡立ってきたら、さつまいもを加えて手早く混ぜて全体をコーティングします。これで甘さをしっかりと引き出せます。
最後にクッキングシートの上で冷やして乾燥させれば完成です。
砂糖に塩を少し加えたり、蜂蜜を使うとまた異なる味わいを楽しめますよ。