ジューシーで甘酸っぱい魅力を持つぶどうは、デザートやスナックとして人気があります。しかし、その美味しさの裏には「太るのではないか?」という心配も潜んでいます。この記事では、ぶどうがダイエットにどのような影響を与えるのか、カロリーと糖質の観点から徹底解説します。健康的な食生活を目指す方にとって、ぶどうの栄養価について知っておくことは無駄にはならないでしょう。ぶどうを賢く楽しむための情報をお届けします。
ぶどう100gのカロリーと糖質について
デラウェアなどの小粒のぶどう100gのカロリーは、皮をむくと58kcalで、糖質は14.4gです。
皮付きで食べる場合、カロリーが69kcal、糖質は17.0gとなります。
どちらの場合でも、ぶどうは他の食品と比較するとカロリーは少し低いですが、糖質は高めです。
1粒あたりのカロリーと糖質量
ぶどう全般について、1粒あたりのカロリーと糖質は、皮つきか皮なしで少し違いがあります。以下が一般的な目安です。
《皮つき》1粒(約15g)あたり
カロリー:10kcal
糖質:2.4g
《皮なし》1粒(約15g)あたり
カロリー:9kcal
糖質:2.3g
1日にとる量は?食べすぎの判断ポイント
農林水産省の「食事バランスガイド」では、果物の1日摂取目安を200g(可食部)としています。
これを基にぶどうの適量を考えると、以下のようになります。
・デラウェアなどの小粒のぶどう:1.5〜2房程度
・巨峰などの大粒のぶどう:1/2〜2/3房(15〜20粒程度)
確実にするために計量して食べるのが良いですが、それが難しい場合は上記を参考にして過剰に摂取しないよう心がけてくださいね。
夜にぶどうを食べると太りやすいの?
夜にぶどうを食べることは、ダイエット中には体重が減りにくくなる可能性があります。
夜間は活動量が少ないため、摂取したカロリーを消費しづらくなります。その結果、夜の間食が体脂肪や体重の増加を引き起こすことがあります。
したがって、ぶどうは朝や昼の活動的な時間帯に食べることが推奨されます。
ぶどうを食べ過ぎると太る原因になる?
ぶどうを過剰に摂取すると、体重が増加しやすい果物といえるでしょう。
これまで述べてきたように、ぶどうの糖質はやや高めです。この糖質は摂取しすぎると体重増加につながると言われています。
糖質が豊富な食品を食べると、血糖値が急上昇し、インスリン(血糖値を下げるホルモン)が過剰に分泌されることになります。その結果、インスリンが糖を中性脂肪に変換し、体内に蓄積させる働きが促進されます。
ぶどうの摂取量には気を付けるべきでしょう。
ぶどうのGI値はどのくらい?
ぶどうのGI値(グリセミックインデックス)は、一般的に40〜50程度とされています。これは、中程度のGI値に分類される範囲です。
GI値は食品がどれだけ血糖値を上昇させるかを示す指標で、低GI食品(55以下)は血糖値を比較的緩やかに上げるため、ダイエットや血糖値管理において注目されています。ぶどうは中GIの食品ですので、適量を摂取することでダイエット中でも楽しめる果物と言えますが、食べ過ぎには注意が必要です。
GI値とは
「GI値」という言葉を耳にしたことがある方もいるでしょう。GIは「グライセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略です。
食事のたびに血糖値は上昇しますが、食べ物や食事の仕方によってその上がり方は異なります。これを数値化したものがGIであり、特定の食品を摂取し、2時間後までの血糖値を基にして計算されます。
GIは、血糖値が最も急速に上昇する糖質「グルコース(ブドウ糖)」の「100」を基準とし、この数値に近いほど血糖値が上がりやすい食品となります。
食事を工夫して血糖値をコントロールしたい方には、GIの活用が役立つでしょう。
ただし、糖尿病を患い内服薬やインスリンを使用している方は、主治医のアドバイスに基づいて食事療法にGIを取り入れてくださいね。
GIはダイエット中の方にも使える指標です。血糖値を下げる「インスリン」というホルモンは、余分なブドウ糖を脂肪として蓄える働きを持っています。そのため、インスリンの分泌を抑えるような食事は、脂肪の蓄積減少を目指せます。
低GIの食品を選択し食べることで、ダイエット効果も期待できると言えるでしょう。
ダイエット中に避けるべき果物は存在しない
どんな食べ物も、ダイエット中に避けるべきものは本質的には存在しません。
ダイエットの基本は、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを取ることです。食事からのカロリーを抑え、運動で消費カロリーを増加させると、体重が減少します。
したがって、果物を含め、全体的な食事のカロリー管理が必要です。ぶどうなどから摂取するカロリーが高すぎる場合は、その量の調整が必要です。
ぶどうにはダイエット中に摂りたいビタミンや食物繊維がたっぷり
果物を過剰に摂取していると感じる場合、摂取量を調整することでカロリーを管理する方法も考えられます。しかし、完全に果物を避ける必要はありません。果物はビタミン、ミネラル、食物繊維など貴重な栄養素を多く含んでおり、ダイエット時にはむしろ推薦される食品です。
ダイエット中に食事量が減ると、食物繊維の不足から便秘になったり、ビタミンやミネラルが足りなくなって体調を崩したりすることがあります。このようなダイエットによる健康トラブルを防ぐためには、食物繊維やビタミンが豊富な果物の摂取が有効です。
果物の適切な量を摂り入れて、健康的にダイエットを進めたいですね。