フェイジョアは、その独特な香りと甘酸っぱい味わいで注目されるトロピカルフルーツですが、その魅力は味だけではありません。本記事では、フェイジョアの味わいや具体的な栄養成分について詳しく解説します。
フェイジョアの魅力
フェイジョアは「パイナップルグァバ」とも呼ばれ、様々な果物の味わいが詰まったフルーツと称されます。一般にはキウイと桃の味とされますが、筆者は特にパイナップルと苺の組み合わせに似ていると感じます。完熟したものを輪切りにしてスプーンですくって食べれば、芳醇な香りと美味しさが口いっぱいに広がります。近年では実つきの良いものや、大きな果実をつける種類、小型で鉢植えに適したタイプなど、多くの品種が生まれています。葉は常緑で独特のオリーブグリーンをしており、裏面はシルバー色が特徴です。5〜6月に咲く赤い花はフワフワとしてエキゾチックな魅力があり、通りを歩く人々の目を引きます。この植物は育てやすく、小さな庭でも栽培できるほか、鉢植えでも楽しむことが可能です。また、その美しい樹姿を活用して生け垣や風よけ、日よけのスクリーンとしても利用できます。フェイジョアは豊富な魅力を備え、今後さらに人気を集める果樹になるでしょう。ポイントを押さえれば豊作も夢ではないので、ご家庭で栽培し珍しい果樹の味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
フェイジョアの原産地
フェイジョアはブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなど南米が原産地で、特有の赤い花と美味な実をつける魅力的な木です。現地ではその実や葉、幹を薬として利用していたと言われています。1819年にドイツの探検家によってブラジル南部で発見され、この植物はその後フランスに持ち帰られました。そして、1898年には英国の著名な植物園であるキューガーデンで新種として登録されました。数年経つと、この木はカリフォルニアやニュージーランド、オーストラリアなどにも観賞用として導入され、現在ではニュージーランドやカリフォルニアがフェイジョアの主要な生産地となっています。
フェイジョアの栄養素
フェイジョアの実はビタミンやミネラルが豊富で、カルシウムや鉄、マンガン、カリウム、葉酸、ビタミンB6、リボフラビン、パントテン酸、ペクチンが多く含まれています。この果実や種、幹には抗菌作用が備わっており、特に果実には強力な抗酸化効果があるとされています。また、リン酸塩やカルシウムと同様に歯のエナメル質を保護する働きがあることも報告されています。
フェイジョアの味わい
フェイジョアの果実はゼリー状で、甘くジューシーな特徴があります。特にトロピカルな芳香があり、そのまま生で食べても極めて美味しいです。やわらかい果肉は調理にも適しており、多様な料理に活用できます。果肉は生ハムと組み合わせてオードブルに、また果肉をトッピングして焼き上げたシンプルなタルトも極上です。果物のコンポートやジュース、ジャム、ゼリーなどのスイーツ以外にも、ドレッシングに混ぜたり、煮込み料理のチャツネとしても利用できます。フェイジョアは切ると色が変わりやすいため、変色を防ぐためにレモンやオレンジの果汁をかけるのが良いです。また、花の花弁も甘く食べられるエディブルフラワーとして知られていますが、食用の際は雄しべを取り除くようにしてください。