キウイフルーツはさっぱりとした味わいが自慢です。グリーンタイプのほか、甘みの強いゴールドタイプも人気があります。ニュージーランド産が通年手に入りますが、国産は3月頃が旬を迎えます。

3月1日は「デコポンの日」と制定されており、この頃が収穫ピークとなります。濃厚な甘味と適度な酸味、ジューシーな果肉が特徴的な、熊本県の代表的な柑橘類です。

4月頃は河内晩柑が最盛期を迎えます。苦味や酸味はなく、さっぱりとした甘味と豊富な果汁が魅力です。「和製グレープフルーツ」とも呼ばれる、珍しい柑橘類です。

5月になるとびわが出回ります。皮をむいてそのまま食べるのが一般的で、やわらかな果肉にやさしい甘味とほのかな酸味があります。手に入れ次第、コンポートやジャムなどにも加工できます。

このように、いちご、キウイフルーツ、デコポン、河内晩柑、びわなど、春にはさまざまな個性的なフルーツが楽しめます。五感で味わえる喜びに浸りながら、春の訪れを実感してみてはいかがでしょうか。

夏の訪れを告げるフルーツの甘美な香りと鮮やかな色彩、爽やかな味わいは、私たちの五感を刺激し、日々の暮らしに彩りを添えてくれます。6月には朱色の宝石のようなさくらんぼが旬を迎え、酸味と甘みのバランスが絶妙なひとくちサイズの果実を堪能できます。オレンジ色の渋柿をかげりと持つ芳醇な香りと上品な甘さのメロンも登場します。

7月は日本を代表する夏フルーツであるすいかが美味しい季節。ペコーリと頬張ると、口の中に広がるジューシーでさわやかな味わいに、夏の暑さも吹き飛びそうです。妖艶なルビー色の実がなる豊潤な香りの桃も見過ごせません。

フルーツの女王ぶどうが全盛期を迎えるのは8月。甘くてなめらかな食感と芳香が魅力で、種類によって味わいや香りも異なり、飽きることがありません。また、柔らかくなめらかな果肉が特徴の西洋なしもおいしい季節となります。多彩なフルーツが楽しめる夏は、私たちに彩り豊かな体験をもたらしてくれます。

実りの季節到来。味覚の秋を堪能するなら、季節の恵みに舌鼓を打ちましょう。

りんごは9月を境に旬を迎え、シャキッとした歯ごたえと爽やかな酸味が魅力の果実です。赤銅色の鮮やかな色合いは、秋の訪れを実によく表しています。

10月前後が旬のぶどうは、種類によって味わいの違いを堪能できます。青々しい甘酸っぱさから、芳醇な香りとほろ苦さを宿した黒ぶどうまで、奥深い味の広がりを感じられるでしょう。

10月中旬から出回る柿は、渋柿から甘柿まで種類が豊富です。なめらかな舌触りと上品な香りに加え、黄金色の実は秋の景色を彩ります。

かりんやビワなども、この季節ならではの風情があふれています。どの果物も旬の味わいを堪能できる絶好の機会です。秋の食卓を彩る恵みの数々を、ぜひお楽しみください。

ここに寒冷期に恵まれた日本の豊かな果物世界が広がっています。温州みかんの上品な味わいと、清見オレンジの濃厚な香り。甘酸っぱいイチゴの鮮やかな味と、ナシの柔らかな食感と上品な甘み。香り高いふじりんごの味わいは、まさに冬の味覚を象徴しています。爽やかな香りと酸味のゆずは、冬料理に欠かせない存在。ビタミンCが豊富なキウイフルーツは、冬バテ予防に役立ちます。柑橘類やりんご、なしなど、こうした冬の恵みの魅力は、寒さに負けじと、華やかに食卓を彩り、活力をもたらしてくれるのです。

日本は四季折々の美しい顔つきを見せてくれる国です。それぞれの季節に、新鮮で旬の味わいに富んだフルーツが育つのも、日本ならではの魅力でしょう。

春になると、いちごの甘酸っぱい香りや、ぷりぷりのメロンの食感が食卓を彩ります。そして初夏に入ると、ジューシーなあんずやすっきりとした味わいのもものほか、夏バテ予防に役立つすいかなどが旬を迎えます。

真夏には、トロピカルなパイナップルやマンゴーの芳香、粒粒とした食感の良いぶどうなど、フルーツの宝庫ならではの味覚が堪能できるでしょう。秋に移ると、ほのかな渋みと甘みを併せ持つぶどうに加え、ビタミンCたっぷりのりんごやかき、クリーミーできちんとした味わいのくりなどの実りが待っています。

そして冬がくると、甘味豊かで健康的な温州みかんから始まり、シャリシャリとした食感のいよかんや柚子、夕暮れ時の柑橘の香に誘われるデコポンなど、この季節ならではのフルーツが味わえます。このように、日本では四季を通して豊富な種類のフルーツに出会え、その時期しか味わえない旬の風味を堪能できるのです。日常の食卓に豊かな彩りを添えてくれるフルーツ達は、「夏はすいか割り」「秋は栗ごはん」といった風物詩としても馴染み深いものです。ぜひ、ご紹介した季節別フルーツの一覧も参考に、旬のフルーツの味わいをお楽しみください。