すももプラム違い

すももプラム違い

すもも、プラム、プルーンは、いずれもバラ科スモモ属の果実ですが、厳密には同じ「種類(species)」ではありません。日本で一般的に「すもも」と呼ばれるものは主に *Prunus salicina*(ニホンスモモ)、プルーンは *Prunus domestica*(ヨーロッパスモモ)を指します。プラムは英語圏でスモモ属の果実全般を指すことが多いですが、日本語では主にニホンスモモを指す場合が多いです。

すもも、プラム、プルーンは同じ? 知っておきたい違い

19世紀にアメリカに渡ったスモモは育種家のルーサー・バーバンクの手により「ソルダム」「サンタローザ」「ビューティー」などの品種として改良され、再び日本に「プラム」として輸入された。それらを元に日本では「大石早生」「月光」などに発展させていった。ヨーロッパスモモ (*Prunus domestica*) の中には、特に乾果(ドライフルーツ)に加工される品種群があり、これらを一般的に「プルーン」と呼びます。ヨーロッパスモモは青紫色で楕円形の品種が多い傾向にあります。丸い形状で、果皮は赤や紫色のものが多いのが特徴です。生食用の品種が多く、甘酸っぱい味わいが楽しめます。

プラムとは? 日本すももの特性と主な品種

日本で多く生産されているプラムの品種には、以下のようなものがあります。

プラムの代表的な品種

日本で広く栽培されているプラムの品種としては、次のようなものがあります。
  • 「大石早生」は果汁が豊富で、果肉はややまだら状の赤緑色に着色し、果肉色は濃赤で特異である。果実重はやや軽く、他品種と比較しても早生品種である。
  • ソルダム: アメリカで生まれた品種で、果肉が赤いのが特徴です。甘みと酸味のバランスが絶妙で、人気を集めています。
  • 2012年7月24日、JAこま野管内の南アルプス市原産の大玉スモモ『貴陽』が「重さ世界一のスモモ」として、ギネス世界記録挑戦イベントが行われました。同日、市内でギネス・ワールド・レコーズ・ジャパンの公式認定員を招き、貴陽のギネス世界記録挑戦イベントを開催、市内の各園から選抜された貴陽3個の重さ、大きさを計測、このうち最も重かった323.77グラムの貴陽が、「世界で最も重いスモモ」の認定を受けました。
  • 太陽: 糖度が高めで、十分に熟すと酸味が和らぎ、甘さが際立ちます。果汁が多く、みずみずしい食感が楽しめます。

ソルダムとは? 人気のプラム品種

すももの旬は6月中旬から9月頃までで、品種によって収穫時期が異なります。最も早く収穫されるのは大石早生で、7月にはアーリーリバーやソルダム、8月には太陽などが旬を迎えます。主な産地は、山梨県、和歌山県、長野県、山形県などです。これらの地域は、日当たりが良く、水はけの良い土地であるため、すももの栽培に適しています。

すもも(プラム、プルーン)の旬と主な産地

美味しいすももを選ぶポイントは以下の通りです。

すももの美味しい選び方

美味しいすももを選ぶためのポイントをご紹介します。
  • 色: 全体的に均一に色づいているものを選びましょう。赤色のすももであれば、全体が鮮やかな赤色になっているものがおすすめです。
  • 硬さ: 皮にわずかな弾力があり、適度な硬さとハリがあるものを選びましょう。
  • 重さ: 手に持った時に、ずっしりと重みを感じるものを選びましょう。
  • ブルーム: 果皮の表面に白い粉(ブルーム)が付着しているものは、新鮮である証拠です。

すももの保存方法

すももをおいしくいただくためには、適切な保存方法が重要です。常温保存、冷蔵保存、冷凍保存の3つの方法があります。
  • 常温保存: まだ熟していないすももは、乾燥を防ぐためにやわらかい紙で包み、直射日光を避けて常温で追熟させましょう。
  • 冷蔵保存: 完熟したすももは、乾燥しないように紙袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。
  • 冷凍保存: すももを丁寧に水洗いし、水気をしっかりと拭き取ります。その後、一つずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍庫へ。半解凍でシャーベットのような感覚で楽しめます。

すもも(プラム、プルーン)の栄養と効能

すももは、生で食べるのが最も一般的ですが、他にも様々な食べ方があります。

美味しいすももの食べ方

すももは、そのまま生で食べるのが一般的ですが、工夫次第で様々な味わい方を楽しめます。
  • 生食: すももは皮ごと食べられます。酸味が気になる場合は、皮を剥いて食べるのがおすすめです。
  • 冷凍: 冷凍することで、シャーベットのような食感になり、暑い日にぴったりのデザートになります。
  • ジャム: すもも、砂糖、レモン汁だけで、手軽に美味しい自家製ジャムを作ることができます。
  • コンポート: 赤ワインやシナモンなどのスパイスを加えて煮込むことで、大人向けの風味豊かなデザートになります。
  • スムージー: ヨーグルトや牛乳と混ぜ合わせることで、爽やかで栄養満点のスムージーとして楽しめます。

すももを使ったおすすめレシピ

  • すももジャム: トーストやヨーグルトに添えて、すもも本来の甘酸っぱさを存分に味わいましょう。
  • プラムのコンポート: そのままデザートとして楽しむのはもちろん、お肉料理のソースとして使用するのもおすすめです。
  • すももと紅茶のパウンドケーキ: 紅茶の豊かな香りと、すももの甘酸っぱい風味が絶妙に調和したパウンドケーキです。
  • ヨーグルトすももスムージー: 朝食やデザートに最適な、さっぱりとした口当たりのスムージーです。
  • すもものベイクドチーズケーキタルト: 濃厚なチーズケーキと、すももの爽やかな酸味が素晴らしいハーモニーを生み出します。
  • すもものソルベ: 暑い夏にぴったりの、冷たくて爽やかなデザートです。

まとめ

すももとプラムは、どちらもバラ科スモモ属の果実であり、見た目もよく似ていますが、原産地や品種、食感などに違いがあります。一般的に日本で「すもも」と呼ばれるものには日本すもも (*Prunus salicina*) が多く、アメリカで品種改良されたものが「プラム」として流通することも多いです。一方、主にヨーロッパ原産のヨーロッパスモモ (*Prunus domestica*) の一部は「プルーン」として知られ、乾燥果実としても利用されます。果肉はすももに比べてやや硬めで、甘みが強い傾向があります。日本では、すももは比較的早い時期に出回り、プラムは夏頃から秋にかけて収穫されることが多いです。

よくある質問

質問1:すももとプラムは同じ果物ですか?

回答:基本的には同じ種類の果物です。日本原産の「日本すもも」を、一般的に「プラム」と呼ぶことが多いです。店頭で「プラム」として販売されているものの多くは、この日本すももです。

質問2:プラムは生のまま食べられますか?

回答:はい、プラムも生のまま食べられます。特に、様々な品種があり、それぞれに異なる風味や食感を楽しむことができます。

質問3:すももを選ぶ時、果実表面の白い粉(ブルーム)の有無は重要ですか?

回答:はい、ブルームは鮮度の良いすももを見分ける上で重要なポイントです。ブルームは果実が自然に生成するもので、水分の蒸発を抑え、果実の鮮度を維持する働きがあります。ブルームが多く付いているものは、収穫されてから時間が経っていない可能性が高いと言えます。

すももプラム