ドイツ旅行で絶対に試したい!美味しいお菓子特集

ドイツと言えば、豊かな自然や歴史的な街並みが魅力ですが、美味しいお菓子も見逃せません。異国情緒あふれるこの国では、伝統と革新が融合したスイーツがたくさん揃っています。ドイツ旅行の際にぜひ試したい、美味しいお菓子を特集します。ここでは、地元の人々に愛され続ける伝統菓子から最新のトレンドスイーツまで、バラエティ豊かなラインナップをご紹介し、あなたの旅をさらに甘く彩るお手伝いをします。

スイーツ好きにおすすめ!ドイツ発のデザート

ドイツといえばビールやソーセージが定番のイメージですが、実際にはチョコレートの生産や消費においても重要な地位を占めています。

今回は、そんなドイツから厳選したスイーツをご紹介します。

ブラックフォレスト地方の「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」

ドイツ南西部に位置する黒い森地方は、特産品としてサクランボが有名です。そのサクランボを使ったデザート「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」は特に人気があります。

このケーキは、ココア風味のスポンジを使い、サクランボの蒸留酒であるキルシュヴァッサーをたっぷり染み込ませています。ホイップクリームとブラックチェリーを重ね、薄く削ったチョコレートで仕上げられています。その見た目は黒い森を連想させ、上品で可愛らしいケーキとしてドイツ各地で愛されています。

ドイツでは、この伝統的なケーキにキルシュヴァッサーを使用することが一般的ですが、法律で義務付けられているわけではありません。アルコール度数が40%と高いため、お酒が苦手な方には少々強いかもしれませんが、その甘酸っぱくビターな味わいは絶品です。

フランクフルトの名物菓子「フランクフルター・クランツ」

ドイツのフランクフルト・アム・マインには、日本からの直行便が発着する国際空港、フランクフルト空港があります。この地域の名物として知られるケーキが「フランクフルタークランツ」です。

「クランツ」は花冠やリースを意味し、リング状のスポンジケーキにバタークリームを重ね、その表面を細かく砕いたヘーゼルナッツやアーモンドで覆っています。ドイツでは、しばしば砂糖漬けのチェリーを飾ることもあり、華やかな外観を持つこのケーキは、地域の特産菓子として親しまれています。どこか懐かしく、素朴な味わいが楽しめます。

マンハイム生まれの知られざる名品「スパゲッティアイス」

シンプルで素朴な印象を持つデザートが多い中、「スパゲティアイス」という特異なスイーツがあります。これは、マンハイムにある「アイス・フォンタネッラ」の店主が創り出し、見た目はまるでミートスパゲティのようです。

このスイーツは、バニラアイスを細長く絞り出してスパゲティの麺を表現し、イチゴソースがミートソースの役割を果たし、白く削ったホワイトチョコが粉チーズを模しています。その重厚な外観とは裏腹に、空気を含むことでアイスが軽やかな食感を持っています。スパゲティアイスは特に夏の人気デザートであり、多くのアイスカフェで提供されていますが、全土で普及しているかは地域によって異なります。

ドレスデンが誇る伝統菓子「アイアーシェッケ」チーズケーキ

「アイアーシェッケ」は、ザクセン地方、特にドレスデンで伝統的に楽しまれているスイーツで、主にクヴァルク(クワーク)を使用した三層仕立てのケーキです。カスタードの風味があり、チーズケーキに似た特徴を持ちますが、特有のスパイスやレモンの風味が加わることも多いです。

このケーキの名前の由来には2つの説があります。一つは、14世紀に着用されていたベルトで締めたチュニック「シェッケ」に似ているというもので、もう一つは、焼き色がまだらに付く様子が「シェッケ」と呼ばれていたためです。実際に見て、どちらの説がしっくりくるかを確認してみるのも面白いでしょう。

バイエルンを象徴するスイーツ「プリンツレゲンテントルテ」

バイエルン地方で人気の「プリンツレゲンテントルテ」は、特にロマンティック街道に沿った地域で親しまれているスイーツです。このケーキは、バイエルン王国の摂政王子、ルイトポルトへの敬意を込めて作られました。

このデザートの魅力は、7つの層からなる生地をビターチョコレートでコーティングした点にあります。7層の構成は、バイエルンの地域を象徴するものとも言われています。ビスケット生地には、マーマレードやアプリコットを使ったバタークリームが塗られ、サクサクした食感としっとりしたクリームの絶妙なバランスが楽しめます。ビターなチョコレートと甘いバタークリームの調和した味わいが特徴です。

ドイツとオーストリアの伝統的なスイーツ「アプフェルシュトゥルーデル」

「アプフェルシュトゥルーデル」はオーストリアの伝統的なスイーツで、ドイツを含む多くの国の料理店でも人気があります。このデザートは、細かく刻んだリンゴにシナモンや砂糖を加えて煮込み、フィリングとして使用します。そのフィリングを、極めて薄いパイ生地に似たシュトゥルーデル生地で巻き、オーブンで焼き上げます。しっとりとした食感が特徴で、地域やレシピによってさまざまな仕上げがあるのも魅力の一つです。粉砂糖を振ったり、バニラアイスやカスタードソースを添えるなど、シンプルながらも多様な楽しみ方ができるスイーツです。

起源には諸説あるザルツヴェーデルの「バウムクーヘン」

ドイツでは「バウムクーヘン」が思い浮かぶ方も多いでしょう。バウムクーヘンは特別な技術が必要ですが、一部のケーキ屋でも提供されており、必ずしも特別なイベントやクリスマスの時期にしか出会えないわけではありません。

バウムクーヘンの起源の一つとして挙げられるのが、ハンブルクの南東部に位置するザルツヴェーデルです。鉄道を利用すれば約1時間半で訪れることができ、独特な食感のバウムクーヘンを楽しむことができます。工房では直火で焼かれる工程を見学でき、町のさまざまなお菓子屋を巡り、食べ比べを楽しむことも可能です。歴史的なレンガ造りや木組みの建物が残る景観も魅力で、日帰り観光に適した場所です。

ドイツ菓子で心安らぐ時間を楽しもう

ドイツと言えば観光名所やビールが注目されることが多いですが、実はスイーツも見逃せません。特に地域ごとに異なる伝統的なスイーツが豊富で、観光客にも人気があります。木組みの家を利用したクラシカルなカフェが見られる地域では、素晴らしい雰囲気の中で地元のスイーツを楽しむことができるでしょう。

観光の合間に、ぜひ地元のスイーツを試してみてください。

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