鉄分 と ビタミンc

「最近、疲れやすい」「なんだか顔色が優れない」と感じることはありませんか?もしかしたら、それは鉄分不足のサインかもしれません。鉄分は、エネルギーや酸素の運搬に不可欠な栄養素ですが、吸収率が低いという課題も。そこで注目したいのが、ビタミンCの存在です。ビタミンCは、鉄分の吸収を助ける強力な味方!この二つの栄養素を効果的に組み合わせることで、鉄分の吸収率を格段にアップさせ、より健康的な毎日を送ることができるのです。今回は、鉄分とビタミンCの驚くべき相乗効果について詳しく解説します。

2種類の鉄の特徴

食品に含まれる鉄分には大きく分けて2つの種類が存在します。それは、動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」です。この二つの鉄分は、体への吸収のされ方に違いがあります。ヘム鉄は、摂取した形とほぼ変わらずに体内に吸収されるため、非ヘム鉄に比べて高い吸収率を誇ります。一方、非ヘム鉄は、体内で還元されたり酵素の働きを受けたりすることで吸収されます。ヘム鉄に比べると吸収率は低いものの、摂取する栄養素の組み合わせによっては吸収率を高めることが可能です。効率よく鉄分を摂取するためには、ヘム鉄と非ヘム鉄をバランス良く摂取することが大切です。動物性食品と植物性食品を偏りなく取り入れ、様々な食品から鉄分を補給することを心がけましょう。

鉄の吸収率を上げるには?

体内に鉄分を効率よく取り込むには、食事の組み合わせが重要です。一緒に食べる食材によって、鉄の吸収率が大きく左右されるからです。ここでは、日々の食生活で鉄分を効果的に摂取するためのヒントをご紹介します。

ポイント1 ビタミンCも一緒に摂ろう

ビタミンCは、食事からの鉄分吸収を助ける重要な役割を担っています。特に、野菜や豆類に含まれる非ヘム鉄と呼ばれる鉄分は、ビタミンCと同時に摂取することで、より効率的に体内に吸収されるようになります。ビタミンCが豊富な食品としては、オレンジやキウイ、イチゴなどの果物、そしてパプリカ、ブロッコリー、キャベツといった野菜が挙げられます。ただし、ビタミンCは熱や光に弱く、調理によって失われやすい性質があります。そのため、電子レンジで手早く加熱したり、サラダなどの生野菜を積極的に取り入れたりするなど、調理方法を工夫することで、より多くのビタミンCを摂取することができます。非ヘム鉄は、小松菜やほうれん草などの緑黄色野菜、納豆や豆腐といった大豆製品に豊富に含まれています。これらの食品を食べる際に、ビタミンCを多く含む食品を一緒に摂ることで、鉄分の吸収を効果的にサポートすることが期待できます。

ポイント2 胃酸の分泌を促進する

鉄分の吸収を促進するには、胃酸の適切な分泌が重要です。食べ物が口から胃へ移動すると、胃酸が分泌され消化を助けます。胃酸の分泌を促すための鍵は主に二つあります。一つは、食べ物を丁寧に咀嚼すること。もう一つは、レモンや酢、梅干しといった酸味のある食品を摂取することです。ただし、胃の不調を感じている場合は、酸味の強い食品の摂取には注意が必要です。日々の食事において、時間をかけてよく噛むことを心がけ、柑橘系の果物などを積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

鉄分は様々な食品から摂取できますが、その吸収率は種類によって異なります。効果的な摂取のためには、吸収を助ける工夫を取り入れることが大切です。多忙な毎日では食事が偏りがちになり、鉄分が不足しがちです。もし食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントなどを検討するのも良いでしょう。

ビタミンc鉄分