日々の料理やお菓子作りに利用する砂糖には、さまざまな種類があります。中でも、きび砂糖とてんさい糖は健康志向の方に人気の高い選択肢です。しかし、これらの砂糖にはどんな違いがあるのでしょうか。そして、どちらを選ぶべきなのでしょうか。本記事では、きび砂糖とてんさい糖の特徴や栄養価、風味などを比較し、シーンに合わせた最適な選び方をご紹介します。それぞれの砂糖の魅力を知り、毎日の食生活に活かしてみましょう。
きび砂糖とてんさい糖の原料
砂糖の主な原料には、さとうきびやてんさいがあります。
てんさい糖
てんさい糖は、てんさい(ビート)という野菜から作られる甘味料で、特に北海道で広く栽培されています。見た目は大根やかぶに似た形状をしており、寒冷地でも育つことから、日本では北海道が主な産地です。このてんさい糖は、きび砂糖と異なる独自の特徴を持っています。
一つは、てんさい糖に含まれるオリゴ糖の存在です。オリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やす効果があり、腸内環境を整える働きが期待されています。そのため、てんさい糖は砂糖の中でも健康志向の方に人気があります。また、きび砂糖と比べると、甘さがやや穏やかで、コクのある自然な甘みが特徴です。
きび砂糖
きび砂糖は主に鹿児島や沖縄で生産され、風などの困難にも耐えられるとされています。この原料から作られるものは「甘しゃ糖」と呼ばれます。
砂糖が安定供給されるよう、北ではてんさいが、南ではさとうきびが栽培され、これらが私たちの日常に欠かせない砂糖を提供しています。この安心は「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」により支えられています。
きび砂糖とてんさい糖のミネラル含有量
白砂糖には少ないミネラルですが、きび砂糖とてんさい糖には含まれています。ミネラルを摂取できるのは嬉しいことで、白砂糖はミネラルがないから良くないと思ってしまいますよね。
では、どれほどのミネラルが含まれているのでしょうか。
てんさい糖のミネラル量
小さじ1杯(3g)のてんさい糖に含まれるミネラル量は、鉄:0.003㎎、カルシウム:0㎎です。
きび砂糖のミネラル量
きび糖は、日本食品成分表には記載されていないため、三温糖や黒糖と比較して考えることができます。三温糖には、鉄が0.003㎎、カルシウムが0.18㎎含まれています。また、黒糖には、鉄が0.141㎎、カルシウムが7.2㎎含まれています。きび糖は黒糖よりも精製されているため、これらのミネラル量は黒糖よりも少ないと考えられます。
きび砂糖やてんさい糖を摂取すれば、鉄分も摂れます。上白糖だと0㎎ですが、牛肉では1gで鉄が0.025㎎摂れるので、お肉やお魚、豆腐などを食べるほうがいいでしょう。
きび糖やてんさい糖を鉄摂取の目的で食べても、小さじ1でお肉0.2g分にもなりません。
砂糖を選ぶ際は、栄養よりも美味しさや好みで選び、栄養はお肉や魚、豆腐などから摂るようにするのが良いでしょう。
きび砂糖・てんさい糖の選び方
一言に「てんさい糖」といっても多様な商品があります。選ぶポイントを3つ紹介します。
1つ目は原材料確認です。てんさい100%かを確認しましょう。
2つ目は形状を選ぶこと。粉末状、液体状などがあります。
最後は用途に合わせて選ぶこと。料理、お菓子作りなど目的に合った商品を選びましょう。
てんさい糖を選ぶときは、原材料確認が大事です。100%てんさいではなく、さとうきびを使っている商品もあるので注意が必要です。パッケージに「てんさい糖」と記載された商品を選びましょう。また、てんさいの産地も確認すると良いです。
てんさい糖には、粉砂糖のようなサラサラの商品や液体の商品があります。粉末はお菓子作りに最適で、液体は飲み物に使用するのがおすすめです。
原材料のてんさいは農作物であり、農薬や栽培環境が気になる方も多いでしょう。「有機」「オーガニック」などの記載を確認して選ぶことをおすすめします。