すもも ソルダム

すもも ソルダム

ソルダム(収穫時期:8月下旬)は明治40年(1907年)にアメリカから日本に導入されましたが、原名は不明です。結実が安定しており、作りやすい品種です。2021年のすももの作付面積は、1位は大石早生で約479ヘクタール、全体の約34%を占めています。2位はソルダムで約258ヘクタール。3位は太陽、4位は秋姫となっています。これらの数値は農林水産省統計を基にしたものであり、2021年(令和3年)産の作物統計調査(果樹)確報に基づくものです。果実は短楕円形で、80~100g程度の大きさです。果皮は黄緑色に赤が混じった独特の色合いをしており、完熟すると濃紅色や飴色のような赤色になります。果肉は真っ赤で、熟すとやわらかく、みずみずしい食感と甘酸っぱい風味が楽しめます。

プラム、プルーン、すもも、ソルダムの違い

すももは大きく分けて日本すももと西洋すももの2種類があります。日本すももは中国原産で、丸みを帯びた赤い果実が多く、一般的にプラムと呼ばれます。一方、西洋すももはコーカサス地方原産で、細長い形状で濃い紫色をしているものが多く、プルーンとして知られています。ソルダムは日本すももの一種で、プラムの一種と言えます。ソルダムは、果肉が赤いことが大きな特徴です。

ソルダムの選び方

ソルダムを選ぶ際は、熟度によって食感や味が異なることを考慮しましょう。緑色がかったものは果肉が締まっていて酸味が強めなので、日持ちが良く、追熟させて好みの硬さや酸味で味わいたい人におすすめです。一方、果皮が赤い完熟果は、酸味が穏やかでやわらかい状態ですぐに食べたい人に向いています。ただし、完熟したものは日持ちしないため、早めに食べるようにしましょう。色が濃すぎるものは、熟しすぎている可能性があるため注意が必要です。果皮にブルームと呼ばれる白い粉が付いていることがありますが、これは果実から自然に生じるもので品質には問題ありません。

ソルダムの特徴

ソルダムは、果肉が赤いことが大きな特徴です。未熟な状態では果皮が緑色で、カットすると緑と赤のコントラストが楽しめます。緑色のうちは果肉が硬めで酸味が強めですが、完熟して果皮が赤くなると、果肉がやわらかくなり、酸味が和らいで甘味が増します。完熟したソルダムは、新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。日持ちしないため、早めに食べましょう。緑色のソルダムは、常温で追熟させるとよいでしょう。新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、常温で保存し、少し赤みが差して弾力が出てきたら、好みのタイミングで食べましょう。酸味が強い場合は、追熟期間を長めにします。

ソルダムの保存方法

ソルダムは、丸ごと食べても、くし形に切って食べても美味しくいただけます。皮ごと食べられますが、皮の酸味が気になる場合は、むいてから食べるとよいでしょう。カットして食べる場合は、縫合線に沿って縦に包丁で切れ目を入れ、果実を両手で持って左右にねじると簡単に分けられます。ソルダムは、そのまま食べるだけでなく、フルーツサラダやタルト、ジャム、スムージーなどにも利用できます。ジャムにすると風味豊かで鮮やかな色のジャムに仕上がります。また、果肉がやわらかくなったものを冷凍して半解凍で食べると、シャーベットのような味わいも楽しめます。山口県農林総合技術センターの資料によると、米国 昭和40年 仙台市伊達家の養種園でアメリカのコロンビア大学ディーン博士を通じて導入されたとあります。

ソルダムの食べ方

ソルダムの旬は7月から8月頃です。農林水産省が公表する『作物統計調査 作況調査(果樹) 確報 令和5年産果樹生産出荷統計』によれば、令和5年産すももの都道府県別収穫量は、山梨県が全国の約33%、長野県が約13%、和歌山県が約12%、山形県が約10%、青森県が約5%を占めており、これら5県で全国の約7割を占めている。

ソルダムの旬と産地

ソルダムには、葉酸、カリウム、フラボノイド、アントシアニンなどの栄養素が含まれています。ソルダムには、葉酸、カリウム、フラボノイド、アントシアニンなどの栄養素が含まれています。葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素として知られ、胎児の正常な発育にも寄与すると言われています。カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する働きが知られています。また、ポリフェノールの一種であるアントシアニンなども含まれています。※本記事は特定の食品の効能効果を保証するものではありません。

ソルダムの栄養と効能

ソルダムには、いくつかの交配種や関連品種があります。晩生品種の「レイトソルダム」のほか、「サマーエンジェル」、「サマービュート」、「李王」などがあります。「レイトソルダム」は、8月下旬頃に成熟する晩生品種で、ソルダムよりも果重が大きく、糖度もやや高めです。サマーエンジェルは山梨県がオリジナル品種を開発すべく、1991年に山梨県果樹試験場(山梨市)において、「ソルダム」に「ケルシー」を交配し、その実生の中から選抜、育成されたスモモで、2001年に登録出願、2005年に品種登録されています。「サマービュート」とは同時期に同じ試験場で生まれています。

ソルダムの種類

ソルダムは、桃よりも耐寒性があり、高温乾燥に強いので、家庭果樹としても比較的育てやすい品種です。日当たりが良く、水はけの良い肥えた土が適しています。苗木は、2年生の接ぎ木苗が一般的です。

自宅でソルダムを育てる

ソルダムは、甘酸っぱくてジューシーな味わいが魅力の、夏にぴったりのフルーツです。プラムとの違いや選び方、食べ方を知って、ソルダムをより美味しく楽しんでください。また、栄養も豊富なので、健康的な食生活にも役立ちます。家庭で栽培することも可能なので、ぜひ挑戦してみてください。

まとめ

ソルダムは、日本で広く栽培されているすももの品種の一つです。果皮は濃い赤紫色で、果肉は赤く、甘みと酸味のバランスがとれた濃厚な味わいが特徴です。比較的大玉で、果汁も豊富なので、生食に適しています。一般的に、8月下旬から9月にかけて収穫期を迎えます。ソルダムは、生で食べるだけでなく、ジャムやコンポートなどの加工品にも利用され、その鮮やかな色合いと風味で親しまれています。

よくある質問

質問1:ソルダムはどうして酸っぱいのでしょうか?

ソルダムの酸っぱさの主な原因は、果実に含まれるクエン酸やリンゴ酸といった有機酸です。まだ熟していない段階では、これらの酸の含有量が多く、成熟が進むにつれて糖度が増加し、結果として酸味がまろやかになります。

質問2:ソルダムの皮は食べるべきですか?

ソルダムの皮は基本的に食べることができます。しかし、酸味がやや強いため、酸っぱい味が苦手な方は皮をむいて食べるのがおすすめです。皮には食物繊維やポリフェノールといった栄養成分も含まれているので、気になる方は丁寧に水洗いしてから食べることを推奨します。

質問3:ソルダムを追熟させるにはどうすれば良いですか?

ソルダムを追熟させるには、まず新聞紙などで包み、その上からポリ袋に入れて常温で保存します。追熟を促すためには、直射日光を避け、風通しの良い場所に置くことが大切です。果皮に少し赤みが増し、軽く押すと弾力が出てきたら食べ頃のサインです。
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