ブラックベリー栄養

甘酸っぱい果実、ブラックベリーをご存知でしょうか?ベリー系のフルーツとしては、ブルーベリーやラズベリーがよく知られていますね。ブラックベリーは、日本ではまだ広く流通していないため、他のベリーに比べて馴染みが薄いかもしれません。この記事では、ブラックベリーに含まれる注目の栄養成分や、そのおいしさを引き出す食べ方をご紹介します。

ブラックベリーとは?

ブラックベリーは、バラ科キイチゴ属に分類される植物で、学名をRubus fruticosusと言います。日本ではセイヨウヤブイチゴとも呼ばれており、その姿は同じキイチゴ属のラズベリーによく似ています。特に、熟した果実の赤黒い色合いが特徴的です。古代ケルト民族のルーサナ祭では、夏の収穫を祝うとともに、秋の豊かな実りを願って、ブラックベリーパイを焼く習慣があったと伝えられています。

ブラックベリーの種類

キイチゴの仲間は非常に多様で、数百もの品種が存在すると考えられています。ブラックベリーの中にも、ラズベリーとの交配によって生まれたボイセンベリーやタイベリーといった品種があり、その特徴として、棘の有無が異なる点が挙げられます。

ブラックベリーに含まれる栄養成分

ブラックベリーは、その小さな粒の中に、健康をサポートする様々な栄養素が凝縮されています。特に注目すべき成分は以下の通りです。

・アントシアニン(ポリフェノール):ブラックベリーの特徴的な色である濃い紫色は、アントシアニンというポリフェノールによるものです。アントシアニンは、ブルーベリーやナス、赤ワインなどにも含まれる色素であり、ブラックベリーには特に豊富に含まれています。その含有量は、ブルーベリーに匹敵するか、それを上回るとも言われています。

・ビタミンC:ブラックベリー100gあたりには、約20mgのビタミンCが含まれているとされています。寒冷地のフィンランドなど、新鮮な野菜が手に入りにくい地域では、ブラックベリーが貴重なビタミンC源として活用されています。さらに、ブラックベリーの根や葉にはタンニンが含まれており、乾燥させてハーブティーとして楽しんだり、うがい薬として利用されることもあります。

ブラックベリーの副作用は?アレルギーはある?

現時点では、ブラックベリーの摂取による重篤な副作用や、過剰摂取に起因する健康上の問題は特に報告されていません。しかしながら、ブラックベリーはバラ科植物の一種であるため、バラ科植物に対するアレルギーをお持ちの方、あるいは果物全般に対するアレルギー体質の方は、摂取を避けるようにしてください。さらに、ブラックベリーを大量の砂糖で煮詰めて製造されたジャムやソースなどは、過剰に摂取すると糖分の摂りすぎにつながる可能性があるため、注意が必要です。

ブラックベリー