シュー 冷凍

シュー 冷凍

シュー 冷凍

ふんわりとした生地と濃厚なクリームが美味しいシュークリーム。手作りした際に疑問に思うのは、シュー生地は冷凍できるのかということです。今回は、シュー生地の冷凍に焦点を当て、おいしく食べるためのコツをご紹介します。

シュー生地の冷凍方法と焼き方

シュー生地を冷凍してから焼成する手順をご紹介します。まず、オーブンシートを敷いたバットの上にシュー生地を絞ります。この時、間隔はあまり広く取らなくても大丈夫です。絞り終わったら、そのまま冷凍庫に入れ、シュー生地が固まるまで冷凍します。約1時間ほどで、手で持ち上げてオーブンシートから簡単に外れる程度に固まります。


固まったシュー生地は、オーブンシートから外してフリーザーバッグに移し、冷凍庫で保存します。この状態で約2週間保存可能です。


焼く時には、生地を解凍せずに冷凍庫から取り出してそのまま使用します。天板の上に間隔を空けて並べ、予熱したオーブンで焼きます。冷たい生地が庫内の温度を下げるため、予熱を少し高めに設定すると良いでしょう。

シュー 冷凍

冷凍してもシュー生地が膨らむのはなぜ?

シュー生地の膨らみは、生地中の水分が熱により水蒸気化し、その蒸気圧が内側から生地を押し広げることで起きる現象です。冷凍したシュー生地でも水分は残っているため、焼成時に同様の膨らみが得られます。水分の働きを理解すれば、いつでも絶品のシューを簡単に作ることができるのです。

温かいシュー生地と冷凍したシュー生地では違う?

冷凍したシュー生地を焼くと、できたての生地と比べて膨らみが小さくなるのではないかと心配する方も多いかもしれません。そこで、作りたての温かいシュー生地と冷凍したシュー生地を比較してみました。


具体的には、作りたての温かいシュー生地(約30℃)と、冷凍庫で凍らせたシュー生地(約-6℃)を同じ温度と時間で焼成しました。その結果、どちらの生地もほぼ変わりなく焼き上がり、膨らみや焼き色も同じくらいでした。触ってみると、冷凍のまま焼いた生地の方が若干柔らかいと感じることがあります。


冷凍したシュー生地を焼く際は、予熱を少し高めに設定したり、焼成時間を少し長めにすることで、作りたての生地と変わらない仕上がりにすることができます。ですので、冷凍しておいたシュー生地でも、問題なく美味しいシュークリームを作ることができるのです。

冷凍したシュー生地は凍ったまま焼く?解凍してから焼く?

冷凍生地を解凍する必要はありません。実際の比較テストでは、凍ったままの冷凍生地と室温に解凍した冷凍生地を同条件で焼成した結果、膨らみや焼き色に差はみられませんでした。冷凍庫から取り出してすぐに焼いても、天板に並べて解凍してから焼いても、いずれの方法でも美味しいシューパンが焼けることがわかりました。発酵生地のシュー生地でも、適切な焼成温度と時間さえ守れば、冷凍した状態からでも問題なく焼き上げられるのです。

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シュー生地は冷蔵保存はできないの?

シュー生地を作り置きをする場合は、冷蔵庫ではなく常温保存が推奨されています。低温状態では水分が抜けにくくなり、シュー生地がベトベトした状態になってしまうからです。常温保存であれば、適度な水分蒸発によってカリッとした食感が保たれます。ただし、長期保存は難しく、翌日には風味が落ちてしまうため、シュー生地本来の食感を楽しむには、できたての状態で食べることが一番おすすめです。

冷蔵保存は、生地が乾燥したり、冷たくなり過ぎて絞り出しづらくなるなどの理由から避けられています。生地を絞り袋に入れたままでも、冷蔵庫から出した際に絞り出すのが困難になります。一方で冷凍保存であれば、そうした問題は回避できるため、作り置きが必要な場合は冷凍保存が適しています。

まとめ

シューは冷凍保存に適した食品ですが、解凍の仕方によっては湿気を帯びてしまう可能性があります。理想的な解凍方法は、ゆっくりと自然解凍させること。生地のカチカチ感がなくなり、なめらかな食感が楽しめます。また、オーブンで温め直すと、香ばしい香りとサクサクの食感が戻ります。適切な解凍と温め直しで、冷凍シューをおいしく楽しみましょう。