鮮やかな紫色が目を引く紫芋は、見た目だけでなく栄養価も満点な食材です。近年、その美容と健康への効果が注目されており、日々の食生活に取り入れる人が増えています。この記事では、紫芋に含まれる豊富な栄養素を徹底的に解説。美肌効果やアンチエイジング、生活習慣病予防など、嬉しい効果を詳しくご紹介します。紫芋のパワーを知り、内側から輝く健康的な美しさを手に入れましょう。
紫芋とは
さつまいもの中でも、特に目を引くのが紫色をした紫芋です。一般的なさつまいもは果肉が黄色みを帯びていますが、紫芋はその名の通り、中身が鮮やかな紫色をしています。この特徴的な色は加熱後も褪せることなく、料理やお菓子に彩りを添えます。さつまいものルーツは、メキシコ南部から南米北部にかけての中米地域であると考えられています。
紫芋の旬と主な産地
紫芋の収穫時期は、栽培される場所や植え付けのタイミングによって異なりますが、一般的には9月から11月にかけて最盛期を迎えます。しかし、収穫後に貯蔵することで甘みが増すため、最も美味しく味わえるのは10月から1月頃と言えるでしょう。主な産地は鹿児島県や茨城県で、その他にも沖縄県、千葉県、宮崎県などで栽培されています。
紫芋の特徴
鮮やかな紫色の外見から、普通のさつまいもより甘いと想像されがちですが、実際には甘さは控えめで、すっきりとした風味が特徴です。その目を引く色彩を活かし、紫芋はタルトや饅頭、芋チップスといった様々なスイーツの材料として用いられます。さらに、粉末状にしてクッキーやパンの着色料として使われたり、焼酎などのアルコール飲料の原料としても利用されています。
紫芋の栄養とカロリー
皮を取り除いた状態の生の紫芋、100グラムあたりに含まれるエネルギー量と主な栄養成分は以下の通りです。エネルギーは123kcal、タンパク質は1.2g、脂質は0.3g、炭水化物は31.7g、食物繊維は2.5g、そしてビタミンCは29mgとなっています。紫芋の鮮やかな紫色は、アントシアニンという色素によるものです。このアントシアニンはポリフェノールの一種であり、優れた抗酸化作用を持つことで広く知られています。
紫芋の種類
紫芋と一口に言っても、その種類は豊富で、それぞれに個性的な風味や舌触りがあります。種子島紫は、種子島生まれの紫芋です。外皮は白っぽく、中身は淡い紫色をしていますが、加熱することで美しい紫色に変わります。上品な甘さと、しっとりとした食感が特徴で、旬は10月下旬から1月にかけて。焼き芋や蒸し芋はもちろん、その鮮やかな色合いを活かしてスイーツ作りにも最適です。パープルスイートロードは、主に千葉県で栽培され、旬は10月中旬から1月頃。紫芋の中では比較的淡い色合いですが、加熱すると濃い紫色になります。強い甘味が特徴で、蒸したり焼いたりするだけで美味しく、ほくほくとした食感も楽しめます。ペースト状にして、スイートポテトやモンブランにすれば、見た目も美しい仕上がりになります。なかむらさきは、鹿児島県や沖縄県を中心に栽培されている希少な品種です。旬は10月から1月。外皮も紫色のため、外見からは普通のさつまいもと区別がつきにくいのが特徴です。あっさりとした味わいで、ねっとり感とほくほく感の中間の食感が楽しめます。紫芋特有の風味が強いため、焼き芋や蒸し芋としてシンプルに味わうのがおすすめです。あやむらさきは、一般的な紫芋よりも色素を多く含むように改良された品種で、鮮やかで濃い紫色が特徴です。旬は10月中旬から1月で、鹿児島県や沖縄県で栽培されています。加熱するとほくほくとした食感になりますが、甘味は控えめです。そのため、そのまま食べるよりも、スイートポテト、モンブラン、ポテトチップス、ポタージュなど、色を活かした加工品への利用がおすすめです。