オートミールは、エンバク(燕麦)の種子の外皮を取り除いた全粒穀物です。古くから栽培されてきたエンバクは、ヨーロッパを中心に世界各地で食されてきました。オートミールには豊富な繊維質が含まれており、特に血中コレステロール値を下げる働きがあるとされる水溶性食物繊維のβ-グルカンを多く含んでいます。さらに、たんぱく質、鉄分、亜鉛なども豊富に含まれているため、バランスの良い栄養価の高い食品と言えます。

朝食として温めてミルクや牛乳、はちみつなどを加えて食べられることが多いオートミールですが、クッキーやパンなどのお菓子の材料としても重宝されています。健康志向の高まりから近年その需要が増加しているオートミールは、素朴ながらも優れた栄養を持つ魅力的な穀物なのです。

オートミールには、さまざまな種類があり、加工の仕方や調理方法が異なります。それぞれの特徴を活かし、用途に合わせて使い分けると良いでしょう。

スチールカットオーツは丸ごとの大麦を皮付きのまま薄く切り刻んだもので、プチプチとした食感と高い栄養価が魅力です。しっかりと加熱することで、なめらかな味わいが楽しめます。

オールドファッションオーツは、スチールカットオーツよりも厚め切りで、ゆっくりと炊くことでおいしさが引き立ちます。食物繊維が豊富なため、満足感のある食事が期待できます。

一方、クイックオーツは工場で加熱加工されているので、調理時間が短縮されます。ただし、生のオーツほどの香りや食感は控えめになります。忙しい朝食時などに便利です。

このように、調理時間や香り、食感、栄養価などの違いがあり、シーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。素材の良さを活かした、おいしいオートミール料理を楽しみましょう。

ここでは、栄養価の高いオートミールを様々な方法で美味しく食べる術をご紹介します。

オートミールは温かい湯で簡単に調理できる健康的な朝食ですが、その旨味と食感は基本の食べ方以外にも、さまざまなアレンジを楽しむことができます。ミルクや砂糖、はちみつなどで甘く仕上げたり、フルーツやナッツ、シナモンをトッピングして彩りと風味を加えたりするのがおすすめです。ヨーグルトと合わせるとなめらかでクリーミーな味わいに。

また、オーバーナイトオーツと呼ばれる食べ方では、オートミールを牛乳やヨーグルトに一晩漬け込むことで、もちもちの食感が楽しめます。ガラス瓶に重ねて仕込めば、栄養満点のおしゃれな朝食スイーツの出来上がりです。

さらに、オートミールはお菓子作りの素材としても重宝されます。オートミールクッキーなら香ばしい風味と食感が人気で、手作りグラノーラにすればヘルシーで美味しい朝食スイーツに早変わり。このように、オートミールには基本の味付けで楽しむ以外にも、アレンジ次第で多彩な食べ方が広がります。

オートミールを楽しく食べるためには、牛乳やヨーグルト、果物やナッツなどを加えるのがおすすめです。温かいミルクに浸して食べれば、おなかにやさしく満足感が得られます。一方、豆乳やアーモンドミルクを使えば、ヘルシーさがアップします。バナナやブルーベリーなどの果物を加えれば、自然の甘みと食物繊維が摂れ、栄養価がグンとアップします。さらに、ナッツやきな粉をトッピングすれば、より風味豊かで満足度の高い一品になります。