市販されているフィナンシェの賞味期限はメーカーによってさまざまです。多くの商品は常温保存が可能ですが、保存可能期間には違いがあります。たとえば、アンリ・シャルパンティエのフィナンシェは発送日から14日間、バターバトラーのものは15日間が目安とされています。ノワ・ドゥ・ブールの「焼きたてフィナンシェ」は販売日を含めてわずか3日と非常に短い設定です。アンテノールのフィナンシェは21日間と比較的長めです。焼きたてタイプは風味を重視しているため、保存期間が短い傾向にあるのです。贈り物やまとめ買いの際は、賞味期限の長さも選ぶ際のポイントになります。

【手作り】フィナンシェの賞味期限・日持ち

家庭で作るフィナンシェは、保存料や脱酸素剤などが使われていない分、市販品よりも日持ちしません。一般的には3～5日程度が安全に食べられる目安とされます。手作りの場合は特に、衛生管理や保存状態によって傷みやすさが大きく変わってきます。なるべく密閉容器などに入れ、涼しい場所に保管するようにしましょう。安全性を考えるなら冷蔵保存が望ましく、作ったその日のうちに食べるのが理想的です。冷蔵保存していても、時間の経過とともに風味が落ちるため、早めの消費を心がけるとよいでしょう。

【開封済み】フィナンシェの賞味期限・日持ち

フィナンシェのパッケージに記載されている賞味期限は、未開封の状態での保存を前提としたものです。一度開封すると、空気や湿気、雑菌の影響を受けやすくなるため、できるだけ早く食べることが推奨されます。たとえ賞味期限内であっても、開封後に時間が経つと、乾燥したり風味が落ちたりすることがあります。よりおいしく楽しむには、開封後はその日のうちか、遅くとも数日以内に食べきるのが理想です。密閉容器に入れるなどの工夫も有効ですが、味の劣化を防ぐには時間との勝負です。

賞味期限が過ぎたフィナンシェでも、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではありません。賞味期限は、品質を保証できる期間に安全係数（通常0.8程度）を掛けて設定されているため、実際にはそれより長く品質が保たれている可能性があります。ただし、保存状態や開封の有無によって違いがあります。未開封で適切に保存されていれば、賞味期限を1〜2週間ほど過ぎても食べられることもあります。しかし2ヶ月を超えるとリスクが高まり、3ヶ月以上経ったものはたとえ未開封でも処分するのが安全です。

フィナンシェが傷んでいるかどうかを見極めるには、いくつかのポイントがあります。まず目視でカビが生えていないか確認しましょう。次に、酸っぱいにおいや不快な異臭がする場合は、傷みが進んでいる可能性があります。また、食感が通常よりパサついていたり、風味に違和感がある場合も要注意です。パッケージが膨張しているのも中でガスが発生している証拠で、傷みのサインといえます。少しでも不安がある場合は、無理せず廃棄するのが賢明です。

フィナンシェは基本的に常温保存が可能な焼き菓子ですが、高温多湿や直射日光は避ける必要があります。通気性が良く涼しい場所に置くのが理想的です。特に夏場など気温が高い時期には、冷蔵保存を検討しましょう。開封済みの場合は1個ずつラップに包み、密閉袋に入れて冷蔵すると2～3日程度はおいしく保てます。また、長期保存したい場合は冷凍も有効です。ラップと保存袋で包めば1ヶ月ほど保存可能ですが、風味が損なわれる前に2週間以内の消費がおすすめです。冷凍フィナンシェは冷蔵庫でゆっくり解凍すると、食感が保ちやすくなります。