空腹時に食べるチョコレートは、一時的な満足感をもたらす一方で、血糖値にどう影響を及ぼすのかが気になるところです。チョコレートは糖分が多く含まれており、空腹時には急激な血糖値の上昇を招く可能性があります。これは血糖値の乱高下を引き起こし、体にストレスを与えることにつながります。しかし、適切な対策を講じれば、チョコレートを楽しみつつ健康を維持することが可能です。本記事では、その影響と効果的な対処法について詳しく探ります。
高カカオチョコレートは空腹時の血糖値やHbA1cを上昇させる?
最近では、健康志向により多くの方が高カカオチョコレートを食べているようです。そのため、「高カカオチョコレートは血糖値に影響しますか」「食べても安全でしょうか?」といった疑問が浮かぶ方もいるでしょう。ここでは高カカオチョコレートに関するお話をします。
高カカオチョコレートとは一体何?
一般的な普通のチョコレートではカカオが30~40%程度含まれるのに対し、高カカオチョコレートではカカオ含有量が70%以上になり、カカオの深い風味が楽しめて甘さが控えめなのが特徴です。なお、チョコレートの主要成分であるカカオに関して「何%以上なら高カカオとするか」という正式な定義は存在しないようです。
空腹時に嬉しい高カカオチョコレートの血糖値への効果
空腹時に食べた場合でも、高カカオチョコレートは血糖値が急激に上がりにくいという特徴があります。パッケージに「低GI」と表記されていることがありますが、これはその食品が血糖値に与える影響が少ないことを示しています。食品のGI値が100に近いほど急速に血糖値を上げますが、15~30のGI値を持つ高カカオチョコレートは「低GI食品」とされ、摂取後の血糖値の上昇を比較的穏やかにする効果があります。
どのくらい食べるべきか?
高カカオチョコレートには、通常のチョコレート同様糖質が含まれているため、摂り過ぎると血糖値の上昇を招く可能性があります。また、カカオの含有量が多いと脂肪分が増え、結果的に高カロリーとなり肥満の原因やLDLコレステロールの上昇につながることがあるため、ほどほどに楽しむことが大切です。チョコレート愛好者や間食を控えたい方には、高カカオチョコレートを少量食べることをおすすめします。
「1日糖質10g以下、エネルギー200kcal以内」の間食が推奨されており、高カカオチョコレートの場合は5、6枚食べることが可能です(1枚5gあたりエネルギー約30kcal、糖質1g未満。ただしメーカーやカカオ含有量により異なります)。
空腹時にぴったり!美味しいチョコレートの選び方とは?
甘いチョコレートを選ぶ際には、
・糖質オフの製品を試す
・オリゴ糖を含むものを選ぶ
・難消化性デキストリン入りのものを選択する
これらのポイントで選んでみましょう。
これらの商品は、一般のチョコレートよりも血糖値の上昇を抑える効果があります。
1日の摂取量は、糖質10g以下、カロリー200kcal以下になるよう心がけましょう。
チョコレートを食べるタイミングとして最適なのはいつ?
空腹時にチョコレートを効果的に利用するためには、1日3食の摂取が基本です。
空腹時間が長くなると次の食事で血糖値が急上昇しやすくなります。
血糖値の急上昇はインスリンの大量分泌を引き起こしますが、これをチョコレートだけで調整するのは難しいです。1日3食に加えてチョコレートを摂取することで、血糖値の変動を効果的に抑えることが可能です。
食事前に取り入れる
ハイカカオチョコレートは食物繊維や脂質を多く含んでいることから、食事前に摂取することで血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。
一度に5枚食べるのではなく、複数回に分けて摂る方法が血糖値対策としてより効果的です。
空腹時に取り入れるチョコレート
ハイカカオチョコは、血糖値が急激に上がりにくいため、食事の合間に食べるのがおすすめです。空腹時に血糖値が急上昇しないよう、食間に摂り入れてみてください。
GI値とは何か?
GIは食後の血糖の変動を示す指標で、グライセミック・インデックスの略称です。
食べ物を摂取すると、食品中の糖分が血流に入り、ブドウ糖となって血糖値を上昇させます。食品ごとに血糖値の上昇具合が異なるため、GI値が開発されました。
GI値は糖質の量だけでなく、糖質の吸収速度やホルモンによる糖代謝の影響度によって決まります。低GI値食品は血糖値の上昇が緩やかで、高GI値食品は急激な上昇が特徴です。
糖尿病の方だけでなく、健康維持のために血糖値を一定に保つことは重要であり、GI値は役立つ指標となっています。
GI値は基準としてグルコースの血糖値上昇を使い、同量の糖質を含む食品の血糖値上昇割合から算出されます。