きゅうりの時期とは?旬や栄養価について解説

夏の食卓に欠かせない「きゅうり」。みずみずしく、シャキシャキとした食感が特徴で、サラダや漬物、冷やし中華など、さまざまな料理に活用されています。そんな身近な野菜であるきゅうりですが、そのルーツは意外にもヒマラヤ地方にあり、長い歴史を経て日本に定着しました。また、私たちが普段食べているのは未熟な果実であり、完熟すると黄色くなることをご存じでしょうか?本記事では、きゅうりの歴史や旬の時期、栄養価などを詳しく解説し、その魅力に迫ります。

きゅうりについて

きゅうりのルーツはヒマラヤ地方にあり、その旅路は中国を経て日本の平安時代に遡ります。漢字で「胡瓜」と記されるのは、シルクロードを通って中国へ渡来した背景を示唆しています。「きゅうり」という読み方は、かつて「黄瓜」と書いていた名残です。私たちが普段口にしている緑色のきゅうりは、実は成長過程にある若い果実であり、完熟すると黄色に変わります。完全に熟したきゅうりは苦味が強いため、江戸時代末期までは好んで食べられることはありませんでした。水戸黄門として知られる徳川光圀公も、「役に立たない上に毒が多い」と評し、栽培を推奨しなかったほどです。しかし、幕末に品種改良が進み、生育が早く、食感や味が優れた品種が登場したことで、きゅうりは人気の野菜へと変貌を遂げました。

時期

きゅうりは年間を通して市場に出回りますが、特に美味しい旬の時期は7月から11月です。国内で生産されるきゅうりの約6割は、ビニールハウスのような施設で栽培されており、安定供給を支えています。春や秋には、群馬県、埼玉県、千葉県といった関東近郊で採れたものが多く、冬場は高知県や宮崎県など、温暖な地域で育ったきゅうりが中心となります。

栄養価

水分を豊富に含むキュウリは、その96%が水分です。ビタミンやカロテン、カリウムなどの栄養素も含まれますが、特筆すべきはその含有量よりも、シャキシャキとした食感と爽やかな風味でしょう。特に、キュウリに含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する作用があり、高血圧の予防に効果が期待できます。そのため、高血圧の方や腎臓に不安のある方におすすめです。また、キュウリは急性の腎炎や膀胱炎、二日酔いにも良い影響があると言われています。

きゅうり