「半殺しおはぎ」という、少し物騒な名前の和菓子をご存知でしょうか?そのユニークな名前の背景には、おはぎの製法と、昔の人々の知恵が隠されています。
本記事では、「半殺しおはぎ」の由来や作り方、そして美味しく食べるコツまでを詳しくご紹介します。ぜひ最後まで読んで、この伝統的な和菓子の魅力に触れてみてください。
「半殺しおはぎ」の名前の由来
「半殺しおはぎ」の「半殺し」という言葉は、もち米のつき方を表しています。
半殺し:もち米を軽くつぶし、粒が残る状態。
皆殺し:もち米を完全につぶし、なめらかな餅状にしたもの。
この名称は、日本各地のおはぎ文化の中で自然と生まれたもので、恐ろしい意味合いはなく、単純にもち米の食感の違いを表現しているのです。
お彼岸とおはぎの関係
おはぎは、お彼岸の供え物として親しまれています。お彼岸は、春分の日と秋分の日を中心とした期間で、ご先祖様を供養する大切な時期です。
地域によっては、
春のお彼岸には「こしあん」
秋のお彼岸には「粒あん」
が使われることが多いとされています。これは、小豆の収穫時期や保存性に関係していると言われています。

「半殺しおはぎ」の作り方
家庭でも簡単に作れる「半殺しおはぎ」のレシピをご紹介します。
【材料】(6個分)
もち米……1合
うるち米……0.5合
水……適量
塩……ひとつまみ
こしあんまたは粒あん……適量
きな粉、黒ごま……お好みで
【作り方】
もち米とうるち米を洗い、炊飯器で通常の水加減で炊く。
炊き上がったご飯に塩を加え、すりこぎやしゃもじで軽くつぶす(※ここで粒が残る程度にするのが「半殺し」)。
手を水で濡らし、ご飯を丸める。
あんこを手のひらに広げ、ご飯を包む。
きな粉や黒ごまをまぶせば完成!
お好みで、ごまや砂糖を加えたアレンジも楽しめます。
「半殺しおはぎ」をもっと美味しく!
おはぎを美味しく味わうためのポイントをいくつかご紹介します。
もち米のつぶし具合を調整:お好みで粒感を残したり、なめらかにしたりして、食感の違いを楽しむ。
手作りあんこを使う:甘さ控えめに作ると、ご飯とのバランスが絶妙になります。
器や箸置きで季節感を演出:春は桜模様の器、秋は紅葉をあしらった器を使うと、より和の風情を楽しめます。

まとめ
「半殺しおはぎ」は、もち米のつぶし具合によって名付けられた、ユニークな名前の和菓子です。お彼岸の時期に食べられることが多いですが、普段のおやつや、家族との食育の場としてもぴったり。
手作りの「半殺しおはぎ」を楽しみながら、日本の食文化に親しんでみてはいかがでしょうか?