コーンスターチとは

コーンスターチとは

コーンスターチとは

食材の中には、その存在は知っているけれども具体的な特性や使い方について詳しく知らないものがあります。そんな中でも今回注目のは、「コーンスターチ」です。コーンスターチはどのような食材なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

コーンスターチとは?

コーンスターチとは、トウモロコシから作られるデンプンの一種で、白くて粒子の細かい粉末状の食材です。主に料理やお菓子作りに幅広く利用されており、とろみ付けや焼き菓子の食感改良、揚げ物の衣などに使われます。
コーンスターチは水に溶かして加熱することでとろみがつくため、カスタードクリームやプリン、スープ、ソースなどのとろみ付けに欠かせません。また、グルテンを含まないため、小麦粉の一部をコーンスターチに置き換えると、クッキーやケーキなどの焼き菓子がサクサクと軽い食感に仕上がります。
中華料理やフランス料理では、ソースやあんかけのとろみ付けによく使われています。さらに、餅やマシュマロ、ガムなどの表面にまぶして付着を防ぐ目的でも利用されます。
コーンスターチは、でんぷんとしての性質から、冷めてもとろみが持続しやすいという特徴があります。そのため、加熱後に冷やして固めるデザートや、なめらかな口当たりを求める料理にも適しています。

コーンスターチはどんなもの?原料は?

コーンスターチは、とうもろこしから作られるでん粉です。真っ白で無臭、さらさらとした細かい粉状で、触るとキュッと指にくっつくような感触があります。料理やお菓子作りにおいて、様々な場面で使われる万能な粉です。

コーンスターチの役割

コーンスターチは、揚げ物の衣や焼き菓子、さらにはカスタードクリームなどに使われます。

水と混ぜてもグルテンができないため、小麦粉の一部をコーンスターチに置き換えることで、サクサクと軽い食感に仕上がります。


また、加熱することでとろみをつける働きもあります。特にカスタードクリームをなめらかに仕上げるのにぴったり。でん粉のみでできているため、クリームの口当たりも滑らかです。

コーンスターチとは

コーンスターチと片栗粉の違い

コーンスターチと片栗粉の違いは主に原料や性質、用途にあります。コーンスターチはトウモロコシのでんぷんから作られ、片栗粉はジャガイモのでんぷんが原料です。

とろみの出方に違いがあり、片栗粉は56〜66℃の比較的低い温度で加熱すると、無色透明で強いとろみがつきますが、冷めるととろみが弱くなる性質があります。そのため、温かいうちに食べるあんかけ料理などに向いています。一方、コーンスターチは62〜74℃でとろみがつき始め、白濁したやさしいとろみが特徴で、冷めてもとろみが持続しやすいため、カスタードクリームやプリンなど冷やして食べるスイーツに適しています。

見た目の違いとしては、片栗粉は透明感のあるとろみがつくのに対し、コーンスターチは白っぽく濁った仕上がりになります。食感も異なり、片栗粉は粘りや弾力が強く、もちもちとした仕上がりになるのに対し、コーンスターチは滑らかで軽い口当たりになります。

揚げ物の衣としては、どちらもサクサクに仕上がりますが、コーンスターチは粒子が細かく衣が薄くつくため油切れがよく、軽い食感になります。

代用は可能ですが、料理によってはとろみの強さや色、食感が変わるため、用途に応じて使い分けるのが望ましいです。例えば、プリンに片栗粉を使うと固まりにくく、あんかけにコーンスターチを使うととろみが弱いため量を増やす必要があります。

コーンスターチの代用

「コーンスターチが手元にない!」というときは、以下のような代用品で対応可能です。ただし、使用する料理によっては仕上がりが変わるため、用途に応じて選びましょう。


■ 片栗粉で代用

とろみづけや少量の使用であれば、片栗粉でも代用可能です。ただし片栗粉の方が粘度が強いため、レシピの分量より少なめに加え、様子を見ながら調整するのがポイントです。

パン生地に使うクリームシートなどにも代用できますが、カスタードクリームのように冷やして使う場合は粘度が落ちてしまうので不向きです。


■ 米粉で代用

ベイクドチーズケーキなどでつなぎとして使用する場合には、米粉もおすすめ。片栗粉のように粘りすぎず、程よくサラッとした仕上がりになります。クッキーなどの焼き菓子にも使いやすく、食感も軽く仕上がります。


■ 小麦粉で代用

カスタードクリームなどには、小麦粉でも代用可能です。ただしグルテンができるため、もったりと重たい食感になります。なめらかなクリームを求めるなら、コーンスターチが適しています。仕上がりの違いを考慮して使い分けると良いでしょう。

コーンスターチを使ったおすすめレシピ

1. サクサク食感のショートブレッド

スコットランドの伝統菓子ショートブレッドは、サクサクした軽い食感が魅力。コーンスターチを加えることで、その食感がより引き立ちます。バターと粉類を練らず、さっくり混ぜるのがポイントです。


2. さつまいものチーズケーキ

さつまいもの優しい甘みとクリームチーズの酸味が絶妙なチーズケーキ。コーンスターチを使えば、ふんわり軽く、しっとりとした仕上がりになります。蒸し焼きで作るのも特徴です。


3. なめらかカスタードクリーム

基本のカスタードクリーム作りにもコーンスターチが大活躍。粒子が細かく、なめらかな口当たりに仕上がるため、お菓子作りの幅が広がります。冷たいままでもとろみが保たれるのも嬉しいポイントです。

コンスターチの保存方法

コーンスターチの保存方法は、湿気や直射日光、高温を避けることが基本です。開封後は袋のままではなく、密閉できる容器やジッパー付きの袋に移し替え、冷暗所や涼しく乾燥した場所に保管してください。湿気を吸いやすいため、乾燥剤を一緒に入れておくとより安心です。

冷蔵庫での保存は基本的に不要ですが、どうしても高温多湿の環境で保存しなければならない場合は、密閉容器に入れて冷蔵庫で保管することも可能です。ただし、冷蔵庫内の湿気で固まりやすくなるため注意が必要です。

適切に保存すれば、コーンスターチは長期間品質を保つことができますが、開封後はできるだけ早めに使い切ることが推奨されています。

まとめ

コーンスターチは、トウモロコシから作られる粉末状の食材で、料理の様々なシーンで活用されます。 料理の濃度を調整したり、ソースやスープとろみづける役割を果たします。 さらに、揚げ物の衣に使用することで、カリッとした食感を発生させることが可能です。 コーンスターチは、その優れた調理技術により、料理の幅を広げる魔法のような食材なのです。